羽生くんの型破りを語る

 プロ転向してからの羽生くんの活動は型破りの連続でした。新たな告知を待つ間、羽生くんの型破りを振り返ってみたいと思います。

 ①引退ではなくプロ転向
  一般的には競技を離れる=引退ですが、羽生くんは「引退でも何でもないので、ここから更に上手くなるし (中略) 努力していく」と引退を否定しました。まるで出陣を見据えた武士のよーな目でそんな事を語られたら「引退じゃなくてプロ転向」と納得するしかない。競技を離れる節目をプロへの転向とゆー形で表現し、その決意を語れる人は後にも先にも羽生くんしか居ないと思います。引退の概念がひっくり返る決意表明会見でした。

 ②share practice
 練習メニューって企業秘密みたいなものだから普通は明かさないと思うんです。クリケットでもメディアデーはあったけど、見せられる所だけ見せるって感じでしたよね。でも羽生くんはshare practiceで満遍なく見せてくれました。
 あの練習メニューは羽生くんが自分用に考えたもので、他の人がマネしても同じ効果を期待できるとは限らない。羽生くんはそれを分かってる。自分の身体能力とそれに見合う練習を熟知していて、羽生くんだから効果がある事を分かってらっしゃる。まるで「マネしてごらん、やれるならね」とゆー声が聞こえるよーでした。(私の妄想です) 謙虚なイメージがある羽生くんですが、こーゆう自負心が垣間見える瞬間が堪らなく好きなんです。他のスケーターさんで、たった1人で公開練習をできる人っていると思いますか?コーチ任せの練習メニューをこなしてる人じゃ出来ないんですよ。あのshare practiceは1人で練習してきた羽生くんだから出来ること。リアタイできて良かったです。

 ③ダンスとフィギュアの融合
 Real Faceやレゾンでもダンスの片鱗は見られましたが、プロになって一気に開花しましたね。ドームで阿修羅ちゃんを観た時は衝撃的でした。その後のSOIでも阿修羅ちゃんを演りましたが、アイスダンスの振付師さんが「残念」と言って巷をザワつかせました。型を破る時に伝統を踏襲する人が示す典型的な反応だなーと思ったのは懐かしい思い出。(4/10note参照) そして今年のFaOIでの if… はダンス要素が洗練され、スケート要素もしっかり魅せるより進化したプログラムとなりました。「ここから更に上手くなるし (中略) 努力していく」を体現する羽生くんに脱帽です。参りました。

 ④アイスショーの概念を覆す
 これが1番型破りだと思ってます。単独公演もドーム公演も前例が無い事をやるって0を1にする難しさがありますよね。前例を踏襲した方が圧倒的にラクなのにね。でも今までのアイスショーだとプロモーターやスケーターと群れなきゃならないから、自分の思いを貫くのは難しいのかな?そー考えると単独公演とゆー形は必然だったのかも。まぁそれも0を1にする力がある人だから可能なんだけどね。
 型を破るって今まで正しく積み上げたものがあって初めて出来る事だと思うのですが、それだけじゃなくて、0を1にする発想力、1から100へと積み上げる実行力も必要ですよね。誰もが出来る事じゃない。次はどんな型を破るのか、見逃さないよう全力で付いて行きます!


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