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技術士第二次試験の受験記 6/n キーワード学習と論文作成のつながり

 たぶん、「知っているよ!」という内容なので、ほどよく読み飛ばしてください。私が社内で指導するといった機会も出てくるので、その準備的なメモとして書いています。
 キーワードを学習する段階で、意味を知ることは大事なのですが、最終的には論文作成につながることから、どのように頭の中を整理するのかが大事です。これはいろいろな書籍やセミナーで言われていることだと思います。
 私は、キーワードを300個集め(セミナーでの取り組み)、どの問題で出題されていたのか?(専門的知識(技術的な知識)と政策・施策)などのキーワードを分けておきました。「混ぜるな危険」
 基本的には過去の問題などから傾向を探って、幅を広げていきました。過去の問題で、たとえば鋼材の知識を問われているとして、問題には4種類の材質が示されていた場合には、この4種類だけではなく、示方書で示されている材質は追加でリストアップしておきます。これは網羅するためのステップです。
 で、「混ぜるな危険」としたのが、キーワード学習は出題パターンを意識した学習のほうが良いなと思うからです。

出題を並べてみた

 たとえば、2021年度の出題をもとにしてキーワード学習のワードをピックアップする場合に、「接合部」「打継ぎ部」をキーワードとするよりも、自分の業務なら、「接合部(鋼桁の添接部)」とか「接合部(鋼桁の溶接部)」としておくと、一般的な技術用語のピックアップに留まらずに済みます。
 そして、出題に合わせたステップで必要な情報を集めて整理します。
 キーワードだけで理解しようとすると、なかなかつながりや要求事項がわからないので、自分の業務に当てはめて学習するのが、個人的には好きな方法です。

II-2-1 建設中に耐久性や精度に関わる不具合が接合部又は打継ぎ部(以下,接合部)で見つかり,この原因を検討し繰り返さないための方策を講じることになった。あなたが再発防止の担当責任者として業務を進めるに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1) 対象とする構造物と接合部の具体的不具合を設定し,調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。ただし測量・寸法ミス,図面の誤記,設計と異なった材料の使用による不具合は含めないものとする。
(2) 不具合を繰り返さないための業務の手順を列挙して,それぞれの項目ごとに留意すべき点,工夫を要する点を述べよ。
(3) 上記業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

技術士第二次試験(2021)の問題より

 あとはパターン分析は早めにやっておくのが良いです。着目する事柄と技術者に求める事柄の組み合わせになっていますね。選択問題Ⅱ-2の論文作成は、実は最初にやっていました。これは自分の経験から語れる事柄の整理です。各年度の出題を下記に示します。これらについて、自分が担当した業務のどれで答えるのかを設定し、出題に合わせて掘り下げていきます。そしてキーワードとして不足しているものがあればリスト化して学習(再学習)すという流れです。このプロセスは、口頭試験でも役に立つと思いますし、実務にも活かせます。経験年数や業務数は各自で違いますが、自分自身を問われることには変わりありませんので、等身大で作成すればよいと思います。
 一定のパターンでキーワード学習を進めようとすると、意味しか書けない項目もあるので、結びつきとアウトプットを意識できる方法も良いと感じています。

着目する事柄
2020-1 制約条件のあるプロジェクト
2020-2 既設構造物の補修
2019-1 鋼構造物の技術開発
2019-2 鋼構造物の品質にかかわる重大不適合の再発防止策
2018-1 既設の鋼構造物の更新や長寿命化
2018-2 工期短縮
2017-1 被害を受けた鋼構造物の補修設計
2017-2 作業環境、公衆災害などの防止
2016-1 複合構造の設計業務
2016-2 鋼構造物の補修(防食機能の低下)

出題のパターン
(1)業務(設計,製作,施工等)の立場を明確にした上で,調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

 パターン分析はどなたかがやった内容をもらうことで知識的には完了できるのですが、自分で分析してみることが、より納得感があると思います。

そろそろ1800文字になってきますので、一区切り。