「ヴォーカルの基本技術入門」

はじめに

概論

目次

PART I.BASIC LESSON

1.歌い手の基本について
2.歌い手は誰でもなれる。しかし…
Column 歌い手の原点
3.歌い手のうまいへたは、何で決まるか
4.歌い手のトレーニング方法
Column 歌い手の体

PART II.声を磨くヴォイストレーニング

1.魅力的な声とは、どんな声?
Column しぜんに歌えない日本人
2.声について知ること
3.声はどうして出るのか
4.のどが疲れたり、痛くなる歌い方やトレーニングはしないこと
Column のどが疲れたり、痛くなったら…
5.うまく声を出していくための方法
6.リラックスと体操
7.腹式呼吸のやり方とブレスのトレーニング
Column 息はポップスの表現力の基本
8.発音、ことばのトレーニング
Column トレーニングでつくった声
9.発声のトレーニング
Column 表現に足るパワーアップした声
Column 前屈姿勢でやってみよう
Column 「ハッ」「ハイ」を使うのは?
10.音の高さのトレーニング

Part III .ポップスの歌い方の基本と技術

1.曲の構成をつかむ
2.詞を読む
3.体から声を出し、声に表情をつける
4.アカペラで歌ってチェック
5.歌い出し
6.メリハリをつける
7.サビで盛り上げる
Column ハイトーンでのシャウト
8.エンディング
Column
9.ひびき

ヴォイストレーニングQ&A

Q1.毎日トレーニングすれば、かなりの高音から低音まで出せるようになるのでしょうか。
Q2.いくら歌っても、のどが疲れないようになるのでしょうか。
Q3.正しいヴォイストレーニングとはどういうものですか。それをやるとしたら、一日に練習する時間が長ければ長いほど、よい声への最短距離になるのでしょうか。また、プロの条件とは何でしょうか。
Q4.他の人の曲を歌うときには、その人の特性、特徴をまったく取り入れず、自分が歌いやすく歌った方がよいのでしょうか。
Q5.日本のヴォーカリストは、海外であまり評価されていないように思いますが、どうしてでしょうか。
Q6.ヴォーカリストになるために身につけることで最も大切なことは何ですか。
Q7.ヴォーカリストになるには、どのくらいの期間が必要ですか。
Q8.ヴォーカリストとして本当に通用するレベルを知りたいのですが…。
Q9.ブレストレーニングによって、歌うためのすべての問題が解決するのでしょうか。
Q10.ヴォーカリストになるのに、才能が必要でしょうか。
Q11.日本のヴォイストレーニングの現状
Q12.ヴォイストレーニングに必要なことは、どんなことですか。
Q13.ヴォーカリストのノウハウとは何か。
Q14.感じたもの表現したいことと、歌での感じが一致しません。
Q15.自己満足の世界までしか上達しないヴォーカリスト
Q16.歌う時期とトレーニングは、ずらした方がよいでしょうか。
Q17.日本語の発音について
Q18.声の土台をつくる
Q19.プロの声の出し方をまねる。
Q20.声質を変えることが、どの程度できるのでしょうか。
Q21.ビブラートはどうやったらかけられますか?
Q22.発声のトレーニングで、特に気をつけることはことは何でしょうか?

ブレスヴォイストレーニングについて

Column1
Column2

はじめに

このテキストは、ヴォーカリスト志願の人や歌をうまくなりたい人のためのヴォイストレーニングの教科書です。初心者が順にうまく学んでいけるように次の順に構成しました。

第一章は、歌い手になるために何をどう学んでいくかという概論です。実際のヴォイストレーニングを基本から学びます。
第二章は、発音とことばをしっかりとトレーニングします。
第三章は、実際の歌を通じて、歌に必要な要素を学んでいきます。

これでヴォーカリストに必要な基本は、およそマスターできると思います。あとは自分の歌いたい曲を、このテキストを参考に課題を設けて、さまざまな角度から何十回も何百回も歌い込んでいってください。

本当に実力のあるヴォーカリストに必要なトレーニングとして、ヴォイストレーニングを紹介しています。ヴォーカリストに必要な声、音感、リズム感、そして感情の表現力は、一朝一夕には身につきません。ヴォーカリストとしての耳と体をもつことには、日夜、地道な努力を重ねるしかないのです。しかし、こうして学ぶことによって、必ずや目標は達成できます。

歌の世界で味わった感動と初心を忘れないこと、そして常に学び続けることです。がんばってください。

                             福島 英


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