デジタル回路の基本的特性と, 組合せ回路について実習を通して理解を深めることを目的と
する.

IC (Integrated Circuit) は, 集積回路と訳され, トランジスタ、ダイオード 抵抗 コンデン サなどによる回路がシリコンチップ上に集積されている一般的に汎用ロジックIC とよばれ 扱う信号がデジタル信号となる. つまり、 電圧が低い (Low レベルまたは 「0」) かまたは高い (High レベルまたは 「1」) かの2つの状態のみが入出力電圧として扱われる.

この汎用ロジックIC (以下ロジックIC) の特性はTTL 型と CMOS 型に大分されている.

TTL 型は、バイポーラトランジスタを主体として構成され, CMOS 型は, MOS-FET (電界効果 型トランジスタ)を主体として構成されている。

これらロジックIC は「74」シリーズとして系列化されており、 どの製造メーカであっても 7400」 といえば1つのICの中に, 2入力のNAND ゲートが4個封入されており、 「7408」 と いえば1つのICの中に, 2入力のAND ゲートが4個封入されている。 また 「74」に続く名称 は、TTL型では「LS」, CMOS 型では 「HC」 となっている。 たとえば 「74LS32」 では TTL 型

のロジックIC で, 2入力 OR ゲートが4個封入されている。 ロジックICの動作は、論理値の「1」,「0」電圧 「高」, 「低」 に対応させるが,実際の電 圧は高い状態と低い状態が瞬間的に切り替わる離散量(デジタル) ではなく、時間とともに切 れ目なく続く連続量 (アナログ) であるので,「高」 から 「低」またはその逆に変化する場合、 中間の電圧値を経由する事になる. そのときに, ロジックIC がどの電圧から論理値の「1」 ま たは 「D」 と判断するかの境界をしきい値 (スレッショルドレベル, スレッシュホールドレベル とも)という. しきい値はロジックIC で保証されている値ではなく、個別のばらつきや温度変 化も大きい事から、 実際に入力として使用する電圧は規格表で指定されている入力電圧レベルVa, V. を守る必要がある。このロジックICの入力電圧に対して, ロジックIC の出力電圧は VoH, Vol. で規定されており所定の条件下で電圧値が保証されている.

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