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冥王星水瓶座時代とマイ・デーモン

デーモン=悪魔とは、ギリシャ語が起源で
人間に寄り添う守護神だっという。
そして、西洋占星術では
2024年は本格的に冥王星水瓶座の時代に突入!
と言われている。
専門家ではないので、詳しく解説はできないが
冥王星水瓶座の時代は、
破壊によって新しいものが生み出される、と言われている。

デーモンと冥王星水瓶座、まったく脈略のない話だが
なんとなく私の頭の中ではピピッとつながっている。
なぜかという話は、このあとで。

話は寄り道してしまうのだが。
妹一家、弟一家に会いに行っていた母が
戻ってきて早々に、ある決意を口にした。
これまでの彼女の価値観なら
決して許されないことを
彼女はやると言い出し、
否定的だったことに対して
肯定的な立場になっていた。
例えて言うなら
アイドルを全否定していた人が
いきなりアイドルにハマっていた、みたいな。
AIを認めていなかった人が
Siriと会話し始めた、みたいな。
人は、自分ごとになった途端
価値観が大きく変わることがあるのだと
思い知らされた事件だった。

話は再び飛ぶ。
韓国の純愛ストーリー『ただ愛する仲』というドラマの中で
主人公ガンドゥ(扮ジュノ)を取り巻く人間模様には
ヒロインとの切ないロマンス、
薬屋のおばあさんとの家族のような情、
クラブのマダムとの姉弟のような関係などなど、
さまざまな関係性があって
なかでも個人的に好きな絡みは
ガンドゥと実妹との不器用に思いやる兄妹の関係だった。
見る人によっては、ロマンスに胸打たれた人、
おばあさんとの絆に心動かされた人、いろいろだろうが
私はどうしても、兄と妹の関係に目が行った。
お互いが、一定の距離を保ち
遠くから案じ思いやっている不器用な兄妹の関係は、
いま思い出しても涙がじわっと溢れ出るほどで
愛おしくて心の奥がつーんとなる。
私に妹がいるためだろうか。

そんなわけで、
同じドラマや映画を見ていても
人それぞれ見ているキャラクターが違うように
自分の環境、状況によって
見えるもの、耳に入るものが、違ってくる。
刺さるセリフや価値観、
共感する人物が違ってくる。
昔の自分なら耳に入らなかった言葉、
目に入らなかったものや人が
突然心のど真ん中に入ってくることもある。

そして、『マイ・デーモン』だ。
軽い気持ちで見始めたこのドラマ、
意外に深いドラマで、うっかり刺さってしまった。
残念ながら、イケメンデーモン、グウォン(ソン・ガン)パートではない。
(グウォンのキャラクターもとっても好きだけど!)
敏腕ヒロイン、ドヒ(キム・ユジョン)とクール秘書(ソ・ジュンヨン)、
デキる女たち2人が、珍しく泥酔して交わすやり取りだ。

財閥グループの相続権を譲り受けながら
ある理由により、すべて手放したドヒは、シン秘書にこう言う。

「手放すのは、意外と簡単だった。
なぜあんなにしがみついていたのか」

そんなドヒに、シン秘書は自身の過去の結婚生活に例えて
こう返す。

「破壊のあとに、成長は訪れるものです」

離婚経験のあるシン秘書は、結婚生活のなかで
自分の情熱的な部分や弱さ、ずるさ、たくましさ、
それまで気づくことのなかった自分自身に気づいたと話す。
そして彼女は「破壊のあとに成長」を得たのだ。

いまの状況を打破しようとするとき、
自分を変えようとするとき、
「破壊」の作業が必要だ。
価値観の破壊、環境の破壊、
破壊というと、怖いことのように聞こえるが
成長の過程と考えれば、いい意味でドキドキする。

結婚は、独身の破壊だし
告白は、関係性の破壊かもしれない。

冥王星水瓶座の時代は、破壊から始まる。
なんのこっちゃ? という人もいるだろう。
冥王星は破壊と再生の星で、
それが水瓶座の位置に入るのだけど、
水瓶座は、改革・革新の星で……ということなのだが
このあたりは、占星術を調べてみてほしい。
とにかく。
新しい人や、新しいものと出会うとき
価値観は、破壊され得る。
恐れず、一度壊してみると
ドヒのように、愛を得ることもあるだろう。

ちなみに、デーモンは「破壊」を連想させる。
一方で、デーモンは守護神を意味しているという。
破壊は、人を守るために必要なものなのかもしれない。

2023年に破壊されたものも
2024年に破壊されてしまうものも
そこから新しい何かが生まれ、成長を遂げるはず。
「破壊」だけを見ずに
そこから生まれるものを大切に育てていけるといいなぁ。

そんなことを思いながら、
『マイ・デーモン』の続きを待っている。

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