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微睡


今回はミニアルバム『REIMEI』の1曲目
「微睡」について。


曲自体は3年くらい前から書いてた曲でアレンジを詰めたら化けていった曲です。

この曲を書き始めて、サビのメロディーが出来た時点でテーマは静と動、サビで爆発させるために音の緩急を際立たせたいと思っていた。(その時はNIRVANAとかよく聴いてた気がする。)

実際当時(3年くらい前)メンバーにこの曲投げた時はボツになりかけたというか、あまりアレンジ進まなかったんですよね。

ただ今回活動再開にあたって新譜も出したかったから、過去の未完成曲を聴いててやっぱりこの曲を仕上げたら絶対良くなると思って、アレンジ進めていった次第であります。

歌詞に関しても、サビで開放感を出すためにA、Bでは暗いテーマの事を書いた。

昨今SNS上で、他人のやらかした事とかを必要以上に叩いたりするのが流行ってますが

誰にも言えないくらい、やらかした事や誰かを傷付けた事なんて正直誰にでもあると俺は思っていて

逆に誰にも言えず、自分の中でいつまで経っても消化しきれずその事を忘れたと思っても、ふとした時にある出来事でフラッシュバックして、トラウマみたいに無意識のうちに囚われてる。

そんな誰しもが抱える業からの解放をテーマとして歌詞を書いた。

<<< 許されることは無いさ
犯した罪も数え終わって
他人を騙し続けた
嘘をついて誤魔化した

頬を伝うその涙も
誰かは綺麗だと言った
幾つもの答えの中
探してる自分が居たんだ

いつかもう解ることさ
此処に来れば>>>



誰にも言えない悩みや苦しみを1人で抱えて、誰にも理解できないと、もはや理解されたくもないと。

そうやって必死に自分を作って守っていたつもりが自分の首を絞めていたんだな。

ただ、そんな無様な姿を美しいと思う歪んだ思考をした俺が、あなたは悪くないし間違ってないって伝えたくて、そして俺自身と重ねていた。


いつかきっとその答えへと辿り着ける
答えが出なかったとしても選択しなければいけない時が来る。

この歌があなたや俺自身への救済となる事を願う。


<<<全て投げ出して
思い出してくれ あの日のままで

夢から覚めて
また逢えるさ 絶頂の微睡の中で>>>


一度汚れたものを白に戻すのは限りなく難しい。

俺の思考なんてまさにそんな感じで、歪みまくったが故に、それなら全て投げ出してゼロから始めたらいいなんて思ったりもした。

夢を見ているうちはまだ答えを探している途中で、夢から覚めるってのはその答えに辿り着く(現実で真実を知る)ってこと。
そこで納得する答えが出たかどうか、もしくは出なかったかなんてのは、そりゃ各々あるだろうけど。

その先でまた、絶頂の微睡の中で会えるよって。

微睡ってそもそも何って話やけど、眠りかけのウトウトしている状態のことを微睡むって言うらしく、みんなも経験したことがあると思う、あの気持ち良い瞬間のこと。

その気持ち良い瞬間ってのは、ライブしてる時(もしくはライブを見てる時)なのか、汗水垂らして労働した後のビールなのか、美味い飯食った時なのか、セ○クスして気絶するように眠る時なのか。

まあそれも人それぞれあると思いますが、俺はこの微睡むっていう瞬間をイメージしてこの微睡という言葉を選んだ。


<<<夢から覚めて ふとして見上げた
途方もない空に浮かんだ光さえ
見落とさない様に>>>

夢から覚めて(現実を知って)その答えがどんな形であっても目を逸らさないでいようね。
彷徨って遠回りしてきた、その道を歩いてきたあなたにしか見えない景色があるから。


アレンジについて

ギターのアルペジオから曲が始まって、ベース、リードギター、ドラムの順に入ってくる極めてシンプルな始まり方

サビまではギターのアルペジオとベースとドラムが淡々としたリズムなので、リードギターはその上をふわふわ浮いてる様なイメージになってます。(Aメロ中のギター、アドリブっぽいリフがあってナイスです。)

サビに関しては、今まで溜め込んだ全てを解放するかの様な「ぶっ放す」を体現したパワー系です。

バッキングギターもファズを踏んでて、サビ終わりのキューンっていうボリューム絞った時の音。
あれが良いのよ。

サビ後のアルペジオも急にマイナー調で音数少なくなって、次の展開をワクワクさせる気持ち良いポイント。

そこからベースとリードギターがフレーズで入ってきて、変拍子になるまでの部分のドラムの煽りをEDMっぽくしてみたり。

変拍子のギターソロが終わったら、またイントロのアルペジオになって4層のコーラスを入れてみたり。(コーラスはゴスペルとかをイメージしてます。FUN.とかめっちゃ好き。)


色んな要素詰め込みまくってますが、迷子にならない様に曲の構成自体はシンプルにしてます。

ラスサビに関しては、1.2サビと違うメロディーにする事で大サビ的な壮大な終わり方になってます。

歌中でベースも動きまくってるし、ギターもソロぐらい弾き倒してるし、ラストスパート感凄いです。

ドラムは全体的にやってる事シンプルなんですが、細かく聴いてみると意外と難しいと思います。変拍子のキメのフィルがカッコいいので聴いてみてください。


んー、とにかく変な曲だね。笑


でもこういう曲だからこそ、みんなの反応を楽しみにしてた部分もある。

この微睡というクセ強めな曲を1曲目にしたのは戦略であり、わざとです。
このアルバムを楽しんでもらう為に、まずはこの微睡を聴いてもらわないと、という魂胆です。

勿論全曲聴いて欲しいんやけどね!

微睡についてはこのあたりにしておきます。


次回は「Venus」について書きます!

では!

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