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食後のお皿#未来のためにできること

子供の頃、私は浄水場の近くに住んでいました。
当たり前の様に蛇口から綺麗な水が出てくるのは、近所の浄水場で綺麗にしてここへ流れているんだと、子供ながらにとても不思議な感覚があったのを覚えています。
難しい仕組みは分からなかったけど、家から出た生活排水が綺麗になって川へ戻り、そして家の蛇口にきてくれていることにとても安心していました。

いつしか、そんな感謝も当たり前のように過ごす日々が来て大人になった私ですが、子供の頃から身についている習慣があります。
「油を流してはダメよ」と母に教えられ、絶対にそれは守らなけらばいけない事なんだと、詳しい理由は分からずに「油は流してはダメ」という事が脳裏に焼き付き、オリーブオイルが付いたお皿や、ドレッシング油なども口を拭いたティッシュで最後は拭きあげてから流し台へと運ぶ習慣ができました。
もちろん、フライパンで焼いた肉から出た油もしっかり吸い取ってから流し台へと運びます。

なぜダメだったのか、今なら分かります。下水処理場があるから何でも流していいと思うのはとても危険なのです。
油・ティッシュ・タバコの吸い殻・ガム等もマンホールのついているポンプが故障をする可能性があります。
また、汚水は浄水場でも完璧に綺麗な状態になるわけではないため、環境への負担が少なからず影響されるのです。

地球の70%は水できていて、人間の体の70%も水でできているようです。
水がなくてはほとんどの生物が絶滅してしまうのです。
この大切な水を守る為に何ができるのだろう?

地球からもらった水を私達が汚して、人間の手で水を綺麗に戻し、最終的に川や海、そして私達のところへまた戻ってきます。
関係ないようにみえて、全て繋がっていて直結しているのです。
「少しぐらいいいか」と思う気持ちを一人一人が気を付けるだけで、海の生物の暮らしが良くなり、結果的に私たちの生活が豊かに健やかになります。

私たちがこれ以上地球の水を汚さない為に、海へゴミを捨てない事、油や水に溶けないものは流さないことは、自分達の暮らしを脅かさない為にも大切な事です。
まずは食べたお皿の油をふき取る小さな事から始めるだけで、小さな未来が変わるのではないでしょうか。
一人一人が未来のために「食後のお皿」から意識を変えていけたら、やがて大きな未来が変わっていくのだと私は信じています。



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