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(短編小説)色

男がまだ暗い朝に墨汁で濡れたティッシュを噛もうとしている。ボトルからブチュブチュと青い透明な皿を汚すように液体を出して、ティッシュを浸したらもうどうしようもない…

白濱
1か月前
10

思考のメモ

女になりたいと思いたいと思っているというか女になりたいと正しく思うことができるのか悩んでいる。悩んではいない。 女の人と付き合うと、毎回罠をしかけてしまう。罠と…

白濱
1分前

しにかけてる。うおー

白濱
1日前
1

ここでは実験し放題

白濱
6日前
1

お金のこと考えたくない

白濱
9日前

思考の流れのスケッチ

音楽を聴くと体からなにかが抜けて気持ちいいけど、抜きすぎるといよいよ文字が書けなくなる。ドゥルーズがカフカに対して「歌わないことで体中で歌っている」(うろ覚え)…

白濱
10日前
3

noteいっぱい更新したらいいねの数が減ってきた。もう俺はネットでは読まれない人間になった。踏ん切りがつくぜ。読んでくれたりいいねしてくれてる人はいつもありがとう。

白濱
3週間前
2

(詩)ゴールデンウィーク殺人事件

私はいなかった。 自分の手で自分の口に轡をはめると丘のような背中を持つ動物に変身してしまうように。季節が蜘蛛の巣にひっかかってそれ以上少しも動かなくなるように。…

白濱
3週間前
6

(雑談)ねるまえのひとりごと

ねむい。 いま表示されているディスプレイの文字にさわってみてほしい。文字の要素のうちさわることができる部分を名指す言葉はあるのだろうか。シニフィアンは感覚のこと…

白濱
3週間前
2

(小説)というのを一番慎重につけているから俺は小説というものを一番大事に思っているらしい。

白濱
4週間前
1

(雑談)醜い入部届

根本的に2枚の醜い入部届が全員の心の中に住み着いて人類は「もうだめ」になるらしい。 今までの人生で書いた合計4枚の入部届のうちの恥ずかしそうに出したほうの2枚だ。他…

白濱
4週間前
2

(雑談)恥ずかしい

練習や発散で書いても意味ないからちゃんとやらないと。うう泣 でも今考えていることが大きすぎて考えるだけでていっぱいなんだよなあ。 noteは長めのツイートってかんじ…

白濱
4週間前
3

逆にいっぱい投稿して隠す

白濱
1か月前

(雑談)良い匂いをたてて、湯気をあげながら皮を剥かれる権利

はじめに言うとこの文章に結論はない。雑談の代わりに書いている。なので雑談してくれる人募集中。 九段理恵の『東京同情塔』には「同情する権利」という概念が出てきた。…

白濱
1か月前
6

(長めの批評)ヘレディタリー/継承 偽られた悲劇

(だいぶ前に書いた批評?的なもの。出す機会なさそうだから供養。) 『ヘレディタリー/継承』(以下《ヘレディタリー』)についてのある感想ツイートを目撃し、ことを荒…

白濱
1か月前
3

(雑談)哀れなるものたちの話したよ、ちょっと

出典が誰だったか気になっていることがある。プルースト的な小説は飢える心配がない安全が確保された上流階級が主人公でないといけない〜みたいなことを言っていた。そんな…

白濱
1か月前
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(短編小説)色

男がまだ暗い朝に墨汁で濡れたティッシュを噛もうとしている。ボトルからブチュブチュと青い透明な皿を汚すように液体を出して、ティッシュを浸したらもうどうしようもないくらい真っ黒に濡れてしまう。そのまま垂れないように口の中に入れるとなにもしなくても墨汁が喉の方に流れ落ちてくるので、飲み込むためにそっと口を閉じる動きをする。たちまちティッシュの繊維が圧縮され、すこしの刺激で大量の汁が噴出する。鉄のような味

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思考のメモ

女になりたいと思いたいと思っているというか女になりたいと正しく思うことができるのか悩んでいる。悩んではいない。

女の人と付き合うと、毎回罠をしかけてしまう。罠というか、手前勝手なゲームを始めてしまう。

女の人がみな自分のなかの女性性に葛藤するものなのか、俺が付き合ったことがある人がたまたま女であることに思うところがあったのかはわからないが、見た限りでは例外はいなかった。

昔ハーフパンツを履く

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しにかけてる。うおー

ここでは実験し放題

お金のこと考えたくない

思考の流れのスケッチ

思考の流れのスケッチ

音楽を聴くと体からなにかが抜けて気持ちいいけど、抜きすぎるといよいよ文字が書けなくなる。ドゥルーズがカフカに対して「歌わないことで体中で歌っている」(うろ覚え)みたいなことを言っていて、溜めておくことも大事だと思った。溜めすぎると今度は抜くのが難しくなって、抜くために訓練が必要になるから、塩梅が難しい。
実作であれ鑑賞であれ、空っぽになってもいいと思えるような大きな作品に向き合うのがいいとされてい

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noteいっぱい更新したらいいねの数が減ってきた。もう俺はネットでは読まれない人間になった。踏ん切りがつくぜ。読んでくれたりいいねしてくれてる人はいつもありがとう。

(詩)ゴールデンウィーク殺人事件

(詩)ゴールデンウィーク殺人事件

私はいなかった。

自分の手で自分の口に轡をはめると丘のような背中を持つ動物に変身してしまうように。季節が蜘蛛の巣にひっかかってそれ以上少しも動かなくなるように。何回かページに手をかけ、開く前に閉じて、もう二度と開かなくなるように。

と言いたかった男が代わりに
「ゴールデンウィークに限らず連休は人を殺したくなる」
と言ったが聞き役は耳が悪かったので言葉は宙に浮いた。犠牲者の犬はそれを食べた。男は

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(雑談)ねるまえのひとりごと

(雑談)ねるまえのひとりごと

ねむい。

いま表示されているディスプレイの文字にさわってみてほしい。文字の要素のうちさわることができる部分を名指す言葉はあるのだろうか。シニフィアンは感覚のことだから違うし「文字の形」というのも同じく感覚のことだ。私たちは実際に文字に触れることができ、指で触れたらその部分の文字は隠れる。しかしそれだけだ。実際に触れてみてもディスプレイの文字は私たちになにももたらさない。さわりながらにして接触は回

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(小説)というのを一番慎重につけているから俺は小説というものを一番大事に思っているらしい。

(雑談)醜い入部届

根本的に2枚の醜い入部届が全員の心の中に住み着いて人類は「もうだめ」になるらしい。
今までの人生で書いた合計4枚の入部届のうちの恥ずかしそうに出したほうの2枚だ。他の2枚は嫌々出した。
教師は(部長だったこともある)いずれの紙も特に何の感情も持たずに受け取った。入部は受理され、僕は特に何も思わずにひとつふたつの共同体に包括されていった。
そのうちの2枚は確かに気高い反抗と美しい孤独のための義憤と共

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(雑談)恥ずかしい

(雑談)恥ずかしい

練習や発散で書いても意味ないからちゃんとやらないと。うう泣 でも今考えていることが大きすぎて考えるだけでていっぱいなんだよなあ。 noteは長めのツイートってかんじで利用しながらちゃんと公募用を書いていくか。うん。そうしよう!
あー情けな恥ずかしい。でも文章って自然に出てくるものだから、なんだかなあ、納得いくものが書けなくても書いてしまうんですよね。難儀…。
自分の考えに自信が持てる場所で書くと巧

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逆にいっぱい投稿して隠す

(雑談)良い匂いをたてて、湯気をあげながら皮を剥かれる権利

(雑談)良い匂いをたてて、湯気をあげながら皮を剥かれる権利

はじめに言うとこの文章に結論はない。雑談の代わりに書いている。なので雑談してくれる人募集中。

九段理恵の『東京同情塔』には「同情する権利」という概念が出てきた。作中の言葉で言うなら「軽い言葉」としてアイロニカルに使用されていたように思う。最近邦訳されたアミア・スリニヴァサンの本の題名は「セックスする権利」だったし、安楽死の法整備の記事では「死ぬ権利」という言葉が使われていた。
権利という言葉をく

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(長めの批評)ヘレディタリー/継承 偽られた悲劇

(長めの批評)ヘレディタリー/継承 偽られた悲劇

(だいぶ前に書いた批評?的なもの。出す機会なさそうだから供養。)

『ヘレディタリー/継承』(以下《ヘレディタリー』)についてのある感想ツイートを目撃し、ことを荒立てたくもないので内容はすこしぼかすが、それを見た私は「誤解」だと思った。他にも同様の感想をいくつか見て、同じような誤解もとい誤読をしているように感じたので、訂正しておきたいと思ってこの文章を書くことにした。また書いてみて監督アリアスター

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(雑談)哀れなるものたちの話したよ、ちょっと

出典が誰だったか気になっていることがある。プルースト的な小説は飢える心配がない安全が確保された上流階級が主人公でないといけない〜みたいなことを言っていた。そんなに批判的な口調じゃなく、サラッと文の中に紛れ込んでいたかんじだった気がする。ドゥルーズだったような、違ったような気がする。(単なるブルジョワ批判というより、椅子が関係している)
座椅子やベッドに深く腰掛けて読書するのは特権階級だろって話は、

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