Sepboxのドキュメント和訳と簡単なまとめ:V6

2024年7月19日 15:58

Incrediboxという音楽をモチーフにしたゲームの二次創作作品であるSepboxの設定資料の和訳と、シリーズを通した時系列とキャラクターの行動をまとめようと思います。こんな海外でしか流行っていないゲームのさらにその二次創作について和訳したり情報をまとめたりしている人なんてまずいないので自分でやってみるか……といったところです。

作者のSeppezは作品の公開先をScratchというサイトからCocreaというサイトに移しており、現在そこでは一作目（V1）から八作目（V8）のSepboxとV6からV8に付属するドキュメントが公開されています。ドキュメントではSepbox世界の事件やキャラクターについて語られています。長くなりそうですがそれの和訳と……余裕があればそこからわかった情報の整理をします。

（記事書き始め時点ではV6からV8までのドキュメントをまとめて和訳するつもりだったんですが……V6を終えた時点で文字数が6500文字を超えており、このままV7とV8に突入するととんでもねえ長さの記事になってしまいます。ですので、V7とV8に付属するドキュメントについては別記事で作り、出来次第ここの下にリンクを貼るつもりです。）

Sepbox V6:Embers

残り火の戦い（War of Embers。固有名詞の直訳）にて、Masswenth博士は██████████の科学者として雇われていた。
鉄工場（Steel Factory）の事件が発生したあと、彼は”不明な文字列”プロジェクトとして知られる存在についての実験を行うため、別の研究所へと異動させられた。彼の実験は最終的に、The Watcher（固有名詞。人名でもあるためそのまま表記）の名で知られる有機生命体を誕生させた。それ以降、彼の行方は不明である。（作成者:Alex）

Khan Ethan
年齢:不明（青年と推測される）性別:男性　現在の状態:死亡

残り火の戦いにて、Khan Ethanは軍の研究者だった。アビスの入口（Gateway to the Abyss）が開いた後、Khanは人類最初の探索者として地底（the Depth）への探索に志願した。探索のいずれかの地点で、彼は殺され、そしてある種の有機生命体が完璧に彼の外見と声を模倣した。この擬態型有機生命体は現在我々の収容センターに収容されている。Khanの死体は発見されていないが、彼の生命信号が反応を示さないため死亡していることは確実である。（作成者:Alex）

Alex Bront（おそらくBontのミススペル）は科学の天才で、私たちが設立したバイタルフォース（Vital-Force。下手に直訳するよりこれでいいと思う）でともに働いていた。彼は知力が必要な解決策の考案と、チームの発見をほとんど担当していた。彼はTam Thatmenの相棒でもあったが、どちらかといえば口喧嘩しているのが多かったことも書いておくべきだろう。残り火の戦いが終わった後、Alexは現在Tamを侵している感染症に関する手がかりを探すために、傷ついた兵士たちの回復場所であるキャンプに行った。Alexは基本的に拠点にいて、任務の時は無線越しに会話している。（作成者:John）

追加で　こいつマジで嫌な奴だよ！　-Tam

Damien Zane
年齢:多分青年、いやしらんけど　性別:男性　現在の状態:生存

それじゃまず、この無口は残り火の戦いじゃ軍の情報伝達として働いていて、意外なことに大きなケガもせずに戦争の終わりまで生き残った。ビックリ、だろ？とにかく、こいつは鉄工場に収められてた物品たちを管理する仕事の補助に名乗り出た。
鉄工場事件と呼ばれてるやつが起きた後、Damienはなにかとても怖いものを見てちょっと狂っちまった。このバカはあんまりにも狂気じみてるんで、とりあえず今は収容施設にいる。（作成者:Tam）

Jason Almer
年齢:手掛かりなし笑　性別:男性　現在の状態:生きてんじゃねえかな…？

このマヌケは残り火の戦いでAlkantroz Republic（固有名詞。War of Embersの一陣営）のスナイパーだった。もちろん、こいつが選んだ狙撃地点はEric Paynに砲弾でブチ抜かれたから、べつに隠密できてたわけじゃない。この、まさにその同じ砲弾がアビスの入口のほうもブチ抜いたんだ。ラッキーだな！Jasonは治療されて回復したけど、ある種の外来感染症が傷を悪化させた。こいつは全身包帯で巻かれて鉄工場に入れられてたんだが、鉄工場事件の最中に消えちまった、ミステリアスだな。その後なぜか、こいつは地底で見つかって、ひどい話だがもっと包帯を巻かなきゃいけなくなった。その後攻撃的かつ行動的になり始めたんで、今のところは収容施設に閉じ込めてある。（作成者:Tam）

William Nockは、Alkantroz Republicの兵士だった。大砲が発射された後、その砲弾が核廃棄物のタルを吹っ飛ばし、それがWilliamの顔に直撃した。この人物は幸運なことに生き残り、すべての外傷から回復したが、脳に障害を負ってしまった。Willは収容されうる前に私たちの元から逃走した。長い期間ののち、インシデント・アクア（Aqua Incident。いい訳が思いつかない）の際に、Willが現地部族のグループに加入しており、顔に括り付けた太鼓を儀式などで時折用いる様子が確認された。Williamは私たちにとってもはや重要ではなく、また彼らは平和を愛しているようでもあったため、これ以上追跡しないことに決定した。（作成者:John）

（Wingdingsより英語に変換）you were created with form. you have evolved over time. just as i wanted. they cannot stop you. anarchy will reign.
（和訳）お前は形をもって作られた。お前は時間をかけて進化してきた。まさに私が望んだように。奴らにお前は止められやしない。混乱による支配がはじまるだろう。（作成者:████）

これを置いたのは誰だ？　-John

残り火の戦いにて、Kiowa HopiはAlkantroz Republicに徴兵された移民だった。彼は衛生兵で、多くの命を救ってきた。しかし、最終的にはKiowaはアビスから大量に発生した外来感染症の一つに罹患してしまい、肉体と臓器が急速に腐り落ちて骨格だけになってしまった。彼は鉄工場へと送られたが、鉄工場事件が起こるころには一切の肉が残っていなかった。しかし、Kiowaは見たところ生きているようであり、どうにかして五感を保っているようである。この現象の説明はいまだつけられておらず、研究が現在進行している。（作成者:Alex）

Arther Paynは残り火の戦いにおいて、Regnum Imperiumの主要な構成員だった。アビスの入口が開かれた後、Artherはなにか非常に危険なものに取りつかれてしまい、彼をガラスのコンテナに収容した上で鉄工場にて継続的に観察する必要があった。氾濫が発生し工場ががれきになったとき、Artherは取り残されたが、そこにできた湖にコンテナもろとも沈んだために彼は大きく変異してしまっていた。新しく形成された彼の触手は付近に居合わせた人物を素早くつかんで海深くまで沈め、おぼれさせ、これがインシデント・アクアとなった。TamとSaltyが協力して水中地雷を上から落としたことで、ようやく彼は止められ、死亡した。（作成者:Alex）

H.A.はホログラム・アシスタントの略だ。その名前が示す通り、彼はAlex Bontによって作られたホログラムで、バイタルフォースのサポートを目的としている。しかし、Tuchip A6が自我を獲得して以降、彼らのコネクションは複数の問題をH.A.のコードと機能に引き起こしている。H.A.が災害を引き起こすのを防ぐため、Alexは修理のために彼らを収容施設に収容した。H.A.の状態はそれから大きく改善し、Alexによれば完全に回復するまであと2週間ほどだそうだ。（作成者:John）

（ギリシャ語読めない）
年齢:40（マジかよ！）性別:ふたご座（どういう意味かはさておき）現在の状態:生存

このイカしたヤローは地底出身の生物だ。ヤツの名前はすさまじく発音しにくいんで、JohnとAlexはこいつを「Chime」と呼ぼうと言ってる。俺はStanleyって呼ぶけどね、そのほうが笑えるし。それはともかく、こいつらは実は地底でこいつら自身の社会を形成していて、そこではStanley/Chimeは何かしらの危険が迫っているときにベルを鳴らす仕事をしていたらしい。それと、Alexの直近の研究によると、Stanley（俺はこいつのことChimeなんて呼ばないぞ、かかってこいAlex。俺にはこいつがStanleyっぽく見えんだよ）は特定の遺伝子をThe Watcherと共有していることが明らかになった。AlexはDr. MasswenthのやつがThe Watcherを作る時に、こいつらのDNAを使ったんだと考えてて、俺も筋は通ってると思う。（作成者:Tam）

KarterはIgorの同乗パイロットだった。彼はIgorが飛行機を操縦するとき、備え付けられた銃を使う役目だった。しかし飛行機は墜落し、捕虜になるのを避けるために、KarterとIgorは地底へと逃走した。そのどこかのタイミングで、体内でゆっくりと腕が成長し背中を裂いてしまう病気にKarterはかかってしまった。その後、Karterは強烈な痛みを感じ、Igorにそばを去るように大声で伝えた。Igorが去ったすぐ後、さらにたくさんの腕がKarterの皮膚を突き破って飛び出し、彼を二人がキャンプしていた洞窟の壁や床や天井へと張り付けた。探索チームは彼を収容施設に持ち帰るために、削り指す必要があった。彼は現在も生きており、すべての腕の感覚があるようだ。この提供された写真は、腕が暴走する数か月前のものである。（作成者:Alex）

この男は間違いなく残り火の戦いでAlkantroz Republicの戦闘機操縦手だった野郎だ。紛争の途中、飛行機が墜落し、Regnum Imperiumの捕虜になるのを避けるため、彼は地底へと入っていった。どうやったのかは知らないんだが、しかしどういうわけか、こいつはそこで生存した。完全に無傷で！こいつヤベえよ。それはともかく、その後探索チームが彼を発見し、回復した。現在はプラズマを発するマスクをつけた状態で俺たちの収容施設にいる。こいつの身体が本当に問題ないのかどうかを確かめるための検査ってとこだな。検査の結果が完全に問題無ければ、一か月後には解放される予定だ。
（マジでさ、どうやったらあそこで人が生存できるんだ？）（作成者:Tam）

元々は、Tuchip A6は普通のコンピューターで、我々はそれを地底へと投げ込んで何が起きるか試してみた。Tuchipは感情を獲得し、自由意思を得た。Tuchipはまだインターネットに接続されていたため、かれはH.A.を含め、同じネットワークに接続されていた多数の電子機器をハッキングし故障させた。我々はネットワークからの切断に成功したが、結果としてTuchipは地底へと消えてしまった。その後、Tuchipは普通のコンピューターのように偽装することで鉄工場への侵入に成功した。そしてかれはそこにあった複数の水門を開き、強大な洪水を発生させ、自分もろとも建物全体をがれきへと変えてしまう「鉄工場事件」を引き起こした。周辺区域は海へと変わってしまった。この日、多くの命が失われた。（作成者:Alex）

（本名が読めない）（あだ名はEdgar）
年齢:20　性別:うお座　現在の状態:生存

アビスの入口から戦争の後に出てきたEdgerは、普段は時計やロープなどの物体を使って自分を隠している。最終的に彼は、とある不思議な理由でバイタルフォースに引き寄せられて（まぁ多分Johnだろ）出て行かなくなった。彼はとても友好的で小さい子供みたいにふるまっている。Alexはこいつが大っ嫌いらしい。俺たちが調査のためにあの入口に戻ったとき、Edgarが捨てたと思われる冠と宝石を発見した。EdgarはChime/Stanleyがやってきた地底社会の王子で、地底のリーダーたる王様の息子だったんだと、Johnが言っていた。そんなことどうやって知ったんだろうな？わかんねえや。Edgarはインシデント・アクアの時も船の動力室に歯車に紛れて隠れて、俺についてきてた。Edgarはお父さんと同じように形を変えられるんだろうが、どうもまだ十分歳を取っていないようだ。（作成者:Tam）

Tamはバイタルフォースにとって最も大切なメンバーの一人で、区域の偵察と脅威への対処を担当している。彼は地元民からは「外交員」としても知られている。戦争の後、Tamは地底からの外来感染症に接触してしまったが、鉄工場事件が起こる以前に、一時的に症状を抑える薬をAlexが開発していた。残念なことに、インシデント・アクアの時点で薬は底をついてしまったが、今では感染症の症状は顔面部の変形のみにまで縮小している。TamはAlexの相棒でもある。（作成者:John）

Tamってのはクソみたいな名前だ　←黙れや、Alex

Dallas Riotは軍のエンジニアで、兄弟のEliotとともに鉄工場での助手業に参加していた。鉄工場事件が発生した後、Eliotはある病気に感染したため施設に収容されねばならなかった。Dallasはおそらく退職していたのだが、Artherを自身の手で処理できるように、インシデント・アクアの際に彼は「Salty」という偽名で船乗りに変装し海へと潜入しており、さらにTamとともにArtherを倒すことに成功している。Saltyが実はDallasだったと判明したのは最近のことだが、バイタルフォースへの貢献を考慮して彼を加入させるという案も存在している。（作成者:Alex）

異常な物体や人物に対処するための人員に特化したグループ、バイタルフォースの設立者であり代表でもある。彼自身の来歴はどちらかというと謎なのだが、彼は自分が強力な力を持っていると主張している。地上から地下へいつでも物を送ったり取り戻したりできる能力があることから、この主張も本当なのだろう。Johnは自身の外見を変える能力も保持しており、これは彼がほとんどの過去写真よりも若く見える理由である。そのため、周囲が自分を特定しやすいように、彼はいつもダイヤモンド型の水晶が付いたネックレスを身に着けている。（作成者:Alex）

Arther Paynの兄で、Caroline Paynの夫でもあり、Regnum Imperiumの将校でもあった。残り火の戦いで、Ericは狙撃手がいる地点への砲撃を命じた。この砲弾がアビスの入口を開くこととなった。入口の開放の際にEricが巻き込まれていたため、戦争ののち彼は短期間収容施設に置かれることになった。しかし彼は自分のことを戦争の捕虜だと考えていたようで、我々には何も話そうとしなかった。我々は彼が何か話す気になるまでは収容を続ける予定だ。Artherの辿った運命を知って以降彼の攻撃性は急激に上昇し、複数回の脱走を試みている。（作成者:Alex）

Eric Paynの妻で、Regnum Imperium軍のエンジニアだった。残り火の戦いにてアビスの入口が開いたあと、Carolineと彼女の仲間が穴を調査しているときに、まぶしい光がその区域一帯を吞み込んだ。Carolineは最も近い位置にいたため、彼女のみが影響を受けた。彼女は光の強い刺激により両目の視力を失った。これは手術により治療可能だったが、手術に進んで名乗りを上げてくれたのはスウェーデンに住む一人の外科医だけだった。そのため、Carolineは任務を解かれてスウェーデンへと向かい、その後家へと帰った。彼女は夫が収容施設にいることは知らされていない。（作成者:John）

Sepboxシリーズの時系列

V7とV8をやらない分ちょっとしたまとめを作ります。Sepboxシリーズは現在V1からV8まで存在し、今回和訳した文書のArther Paynについての項目から、V1 Steel Factory、V5 Aqua、V6 Embersの時系列がわかります。軍隊に参加し（Embers）ガラスのコンテナに収容され（Steel Factory）海底に沈んで変異、インシデント・アクアを引き起こした（Aqua）の順番です。V7 Underworld→V8 Lights Outはおそらく最新の時系列です。

次にわかりやすいのはV2 The Depthの時系列です。The Depthには二本足形態の自我持ちコンピューター、Tuchip A6が登場します。このことから考えるにV2はおそらくEmbersとSteel Factoryの中間にあたると思われます。なんでDr. Masswenthがいるんだよとは思いますが、独自に地底と地表を行き来していたんでしょう、多分。

次にV3 Returnについて考えます。こちらについては、スケルトン顔ことKiowa Hopiが登場しており、骸骨化の症状の進行状況はEmbers以上Steel Factory以下といったところです。The Depthとの比較については両方に登場するキャラクターがいないので何とも言えませんが、まぁ同時期の地底がThe Depth、地表がReturnなのかなと思います。

最後にV4 After-mathについてです。こちらはJason Almerの包帯が増えていことから少なくともSteel Factoryの後であることがわかります。Aquaとの比較についてですが、The Watcherのみ両方に登場しています。The Watcherはメモによると「進化」をするようであり、実際Embers/the Depth → Aqua → V8 Lights Outと時間が進むにつれて目の数が増えています。After-mathのthe Watcherの目の数はthe Depth以上Aqua以下です。

以上のことから、Sepboxシリーズの時系列はEmbers → the Depth/Return → Steel Factory → After-math → Aqua → Underworld → Lights Outだと推測できます。

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