3/10 日本学生ハーフマラソン 振り返り

一昨日、日本学生ハーフマラソンが開催されました。今年度既に三大駅伝を走った選手、来年度の三大駅伝を目指す有力選手が各大学から集いましたが、日大からは14選手が出場し、立川の地で健脚を競いました。今回は1人ずつコメントをしながら、レースを簡単に振り返りたいと思います。



3/10 日本学生ハーフマラソン 結果
(上位選手から順に結果を振り返ります)

44位 天野啓太① 63:35 PB
14:58-30:02(15:04)-45:08(15:06)-60:22(15:14)-63:35(3:13)

終始安定したペースを刻んだ素晴らしい走りでした。タイムも良いですが、それ以上に44位という順位に大きな価値があったと思います。今年度10000m以上の5戦を全て外さず走り切った点も頼もしいです。今後は、順調ならば必ずメンバーに入るであろう関カレや全日本予選で更なる成長を見せてくれることに期待したいですね。


86位 大橋優③ 64:22
14:57-29:59(15:02)-45:19(15:20)-60:57(15:38)-64:22(3:25)

10km通過はチーム唯一の29分台と積極的にレースを進めましたが、後半はややペースダウンし、63分台とはならず。速いペースを楽に追走できるスピードが備われば、更に上が目指せそうです。今回の欠場者次第なところもありますが、候補の1人になりそうな関カレハーフや全日本予選で今回以上の走りを見せてほしいです。


129位 安藤風羽③ 64:51
15:02-30:14(15:12)-45:46(15:32)-61:31(15:45)-64:51(3:20)

地力の高さでチーム3番手にはなりましたが、入りの5kmから15分オーバーでしたし、安藤選手自身がX(旧:Twitter)で「まだまだ足がキツくて…」と呟いていたので、今回は万全な状態ではなかったのでしょう。少しずつでも状態を上げて、主要大会ではエースらしい走りを見せてくれたらと思います。


132位 鈴木孔士② 64:53
14:51-30:02(15:11)-45:31(15:29)-61:33(16:02)-64:53(3:20)

5km地点ではチーム内トップでしたが、少しずつペースを落とす苦しい走りとなりました。両膝から出血している写真があったので、その影響があったのかもしれません。アクシデントもあり、箱根からもどかしい結果が続きますが、次のレースで復調のきっかけを掴んで関カレや全日本予選を戦っていきたいですね。


142位 山口月暉② 64:59 PB
15:02-30:15(15:13)-45:38(15:23)-61:31(15:53)-64:59(3:28)

10km過ぎに走りを見た時はまだ余裕を感じられましたが、15km以降がやや苦しい走りとなりました。64分台で纏められたことは収穫ですが、2週前の5kmロードの好走を考えると、今回の結果は少々物足りなくも映りますね。課題のスタミナ強化を進めつつも、春は得意のトラックで好結果を期待したいです。


154位 高田眞朋① 65:05 初
15:19-30:49(15:30)-46:13(15:24)-61:42(15:29)-65:05(3:23)

上下動の少ないラップを刻んで初ハーフを無難に纏めてきました。昨年末から徐々に状態を上げている印象でしたが、今回もその傾向を示したレースになりましたね。入りの5kmを14分台で突っ込めるまで状態が仕上がった時の走りが楽しみですし、その走りができる自信をまずはトラックシーズンで付けたいところですね。


174位 滝澤愛弥② 65:22 PB
14:57-30:34(15:37)-46:03(15:29)-61:57(15:54)-65:22(3:25)

入りの5kmを14分台・チーム3番手と突っ込みましたが、その後はペースを落とす走りとなりました。ただ、苦しい中でも16分台のラップを出さずに粘り切れた点は収穫だったと思います。春は5000mや10000mで関カレの標準を狙いつつ、箱根を見据えてスタミナ面もしっかり強化していきたいですね。


181位 小路翔琉② 65:29 PB
15:34-31:15(15:41)-46:30(15:15)-62:01(15:31)-65:29(3:28)

ラストはやや苦しくなったものの、10kmまでペースを抑えて後半上げる走り。おそらく意図を持って臨んだレースだったと思いますが、ある程度目標を達成できていそうな走りだったと思います。序盤を抑えた辺りはまだ距離に対する不安があるという事だと思うので、練習を積むことでその不安を少しずつ解消していきたいですね。


189位 山口彰太① 65:33 初
15:35-31:04(15:29)-46:24(15:20)-62:07(15:43)-65:33(3:26)

15kmまではビルドアップの走りを披露し、15kmからの5kmもチーム5番手の好内容。4月以来の復帰戦で上々の結果だったと思います。勝手にスピード型の印象を持っていましたが、長距離ロードの適性が高い選手かもしれません。春はどの距離で勝負するのか楽しみですし、全日本予選のメンバー入りも狙ってほしいです。


201位 岡田祐太③ 65:38 PB
15:15-30:46(15:31)-46:17(15:31)-62:09(15:52)-65:38(3:29)

序盤から比較的安定したラップを刻んでいましたが、全体的にもう少しタイムを縮めたかったでしょうか。昨年秋から、メンバー争いまでもう一歩というタイムが続いていますが、その中でも今回自己ベストをマークした点はプラスに捉えたいところ。少しずつでもタイムを縮めて、目標の箱根の切符を掴みにいく最終学年にしてほしいです。


218位 小林聖弘② 65:47 PB
15:03-30:34(15:31)-46:10(15:36)-62:20(16:10)-65:47(3:27)

積極的な入りを見せましたが、距離が進むにつれてペースを落とす走りになりました。まだ自分の思うように身体が動かないのかもしれませんが、4月以来の復帰戦で65分台ならば収穫の方が大きかったと思います。レースに出場すればそれほど崩れずに走れているので、今後は継続的なレースへの出場かつ殻を破る走りに期待したいです。


226位 長谷川豊樹① 65:52 初
15:25-30:54(15:29)-46:25(15:31)-62:26(16:01)-65:52(3:26)

15kmからの5kmは16分かかったものの、それまでは5km15:30前後の安定したラップを刻み、初ハーフを65分台で纏めました。山口彰太選手同様、4月以来でこの走りができれば上々だと思います。4月の10000mや今回の結果を見ると、距離対応は問題なさそうなので、後は継続的な練習でスピードが身に付くと面白いですね。


359位 山口聡太① 67:14 初
14:54-30:35(15:41)-46:53(16:18)-63:42(16:49)-67:14(3:32)

5kmはチーム2番手と突っ込みましたが、以降は5km通過毎にラップを30秒以上落とす厳しい走りとなってしまいました。ここまでの過程が順調に見えただけに結果自体は悔しいものだったでしょう。積極的に攻めた結果、壁に跳ね返されるレースも多い選手ですが、その気持ち、悔しさを自身の成長へと繋げてほしいです。


365位 スタンリー頼安① 67:17 初
15:35-31:19(15:44)-47:20(16:01)-63:45(16:25)-67:17(3:32)

序盤から15分半を超えるペースで、チーム内では最後方を走行することになりましたが、大学初戦ということを考えれば、内容は決して悪くなかったと思います。むしろ、いきなりでこのペースを刻めるのであれば適性自体は高いものを持っているかもしれません。まずはレースに継続的に出場して、経験値を高めていきたいですね。


学生ハーフ結果まとめ
44位 天野啓太① 63:35 PB
86位 大橋優③ 64:22
129位 安藤風羽③ 64:51
132位 鈴木孔士② 64:53
142位 山口月暉② 64:59 PB
154位 高田眞朋① 65:05 初
174位 滝澤愛弥② 65:22 PB
181位 小路翔琉② 65:29 PB
189位 山口彰太① 65:33 初
201位 岡田祐太③ 65:38 PB
218位 小林聖弘② 65:47 PB
226位 長谷川豊樹① 65:52 初
359位 山口聡太① 67:14 初
365位 スタンリー頼安① 67:17 初

1人抜けてタイムが良かった天野選手の好走はやはり大きな収穫ですね。昨年から安定感に魅力は感じていましたが、1年目からここまで伸びるとは思わなかったです。タイム以上の強さも感じますし、5月の関カレから主要大会での活躍も見られそうです。また、それぞれ4月以来のレースとなった山口彰、小林、長谷川選手が65分台で纏めたことや、昨年末から姿を見るようになった高田選手が上手なレース運びでチーム6番手に食い込んだことも嬉しい誤算でした。他にも65分台をマークした選手が多く、出場した14人中12人が66分以内で走れたことは選手層が厚くなってきたことを示し、今年の箱根予選に向けて期待が持てる結果になったと思います。ただ、収穫と同時に課題が見えた大会でもありましたね。一昨日、私のX(旧:Twitter)にも投稿しましたが、箱根メンバーが全員64分台というのは少し寂しさを感じる結果でした。箱根予選はまだ先ですが、2ヶ月後の関カレや3ヶ月後の全日本予選を考えると、欠場した大仲選手や冨田選手、中澤選手などを含めて、主力選手の足並みが揃っていないのはチームにとって心配材料になりますね。
まあ色々書きましたが、収穫も課題も見えた中で、チームの現状を把握できたことが何よりのことだった思います。主力選手の足並みが揃っていない分、新戦力候補の選手達は今がレギュラーを奪うチャンスですし、主力選手は逆にうかうかしていられないということで、チーム内競争が激しくなれば、チーム力は更に上昇するはず(くれぐれも故障には注意してほしいですが…)。私もおそらく現地観戦に行くであろう関カレや全日本予選で、更に逞しくなった選手の走りが見れることを今から楽しみに待ちたいと思います。

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