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シーモンキー大量虐殺事件

子供の頃、想像力が豊かだったのか、推察力がなかったのかCMに影響されやすかったワタクシ。

モーラーというおもちゃ。
ツリーや工作で使うモールに顔がついていて、テレビのCMでは持ち主の手や肩などを自由に動きまわっていました。
(欲しい…)
手に入れたモーラーは顔のあるモールに透明のテグスが付いていて、パッケージから出してもピクリとも動きません。
(これは…、どうしたものか)
戸惑いましたが、モーラーに罪はありません。
モーラーは練習をして動かせるようになるのを楽しむ、手品グッズ的なおもちゃだったのです。
まあ、考えなくても解りそうなものですが…。
誕生日とクリスマス、年に2回のプレゼントチャンスのうち、どちらかを使って手に入れたのに楽しんだ記憶はゼロ。

もっと打撃が大きかったのはシーモンキー。
モーラーは完全な勘違いですが、シーモンキーは違います。
シーモンキーというのは、簡単に水生生物を育てよう!という知育おもちゃのようなものでした。
問題はパッケージ。
上半身がヒトかサル、下半身は魚のような、簡単に言うと人魚のようなイラストが描かれていました。
子供ですから、そんなシーモンキーが生まれると信じて説明書通りにスタート。
シーモンキーが生まれる予定の頃になっても姿は見えず、代わりに虫のようなものが発生し始めました。
(おやおや、どうしよう)
それでもパッケージ通りのシーモンキーの誕生を待ちわびていたのですが。
(!!わかったぞ!アイツらのせいだ。あの虫のようなヤツらが私のシーモンキーを食べたんだ!)
生まれる筈だったシーモンキーを食べられた(と思った)私は仇うちのために、水槽の中にウジャウジャいる虫のようなヤツらを捨てました。

ずいぶんと後になって、あの虫のようなものがシーモンキーだったと知った時の衝撃。
あまりにイラストと違っていて、勘違いも仕方がないと思いつつ、一方であれほど待っていたシーモンキーを飼育せずに排水口に捨てた自分を責めるような気持ちも湧き、何とも後味の悪い出来事となったのです。

それにしても、もしあのイラスト通りのシーモンキーが誕生していたら、それはそれでとんでもなく気持ちが悪かったのでは、と大人になった今は思うのです。




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