【その②:コントラスト】スライドデザインの苦手なあなたに!厳選テクニック
その②にして雑誌名じゃなく、無難なタイトルに逃げた小松です。
さて、ヒトは無意識に情報を取り入れております。そして無意識に様々な情報から選択した情報に引っ張られます。受動的注意ですね。
いくら大切なことを伝えようとしても、
その情報に気づいてくれなければ全くもって意味がありません。
前回の話にもありましたが、
寝ぐせ頭でプロポーズをしても、彼女が寝ぐせに注意を取られてしまうと、
「え?何か言った?」
とか言われちゃって、気持ちの萎えた二回目のプロポーズの言葉を言うはめになるわけです。
ではこちらをご覧ください。
…はい前回に続きセバスチャン(仮名)です。
えーもうはっきりセバスチャン。
写真を間違えました。これ無関係です。
気を取り直してこれ↓
どこに目が向きやすいですか?
絵ですか?
字ですか?
色ですか?
最近流行りの意識高い系の人なんかは、右下のREADER(リーダー)なんかに向いちゃうでしょうけど、
集団を代表、指導、先導、 統率する存在を意味するリーダーは
LEADER
なわけです。
READERは”読者””読本”です。自称意識高いだけじゃダメですね。
話を戻しまして、もう一度写真を見てみます。
図の赤丸の部分を最初に見た人はいますか?
最初に、ですよ。
字が小さい、淡い(薄い)のには、注意が向きにくいですよね。
これを、
コントラスト
と言います。
コントラスト(contrast)とは、
並置されているものごとや近縁のものごとと、著しく異なっていること。 「対比」。
色・トーン・形などの差違のことで、視覚効果(en:visual effect)、デザイン、イメージなどに役立てられるもの。視覚的な特徴の差。
モノや人に関して、他との著しい質の差。(Wikipedia)
差が大きいほど、
コントラストが強い
と表現します。
では、コントラストを体験を通じて理解してみましょう!
今回は以下のスライドをお題にします。
…
…
…
違和感ありますね。前回にも言った
「視覚メッセージと文字メッセージの乖離」があるからですね。
このおじちゃんが、人生成功しているように見えないからです。
まーそれは後から修正するとしまして、まずは文字を見てみましょう。
もう一度同じスライドです。
淡い on 淡い
バックがやや灰色がかっているのに水色の文字。見にくいですね。
字は2行ですが、上の行だけ「太字」にしています。
字のサイズは同じです。
太字だけじゃあまりインパクトないですよね。人によっては言われて気づくくらい。
女性が、
「あたし髪切ったのぉぉぉぉぉぉーーー」
と髪切ったアピールされても、気づかないくらいのさりげなさです。
数cm切ったくらいじゃ僕は気づけません。毎回毎回女性の髪の長さを記憶する能力は乏しいようです。
でも、女性は自分で言う前に気づいて欲しいようですね(小松調べ)。
そこで小松のとった対応は、
会うごとに、または2回に1回は
「髪切った?」
と最近までお昼の番組を長年続けていたグラサン×オールバックの中年男性ばりに、とりあえず言ってみるというスタンスをとっています。
言いたいことは、
何も言わなくても、相手が気づけるくらいの差をつけようね。
ということです。
それをスライドで表現しますと、
こうしたら、
「人生大成功計画」という文字に目を向けざるを得なくなります。
逆に二行目の淡さがより際立ち、より二行目に注意が向きにくくなります。
ただ、「人生」の部分が、おじちゃんのスーツの灰色と被り、黒い文字だとこれもコントラストを低くする要因となりますので、色を変えてみましょう。
こうなりますね。確かに1行目のインパクトは上がります。
ただ1行目のインパクトが強くなりすぎます。
コンビニで売ってる野菜ジュースでセロリが入っちゃうと、他の野菜に何が入っていようとも、
セロリ
(with他の野菜)
くらい口の中はセロリまみれに感じてしまうあれです。
じゃあもう野菜ジュースじゃなくて、セロリ食べときましょう。
セロリ(with他の野菜)ジュース同様、
「人生大成功計画」だけが前面に来てしまうのもちょいと違います。
背景の写真と二番目のサブメッセージが織りなすハーモニーが大切なわけです。
ということで、1行目のバランスを変えてみます。
1行目の赤色はそのままに、字の大きさは抑えめ。でも2行目よりは大きく。
自分の感覚では1.5倍以上を目安にしています。
(この場合は1行目120pt、2行目80ptと綺麗に1.5倍にしてます。)
これでも十分見やすいよ!!
という方もいるかもしれません。
でもまだ僕は気になるとこがあります。
それは、
1行目と2行目の始まりの部分の幅が狭いのがなんか気になります。
差が少ないんですね。僕的にはせめて1行目の頭の1文字(今回でいう「人」)分以上には差が欲しいと感じます。
文字の大きさを小さくしても良いですが、あまり小さくし過ぎると、今度は2行目の文字の認識がしにくくなるので、言い回しを変えて文字数を減らします。
この方が見やすくないですか?(自己満)
*あくまで個人の感想です。
他の方法としては、1行目の文字の大きさをもう少し大きくしても良いかもです。
こんな感じです。
でもって、まだ視覚と文字メッセージの乖離がありましたんで、
画像を貼り直してみましょう。
こちら↓
急に大成功感出て来ますね。
胸の花の色と1行目の統一感もいい感じ。
視覚情報の影響力は絶大です。
で、逆にこのビジュアルの力を利用しますと、文字のインパクトを多少下げても、メッセージは伝わります。
ではスライドをいじります。
ベースの色が黒だけでも十分伝わるパワーです。
オプションで「億」だけに赤色をつけるだけで良いです。
文字の大きさ、色だけでも十分インパクト出せますよ!ということに気づいてもらえたなら幸いです。
【今回のまとめ】
・野菜ジュースを買うくらいならセロリ食べとけ
・コントラストは大事
・説明しなくても伝わる差=コントラスト
・コントラスト強すぎ=セロリ
・写真とメイン・サブメッセージのハーモニーを奏でよう
です。
次回は色の選び方です!!!!
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