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結果を出すセラピストの共通点とは?その②技術編

ということで、「結果を出すセラピストの共通点」第2段です!!

前回はその①知識編でしたね✨

其の1:知識編はこちら↓

その②技術

今回は、その②技術編でございます。

技術は、患者・利用者さんの介入に直結しますね。


知識がどれだけあったとしても、目の前の患者さんの問題点に対して、現実的な変化や問題解決につながらなければ、ホントに宝の持ち腐れなわけです。


知識編でも話しましたが、ここが大切です↓

あなたの技術は、「誰かの役に立っていますか?」


技術を高めることでのメリット

世の中には、様々な治療技術や理論があります。

技術を学ぶことは、臨床場面での武器を増やすことにつながります。

武器が多ければ、様々な状態や場面で活用することができ、より多くの患者・利用者さんの役に立てる場面が増えるでしょう。


手技への依存に注意

でも、技術を患者・利用者さんに活用できるのは、

その武器を「相手の状況に合わせて適切に選択できる」場合です。


その適切な選択のためには、

相手の状況・状態を評価できるか?

という評価技術が大前提になります。


サッカーでは、1vs1では最強のスーパードリブル(技術)を身につけたとしても、

・まずボールをもらうことができるポジションを理解している
・囲まれる前に1vs1の場面を作り出す
・パスを出す(その武器を使わない/適切でないという選択)

という知識と判断ができなければ、その武器を活かすことができません。


武器を活かすためには、武器の適応やタイミングの理解・判断が必須。


誰にでも、絶対効果の出る技術なんてありません。

あったらそれだけ学校で習うはずです。


若い頃、自分の介入方法(武器)が少ないと、どうしてもその武器に頼らざるを得ません。

また、とある手技が流行っている(その手技しかやらない・やれない)職場で勤めると、盲目的にその手技に依存しているセラピストもいます。


患者さんのために
手技を活かすのではなく、
手技ありきで患者さんに
押し付けてはいませんか?


その手技が良い!その手技をして欲しい!と手技を望む患者さんはほとんどいないはずです。もちろん最近はネットで検索してとある手技を知って受けてみたい、という方も出てきていますが。


患者さんは、手技を望んでいるわけではなく、「少しでも良くなりたい」というのが目的でリハビリに来てるはずですよね。


目的と手段を間違えないようにしたいですね。


技術は大きく分けて2つ

問題抽出から介入の選択までには、

問題分析:どんな問題点がある?
介入方法の選択:問題解決に適した介入方法は?
(実際の介入)
介入方法の検証:介入は問題解決につながるか?
介入方法の変更:より良い介入方法の選択
・以後、変更→検証→変更の繰り返し

というプロセスがあります。4番目の「介入方法変更」は後ほど話します。


こうしてみると、大きく評価は、実際の介入の前後の2つに分けられます。
その2つとは、


・「問題抽出」のための仮説検証
・「問題解決」のための仮説検証


前者が評価技術、後者が治療技術といえます。


ただ、優れた治療技術を持っていたとしても、「どんな問題を抱えているか?」を評価できなければ、その技術を活かすことはできません。


良い治療のためには、良い評価ができることが前提となります。


「技術を高める」とはどうゆうことなのか?


ただ手技を学んだからといって、誰でも良くなるわけでもない。


技術を高めることで、患者・利用者さんの役に立てるはず。


そう信じて、手技を学んだり練習をしたとしても、必ずしも結果に現れることばかりではありません。


でも同様の手技をやっている先輩やベテランセラピストでは、圧倒的に結果を出していく「神の手」的なセラピストも実在しますよね。


神の手セラピストと、私たちのような迷える凡人セラピストの差ってなんでしょうか?


こまつなりに考察してみたいと思います。


神の手セラピストの特徴とは?


①わずかな反応・変化を見逃さない評価力

治療技術はもちろん、凡人では見逃してしまうような変化にも気づく。


前述しましたが、適切な介入方法の選択には、

相手の状況・状態を評価できるか?

という評価技術が前提になります。


こまつがこれまで見てきた素晴らしいセラピストさんは、


他の人が気づかないような
わずかな変化や反応に気づく


この能力に非常に長けています。


若い頃のこまつは先輩に質問していて、どこをどう見ているか?を聞きましたが、

言われてみたら、「おーーー確かに!」ということもあれば、教えてもらっても「????」と当時のこまつでは反応を目や手で捉えることができないこともありました。


でもそれもトレーニングをしているうちに分かるようになったこともありますし、未だに言われても感じ取れないこともあります。


そのような微細な変化まで感じ取りながら介入することで、見た目は同じような介入でも、積み重なることで大きな変化の差になってくると思います。


②リアルタイムで相手の反応に合わせたアレンジ力


臨床は常に予想外の連続。
毎回流れ・文脈を感じながら対応を変える柔軟性が必要。

「より良い介入方法の選択」のためには、評価技術が必要で、そのためにはわずかな変化・反応に気づく力が大切という話をしました。


実際の臨床場面では、限られた介入時間の中で最大限の効果を出していくことが求められます。


■問題抽出から介入の選択までのプロセス

・問題分析:どんな問題点がある?
・介入方法の選択:問題解決に適した介入方法は?
(実際の介入)
・介入方法の検証:介入は問題解決につながるか?
・介入方法の変更:より良い介入方法の選択
・以後、変更→検証→変更の繰り返し

上記は前述した評価ー介入プロセスですが、介入方法を決定し、その方法で介入したらそれでOK!、とはいきません。


評価から、経験やガイドラインなどに基づいて介入方法を選択したからといって、
その方法が「患者さんにとって良い方法」とは限りませんよね。


実際に介入することで、望むような変化・反応が出るのか?

を検証しながら、

・反応が思わしくなければ、他の介入方法に変更
・反応が良ければ、さらに良い反応がないか模索していく

を繰り返していくことになります。


臨床現場では、それらのプロセスを1介入毎に、むしろ介入しながら

・反応を読み取りながら、その反応の良し悪しを判断

・なぜそうゆう反応をするのかを仮説を立てる

・介入中にも触れ方や触れる場所、触れる強さ、声かけやセラピストの立ち位置、患者さんの姿勢などを常に微調整

していくことが大切です。

介入中にも常に評価をしていく、自分の介入の良し悪しを振り返りながら進めていくという意識が大切です。


③アップデートし続けている

昨日より今日、今日より明日の自分が成長し続けるように。

技術には終わりがありません。

ただ、いきなり新人セラピストが神の手になるわけでもありません。


今もちうる知識を最大限に、技術に変換して、患者・利用者さんの抱える問題の解決に役立てることが大事ですね。


その上で、知識のインプットを増やすことや、今ある知識をどうしたらもっと評価・介入技術に活用できるか?を考え、実践し続けることは若手でもベテランでも変わらず重要だと思います。


年々新しい知見も出るので、現在良いとされている介入も数年後には、もっと良い方法も生まれてくるはずです。


常に新しい情報を取り入れながら、その情報を技術へとアウトプットできるようにアップデートし続けましょう。



「技術」を活用するために

自身の技術を磨くことで、そのセラピストが担当する・関わる患者・利用者さんは良くなるはずです。

でもあなたは1人しかいません。

1人のセラピストが関わることができる人数は限界があります。


せっかく役立つ技術であれば、それを後輩セラピストに教え、後輩セラピストの技術力が向上すれば、もっと多くの患者さんの役に立つことができますよね。


つまり「教育」です。


自分が上手く泳げる=泳ぎ方を教えるのが上手い、というわけではない。


スポーツで結果を出す人が、必ずしも後進の育成を上手くできるとは限らないですよね。


感覚的な技術だけだと、教育が難しい側面があります。


こまつも過去、テクニシャンの先輩にどうやっているかを質問しましたが、

「こんな感じ」と言われ真似すると、
「それそれ」「それ違う」と言われるも、
何が良くて何が良くないか、ぼく自身全く違いを掴めないことがありました。


いわゆるセンスの良いセラピストであれば、無意識的に反応の良し悪しを掴み、上手にできる人もいますが、みんなができるわけでもありません。


そのために、自分の評価・介入技術のベースとなる知識や経験を「言語化」「構造化」する力が必要になります。

さらにそれを後輩の知識レベルに合わせて「伝わるか」がポイントになります。


でもそれって、臨床と一緒なんですね。
患者さんの介入でも、患者さん自身が

・なんでこの練習をしているのか
・この練習で意識することは何か
・この練習は何につながるのか
・実際の練習によって、本来の目的動作ができるようになるか?
・上手な動作を1人で再現できるか(運動学習)

を理解でき、再現できるよう導くことと一緒なんです。


相手に合わせて、自分の持っている知識や技術を役立てる。

リハビリでも後輩教育でも一緒ですね。


では第3段に続きます!
最後まで読んでいただきありがとうございました!



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