見出し画像

2023年12月26日 朝刊チェック - 毎日新聞 「新NISAスタートへ」 - 日豪の年金制度の違い

本日の毎日新聞朝刊総合面に、連載シニアのくらしセミナー「新NISAスタートへ。どう活用すればいいの?」の記事がありました。

NISAは、年金ではありませんが、同じ政府主導の資産形成制度として、オーストラリアのスーパーアニュエーションを紹介します。また、日豪両国の公的老齢年金制度の大きな違いも述べてみます。

世界の私的年金制度の中で、成功しているものの一つと言われるのが、オーストラリアのスーパーアニュエーションです。
出典:

オーストラリアの年金制度は、公的な老齢年金と私的なスーパーアニュエーションの二階建てです。

先ず、一階部分の老齢年金は、公的年金です。現時点(2023年)で67歳から受給可能です。日本の国民年金や厚生年金のように、長年積み立てる必要は全くありません。1ドルも積み立てることなく年金を受給できます。
老齢年金の支給額
老齢年金の受給には、保有資産のチェックがありますが、平均的な家庭では、問題なく受給可能です。
満額の場合、夫婦世帯で、月に約30万円(本日の為替レート約95円で計算)が支給されます。積立て一切なしですよ。
出典:
https://note.com/forestvalley165/n/n8ec45a6dba66

次に、二階部分のスーパーアニュエーション(日本の確定拠出年金)について
スーパーアニュエーションは、被用者(被雇用者)が強制加入となる私的年金です。個人の資産形成制度として広く普及しています。
出典:

https://www.dir.co.jp/report/research/capital-mkt/asset/20180326_020021.pdf

何と、雇用主が給与の11%を積み立ててくれます。被雇用者は積み立てる必要は一切ありません。毎月の給与明細に、今月スーパーアニュエーションに積み立てられた金額があり、給与明細を見る度にうれしくなってしまいます。厚生年金が毎月給与から引かれて、悲しい気持ちになる日本と大きな違いです。
出典:

スーパーアニュエーションの運用方法について
雇用者が毎月積み立ててくれるスーパーアニュエーション。何と、加入者は、運用方法を自分で決められるのです。
ハイリスク・ハイリターンから、ローリスク・ローリターンまで多くのオプションから選択可能で、いつでも変更可能です。
第1の年金の政府から支給される老齢年金があるので、第2の年金のスーパーアニュエーションは、おまけみたいものです。加入者の多くは、ハイリスク・ハイリターンを選択する傾向があります。その場合、リーマンショック級の経済危機があっても、10年間で積立金を、2倍以上に増やすことは充分可能です。

まとめ
1. 保険料を40年間納付しても、月に6万円ほどしか支給されない日本の国民年金制度。これでは生活できません。一方、保険料を一切積立てなくても、老後、夫婦で月約30万円を政府から受給できるオーストラリアの夢のような老齢年金制度
2. 雇用主が毎月給与の11%を積み立ててくれる、オーストラリアの第2
の年金、スーパーアニュエーション。投資オプションも選択できて、楽しみながら資産を形成できる

最後に
租税や社会保障費の負担率 (国民負担率)が、受け取る公的サービスの水準の割に高い日本。一方、低負担、高福祉で、国民の政府への満足度が高いオーストラリア。この違いは何か。日本の租税や社会保障システムのどこかに問題があるはず。毎月納めている税金や保険料が無駄に使われているのではないか。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?