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デザインとは「伝わる」こと

プレゼンは、何をもって成功と言えるでしょうか?
参加者の共感や称賛が得られることでしょうか?
参加者のアンケートで「満足」の評価が得られることでしょうか?

実は違います。

プレゼンテーションには、必ず「(行動を変えるために)伝えたいこと」と、伝える「相手」、そして「制限時間」が存在します。

プレゼンテーションとは、限られた時間の中で、相手が行動に移せるために必要な情報を相手に伝えることが求められるのです。

では今回は、相手の行動を変える、求めるべき行動を促すためのプレゼンのスライドデザインについて考えていきたいと思います。

ー目次ー

スライドデザインとは?

プレゼンのゴールは「聞き手が満足すること」ではない

スライドは、あなたの「伝える力」をアップする


スライドデザインとは?

まずデザインって何でしょうか?何となく見た目がオシャレ?彩りが鮮やか?芸術的なセンスが必要?まずはデザインの意味について学びましょう。

デザインの語源はデッサン(dessin)と同じく、“計画を記号に表す”という意味のラテン語designareである。
つまりデザインとは、ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、それを様々な媒体に応じて表現することと解される。(Wikipedia)

デザインとは、見た目を美しく飾ることではないことが分かりますよね?
デザインは、「問題解決」のために、思考や概念を整理し目に見える形に「設計」し、デザインのテクニックを活用して「表現」することと言えます。


見た目は興味を引くためには大切です。でも中身がなければその興味はすぐに他にそれてしまいます。モテる男子(女子)になるためには見た目だけでなく中身も磨きましょう。(今回の内容とはほぼ関係ありません)


プレゼンのゴールは「聞き手が満足すること」ではない

例えばあなたがスライドを使って後輩に勉強会を行う場合、後輩の抱える問題(例えば、勉強しない、自分で考えない、毎日ただ同じようなことを繰り返しているだけ…)を解決したい(行動を変えたい)という目標があるはずです。

その目標を達成するためにあなたはすごく勉強をして、様々な資料を集め、非常にレベルの高い内容の発表をしたとします。または少しでも後輩の興味を引こうと、様々な雑誌を参考にして、カラフルなスライドを作成するかもしれません。

スライドの内容や見た目がいくら素晴らしいものだとしても、大事なことは「相手に伝わったかどうか?」そして「相手の行動が変わったかどうか?」です。

発表中や発表後に相手の反応が悪ければ、あなたのメッセージは十分伝わっていない、または理解されていない可能性があります。

また後輩が「良かったです!」「分かりやすかったです!」「よく分かりました!」と笑顔で言ってくれたり、多くの参加者がアンケートに「満足」に○をつけてくれたとしても、満足してはいけません。

(これらの多くは社交辞令という、その場をなんとなくやり過ごす、という技ですね。でも結果的には誰一人として得をしませんので嫌なものは嫌、ダメなものはダメと言いましょう。)


この段階では、まだ後輩は行動の変化が起こっていません。後輩が頭で理解するだけでは不十分です。後輩の行動が変化した時、初めてあなたのプレゼンは成功したといえます。

スライドは、あなたの「伝える力」をアップする

スライドの見栄えと聴衆の反応はいつも比例するとは限りません。見た目は荒削りなスライドでも、あなたが発表時間も忘れ、必死に考えた内容を熱く語った時の方が、思いのほか相手の目がキラキラすることもありませんか?また著明なプレゼンターなどは、スライドなどを使わなくとも、自分の言葉だけで、聴衆を引きつけることができます。

何度も言いますが、

プレゼンテーションでは 相手に、あなたの伝えた言葉の意味が伝わり、 相手が、あなたの伝えたいメッセージの意義を理解した結果、 相手の行動が変わること、が求められます。

スライドを使用しなくても、この目標を達成することができれば、プレゼンは成功です。しかし誰もが聴衆を引きつけるほどの話術は持ち合わせていません(私も含めて)。

デザインはそのプレゼンテーションの「伝える力」を強化するための大きな武器です。
スライドデザインに、センスはそれほど必要ありません。デザインの基礎を学ぶことで、あなたのスライドの「伝える力」はアップします。

伝わらなければ、そして問題解決につながらなければ、良いプレゼンとは言えません。

次回は、デザインの基礎と活用について、例を挙げながら説明をしたいと思います。

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