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「偽性老衰」についての記事を見た、、。

糸井重里さんのTwitterでリツイートされた記事。

父が2021年3月に老衰による誤嚥性肺炎で亡くなったこと、以前、ここのブログにも書いた。
病院での食事の栄養不足が、高齢者の誤嚥性肺炎を引き起こしているのでは、との記事を今朝読んだ。

入院中、老人だから1300キロカロリーで良いと言われていた男性が痩せて何度も発熱と肺炎を起こす。カロリー不足との判断があり、あと300キロカロリー程食事を増やしたら肺炎も起こさなくなり元気になったなどのこと。

老衰による誤嚥性肺炎を起こして死亡。
どのくらいの割合が本当の老衰なのか、実は「偽性老衰」で亡くなる方も多いのかもしれないと改めて思う。

私の父の死も、「偽性老衰」かも知れないと前々から夫と二人で話していた。
まず面会の際、コロナ禍でたまにしか面会はできないのだが、父は回を重ねる毎に痩せてきていた。
ある時は、世話してくださっている看護師さんが「1日の栄養を700か800キロカロリーと院長から指示があり、何とか900に増やして貰った」と、こちらが何も尋ねないのに話してくれた。
父は検査で胃カメラを飲み込めず、食道が閉塞していると言われ、胃瘻の手術をした。
胃カメラはアラフィフの私でも飲み込むのも大変で、健康診断の際は麻酔をかけて眠っている間に胃カメラを通したりしている。そこまで、丁寧に見てくれたのだろうか…。
ただ、普通に老人だから胃カメラを飲み込むのが大変だっただけなのではないかと、亡くなった後に思った。

胃瘻手術は、まだ私が福岡に住んでいた頃に、兄の同意の元なされた処置。
胃瘻=胃に穴をあけてそこから食事を摂るとなると、自宅での介護はかなり難しい。そして、胃から食事を取っているにも関わらず、おそらく唾液が肺に入り、炎症を起こして肺炎を、亡くなる前に何度も起こしていた。


父と兄の折り合いは、兄が子供の頃から良くなかった。高齢になってからの父の面倒は見ていたが、認知症の母の介護もしており、兄も手いっぱいでかなりイラついていた。

病院側もコロナも流行っていたし、スタッフや病床数の確保が大変だったのかもしれない。
父の1日のカロリー数を指示していた院長は、地元の市医師会の会長をしている医者。母方の叔母のご主人の親族でもあり、直接の面識はないのだが、本当の真意を、昔の人にしては体格の良い父(身長170cmくらい)が、900キロカロリーの食事で良いと判断した根拠を聞いてみたいと、時々思う。

今は、父がいなくなり2年と2ヶ月が過ぎた。孫が1人もいないこと、後継ぎの兄もバツイチで再婚の可能性も低く、もちろん子供もいない。その事を最後まで嘆き悲しみながら、亡くなった父。
家業の海運の仕事は、祖父の代に廃業したのだから、早めに後継ぎとか墓守とか、古い考えを捨てていれば良かったのに、本家の長男の兄は地元に縛り付けられたような気持ちで、いつも家族に当たり散らしていた。

最近、NHKの朝ドラ「らんまん」を楽しみに見ている。老舗の酒蔵の後継ぎとして生まれた万太郎が、家やしきたりに縛られず、植物学の道に進む姿は、旧家の妙なしがらみに囚われてきた私と夫のような夫婦には、ひとごとには思えず、応援もしたくなる。
家業を継がせたかったおばあちゃんの松坂慶子が、万太郎を東京に出す事を許す姿には、少し泣けてしまうほどだった。

と、最後はタイトルからズレた内容になりましたが、「偽装老衰」周りの方や自分も歳をとってきたら気をつけて、後に変なしこりが残らないようにしたいものです。


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