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SASの検査パルスオキシメーター(第14回)

 さてSASでは、睡眠中の低酸素ストレスが諸悪の根源とお話しました。これから話を進める為に、どうしても理解していただかないといけない事があります。
 パルスオキシメーターです。ここ数年のコロナの流行ですっかり有名になっていますね。パルスは脈波、オキシメーターは酸素測定器と直訳しますか。要するに指先の脈波を拾い血液の色から酸素の含有量を評価する方法です。
 パルスオキシメーターを理解するには、そもそも呼吸とはなんぞやの話が必要になります。呼吸の目的は肺から大気中の酸素を血液に取り込んで、血液中の二酸化炭素を大気に排出する事です。
 その運び屋さんは、血液中の赤血球です。赤血球は血を赤くしているヘモグロビンを持っています。これには大きな特徴があります。酸素を持つと明るい赤色になって離すと暗い赤色になる事です。
 例えば、ケガをして出血した時は、血液は大気に触れるので赤血球のヘモグロビンが酸素と結びついて明るい赤色になりますね。その一方で、病院などで採血する時、あれは静脈血なんですが、黒いでしょう。赤血球のヘモグロビンが酸素を離しているからです。動脈血や空気に触れた血液は、酸素を沢山含むので明るい赤色、静脈血は酸素を放した血液で暗い赤色なんです。
 血液中の酸素の含有量を正確に測定するには、動脈血を調べる必要があります。動脈から直接採血する必要があります。そんな痛い事をされたら、とてもゆっくり休めませんよね。
 そこでパルスオキシメーターの出番となるのです。指先の爪の所の血液の色からその人の血液の酸素含有量、すなわち酸素飽和度を測る事が出来るのです。パルスオキシメーターの指を差し込む所を覗いて下さい。赤い光が出てますね。血管内を流れる血液に光を当てその色を測って酸素飽和を測定し表示しているのです。
 肺に病気のない人は、普通97-98%です。100点満点で97-98点です。

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