グローバルサプライチェーンと地政学リスク

『フレンド経済圏の落とし穴 相互依存、80年で4400倍』

 経営学の初歩として、特定取引先への過度な依存を回避すべく、分散することがセオリーである。まして、国同士の貿易であればなおさらである。
 現在の日本経済は、エネルギー資源を中東に、製造業サプライチェーンを中国、穀物等を米豪に過度に依存している。こうした他国依存は、70年代のオイルショックの時から真剣に議論し、施策を講ずるべきだったが、根本的な議論を避け、グローバリズムというぬるま湯につかることで、現実逃避をしてきたのが、我が国であった。
 地政学的リスクがひとたび顕在化し、サプライチェーンが寸断した場合、日常の暮らしも維持できなくなる。これが日本の現実なのだ。
 

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