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メレンゲの気持ち

昨日、なんとなくお祝いをしたくなる出来事があったから、誕生日でもお彼岸でもクリスマスでもないのに、買った3つのケーキ。

本当は家族3人揃って食べたかったけど、やっぱり君はまだ食べれなくて…。

でも、気を取り直して、妻と二人、ここぞというときの猿田彦珈琲のドリップと一緒に、3児のパパ、ならぬ、4児のパパ、いや、4時のおやつにすることにする。

昨日、初めて行った病院の近くで見つけた素敵なケーキ屋さん。後で調べたら、食べログの評価も3.9だったから、俄然、期待に胸は膨らむ。

ちなみに、お母さんにはヘーゼルナッツとチョコのムースケーキを、自分には白いクリームがふわふわと美味しそうな新作のケーキを買った。

そして、早速、フォークでそのクリームをすくおうとしたのだが、なんだか様子がおかしい。

カチリと音がして、まったくすくえないのだ。

そう、それはクリームじゃなくて、実は

大きなメレンゲ

だったんだ。

「え〜マジか〜!」

と全力でガッカリする僕の姿に気づいた彼が嬉しそうな顔を浮かべて近づいてくる。

本当に君のその

他人の不幸は蜜の味

な素敵な性格は、いったい誰譲りなんだろう?(笑)

でも、理由はどうあれ、君の笑顔が見られて、お父さんの気持ちはとたんに小春日和になった。

そして、気を取り直して、僕はそのメレンゲを指でつまんで口に放り込む。

「う、うまいやんけ!」

そんなふうに大げさに驚く僕の様子を見て、君はまたケラケラと声を上げて笑い出す。

そんなどうでもよいささいな出来事を、深夜4時に目覚めた僕はふと思い出して、一人さめざめと泣いている。

これまでどんなに悲しくても泣いたことなんてあまりなかったのに、最近、涙腺の蛇口がやけにゆるくて困る。

そして、その涙の源泉をたどると、その先は、ほんのりとちょうどいい塩梅の温かさの丸い塊があって…

しかし、本当にありえないよなあ。

この薄情な僕がこんなにも誰かのことを想うことができるなんて。

だから、未来になって今日が幻になるまで

君にはずっと

笑われるくらいに笑っててほしいんだ。

というわけで、みなさん、お聴きください。 

その名もメレンゲで

「君に春を思う」

またとてもハートウォーミングで素敵な記事が書けたゾ。さすがにあの節穴のnote編集部も、これはおすすめに選ぶに違いない。

いやはや、今から本当に楽しみで仕方ない。

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