羽生くんの「if…」はスケート要素が凄いんだと語りたい

 週末のFaOI幕張の放送で if… のカッコ良さに改めてやられてます。何度も書いてますが、このプロは幕張初日の末席で観ていても衝撃が凄かった。阿修羅ちゃん同様、ダンスに寄ってるんだけどスケートの要素が表現として映えるプログラム。そこを語りたくて書かせて頂きます。
 1つめは冒頭のキャメルスピン。競技プロではできない意表を突く表現。暗転中から回転し始め、ピンスポットが当たった時には曲調に合わせクルクルしてる。競技プロに染まってる私には無い発想です。こーゆう表現をよく思いつくなぁと感心するばかり。
 2つめはピボット(片方のトウを突き立てて、もう片方のエッジでコンパスみたいに回転する技)。このプログラムにはピボットが散見されますが、注目すべきは ♫この運命たぐりよせ君のもとへ思い届けに...と歌う部分です。クルクルと回りながら重心を下げていくのがマリオネットみたいに見えませんか?歌詞の中に ♫絡んできた運命の糸を追う…とありますが、絡まって身動き取れずに崩れ落ちるように見えるんです。堪りません。ピボットって点数の付く技じゃないから、競技プロだとさらっとこなす技。それを回転しながら重心を下げていくなんて芸が細かい。またそれが表現としてハマるんだから感心するばかり。(2回め)
 3つめは3Lo前後の流れ。ステップターンの演出のように跳ぶからジャンプと認識するのが遅れるんです。「え?今跳んだ?」な感じ。これは助走なしで跳べるだけのスキルがあるから可能な表現で、羽生くん以外にできる人いるのかな?こーゆうジャンプを跳ぶ人にPCSを出してほしいわ。
 4つめに巨大ひょうたん(足を開いたり閉じたりしながら滑る、トレースがひょうたんの形になる技)。自慢ですが、ひょうたんなら私できます。が、私のひょうたんは小さい。足の短さも然る事ながら、あんなに開脚できない。せいぜい肩幅1.5倍。それを肩幅4倍くらいの開脚で、そこに上半身を大きく動かす振りが付いて滑っていくのだから堪りません。つまらない事を格好よく見えるようになるまで練習するってこーゆう事なのね。身に染みる〜。
 この他にもですね、バレエジャンプやバタフライ、ヒッチキックといったスケート技が盛り込まれてます。印象としてはダンス寄りのプロですが、スケートの要素もしっかりある。つまりダンスと繋ぎが満載のプロ。昨今の得点要素をクロスで繋ぐ競技プロから考えると驚異的な運動量だと思われます。
 クロスって滑ってるけど省エネ要素なんです。そーゆう滑りと比べて「滑ってない」よーに評価する向きがあるのは承服できない。私は省エネな表現じゃなくて全身全霊の表現を観たいんです。アイスショーに大枚叩くのは対価に見合うスケートをこの目で観たいから。つまりですね、羽生くんだから大枚叩くし遠征してでも観に行くの。そこは強く申し添えておきたい。
 なんか愚痴っぽくなっちゃってすみません。if…はめちゃくちゃ好きなプロなので下げ気味に評価されると「なに〜!?」ってなっちゃうんです。修行が足らない…雑念振り払って羽生くんの応援に精進します。願わくば、もう1度 if…を観れますように。もしも来年、コラボレーションコレクションが上映されるなら歴代の羽生くん成分100%で上映されますように!
 最後に、この if… はアーティストさんあってのプログラムなので、ISSAさんKIMIさんには改めて感謝申し上げたい。またいつかコラボできますように!


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