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「Liberty」 No.4

[本日お休みです]

「grow」の扉に、水野さんの手書きらしく、
丸文字で丁寧に書かれた紙が貼ってあった。
一気に世界が暗くなる。

一週間、この日の為に頑張ってきたのに!

トボトボと家に向かって引き返す。
行きの高揚感とは打って変わって、
心も足も重い。

ぼんやりとただ、足を右、左と交互に
前に出すだけだった。

「あれ?片瀬さん?」

急に呼ばれたので、びっくりして立ち止まり、
声の方を見る。

視線の先には、同じく驚いたように口を半開きにした水野さんが、佇んでいた。

手には、何やら大きな段ボールを抱えている。

「どうしてこんなとこにいるんですか?」

なんて呑気な声で言うものだから、

「それは、私の台詞です!」

思わず言ってしまった。

だって、定休日でもないのに、
休んでこんなとこを彷徨いているなんて。

「あ、もしかしてお店に来てくれたんですか?
申し訳ないことをしました」

私はちょっと剝れていた。

「お詫びに、ちょっと寄っていきませんか?
今日「grow」は片瀬さんの貸切にしましょう」

貸切だなんて、特別な響き…
自然と頬が緩む。

「え…いいんですか?嬉しいです」

歩き出した水野さんの隣に並んで、
胸がドキドキして痛いくらいだった。

ーーーーーーーーNo.5に続くーーーーーーーー

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