箱根駅伝 区間エントリー発表

日本大学
第100回箱根駅伝区間エントリー

1区 西村翔太④
2区 シャドラックキップケメイ①
3区 冨田悠晟②
4区 久保昇陽④
5区 大橋優③
6区 山口月暉②
7区 山中泰地④
8区 天野啓太①
9区 片桐禅太①
10区 大仲竜平②

補欠
下尾悠真④ 土井拓実④ 安藤風羽③
鈴木孔士② 中澤星音② 山口聡太①


昨日、箱根駅伝の区間エントリーが発表されました。個人的な当日変更予想も考慮すると、現状はそれほど違和感のない区間配置に見えますが、実際当日はどのような区間変更が行われるでしょうか。変更予想や他大学のエントリー状況なども踏まえながら、各区間を簡単に解説していきたいと思います。


1区 西村翔太
順当な区間配置となりましたが、個人的にはシャドラック選手アクシデントの可能性を考慮して補欠に回る予想だったので、最初から1区に配置されたのはやや意外でもありました。他校を見ると、各校実力者は配置されていますが、現状ハイペースで飛ばしそうな選手は見当たらないでしょうか。気になるのは東農大。高槻選手or前田選手の2択だと思いますが、前田選手が配置されるとかなりのハイペースでレースが進むことになりそうです。前田選手が配置されないようだと、山梨学院の北村選手辺りが引っ張るミドルペースのレース展開になるでしょうか。いずれにせよ西村選手の配置は正解だったと思いますし、日本人エースとして強豪校の主力選手に最後まで食らいつく走りを期待したいです。

2区 シャドラックキップケメイ
語るまでもない順当すぎる配置ですね。日本人エースの西村選手が補欠に入ってないことからも、現状アクシデントはなく、万全の状態で当日を迎えられそうな雰囲気です。あとは区間賞を獲れるか否かが焦点ですが、最大のライバルになりそうだった東農大の前田選手が他区間に配置されそうなので、自分の走りができれば区間賞の可能性も十分。昨年区間賞の中大・吉居選手が状態を上げていれば、その吉居選手が最大のライバルになりそうですが、お互いが万全の状態でハイレベルの戦いも見てみたいですね。その吉居選手が絶好調でも、区間賞を獲得してチームを上位へ押し上げる走りを期待したいです。

3区 冨田悠晟
色々な選択肢が考えられた選手ですが、走力がついた今ならこの3区も納得の区間配置です。1.2区が順調であれば、先頭も見えるような上位で襷を貰うことも考えられるので、日大にとって非常に重要な区間になります。優勝を狙うような大学は、駒澤の佐藤選手をはじめ、エース格の選手が起用される見込みで、走りやすいコースながらタイム差が大きく開く区間になるかもしれません。優勝候補以外の大学も実力者は起用されていますが、冨田選手も持ちタイム自体はそこまで見劣りしないので、自分のリズムを大事にして、大きく差をつけられない走りができればと思います。

4区 久保昇陽
個人的にも4区予想だったので、こちらも納得の区間配置。アクシデントを除いて変更の可能性はないと思います。復路に複数の28分台ランナーを回すことができそうなのは、久保選手の状態が良いということだと願いたいです。ただ、この区間は他校の選手が強力ですね。優勝候補の駒澤は篠原選手の起用が有力視されていますし、大東大はワンジル選手の起用が有力、予選会校では他に明治、立教、神奈川、国士舘、中央学院辺りが当日変更で主力選手を配置するでしょう。正直、実績面では見劣りますが、力が飛び抜けている選手はそう多いわけではないので、自分のリズムを大事にしながらも、状況次第では果敢にチャレンジする走りも期待したいですね。

5区 大橋優
大橋選手鈴木選手の2択だと思っていましたが、大橋選手がエントリーされましたね。鈴木選手は補欠ですが、他区間のエントリーを考えても、大橋選手がそのまま出場すると思います。今回、この5区は区間新の更新が期待されている区間で、個人的にその筆頭だと考える創価大の吉田響選手や城西大・山本選手をはじめ、上位陣はハイレベルな区間タイムでの対決となりそう。ただ、その反面で事前情報とは違う選手がエントリーされている大学があったり、凌ぐ5区と考える大学が見受けられたりもするので、上位数名とその他の選手でかなりのタイム差がつく区間になる予感がします。大橋選手がどれ程のタイムで走れるかは不透明ですが、旧ホームページの1年時のコメントから箱根5区への希望が書かれており、私もずっと5区での走りを見たかった選手ですし、襷を受ける位置次第では順位を上げる走りも期待したいです。

6区 山口月暉
ここも順当な区間配置だと思います。冨田選手が3区に入っているので、交代の可能性があるとしたら山口聡太選手だと思いますが、流石に可能性は低いでしょうか。この区間は経験者以外は実力が測りにくく、他選手との比較が難しい区間になりますね。現時点で6区に配置されてる選手の中では前回3位の早稲田・北村選手や同6位の大東大・佐竹選手がやはり強力。特に大東大の佐竹選手はこの1年の成長具合からも注目したい選手。あと気になるのは監督が強気な発言をしている国学院大学。おそらくそのまま後村選手になりそうですが、どれほどのタイムを出してくるのか。ただ、全体的には未知数な選手も多いので、露骨に厳しい戦いになる区間とは思っていません。W山口選手のどちらが出場するにせよ鍵はラストの平地になりそうですが、ここを勢いで押し通して7区の選手が走りやすい位置で襷リレーをしたいところですね。

7区 山中泰地
山中選手自身の希望区間で納得のいく配置でもあるのですが、下尾選手に代わる可能性もあるでしょうか。ただ、個人的には山中選手そのままの方がしっくりきます。他大学に目を向けると、現状配置されている選手では東海大の石原選手が実績では頭一つ抜けていますね。ただ、復調途上との情報があるので、どこまで状態が上がっているか。あとは当日変更で28分台ランナーの実力者を配置する大学が多そうですね。全日本の上位4大学はそれぞれ変更の可能性がありそうですし、城西、大東文化、帝京も当日変更で有力選手を配置しそうです。7区は繋ぎ区間の印象が強かった区間ですが、近年はスピード化が進んでいる区間でもあるので、今配置されている山中選手をはじめ、起用された選手がどこまでそのスピード化に対応できるか。他選手との力関係含め、攻略が難しい区間になりますが、そこは4年生の意地に期待したいですね。

8区 天野啓太①(→鈴木孔士②※当日変更予想)
補欠や他区間の状況を考えると、鈴木選手安藤選手への当日変更が有力ですかね。その中でも、終盤の登りがきついコースなので、5区候補でもあった鈴木選手が最有力か。往路メンバーにアクシデントがあり、2選手どちらかが往路に回るようなら、天野選手がそのまま走る可能性もありそうです。他大学ではこの区間も全日本上位4校の選手が強そうですね。あとはルーキーに注目選手がいて、東海大・南坂選手や明治大・綾選手は高校時代からの実力者。ただ、綾選手は状態が不安視されているようなので、復調具合が気になるところ。日大としてはここが鈴木選手なのであれば、復路では一番稼ぎたい区間になります。先述した大学の選手以外にも勿論有力選手はいますが、直近の勢いは他大学の選手に負けていないはず。見た目の順位を上げ、先頭とのタイム差を大きく広げられない力走を期待したいです。

9区 片桐禅太① (→安藤風羽③※当日変更予想)
片桐選手もこの距離での走りを見たい選手ですが、この区間も当日変更の可能性が高そうです。8区同様に安藤選手鈴木選手のどちらかだと思いますが、8区に鈴木選手が配置される方がしっくりくるので、ここは安藤選手が有力だと思います。この区間は実力者の駒澤・花尾選手は勿論、今年駅伝で安定している創価大・吉田凌選手や関カレハーフ入賞の中央学院・近田選手、東洋の新たなエース候補の吉田周選手など、多くの大学でスタミナ型のロード巧者が起用されています。仮に安藤選手が起用されるのであれば、タイプの違う選手が多くなるので、事前にある程度プランを考えたいところでしょうか。どの選手が走るにしろ、この9区がチームの目標達成には最も重要な区間になりますが、その分襷を渡せた時の喜びを一番感じることのできる区間でもあると思うので、最後まで力を振り絞る懸命の力走を期待したいです。

10区 大仲竜平
納得の区間配置ではありますが、僅かに土井選手中澤選手の可能性もあるでしょうか。ただ、1年間トータルの実績を考えると大仲選手が最有力でしょう。当日変更の可能性が高そうな大学も多いので、他大学の選手との力関係を測るのは現状難しいですが、そのまま起用されそうな選手だと中大の柴田選手、創価大の上杉選手、東洋大の岸本選手、東海大のロホマン選手辺りに勢いがありそうでしょうか。ただ、力が抜けている選手はそう多くないので、大仲選手が万全の状態で起用されるならば、ある程度勝負ができる区間になるはずですし、他の選手でもしっかり自分のペースを刻んで安定した走りを見せたいところ。そして、最後は大手町で笑顔のフィニッシュを迎えてほしいですね。


まとめ
区間エントリー 当日変更予想

1区 西村翔太④
2区 シャドラックキップケメイ①
3区 冨田悠晟②
4区 久保昇陽④
5区 大橋優③
6区 山口月暉②
7区 山中泰地④
8区 天野啓太①→鈴木孔士②
9区 片桐禅太①→安藤風羽③
10区 大仲竜平②

補欠
下尾悠真④ 土井拓実④ 中澤星音②
山口聡太①

順当にいけば上記の当日変更が濃厚だと思いますが、往路に主力を固めすぎている点には若干の違和感を抱いているので、1.3.4区の誰かが走れないようだとそこに下尾選手が入る形になるのかなぁ?とも考えたりします。今になってマイナスなことは考えたくないですが、チームを引っ張ってきた下尾選手が走れないというのも…。ただ、箱根を走れる選手がいれば当然逆も然りなので、そこは恨みっこなしで、チームとして万全のメンバーで当日の決戦に臨んでほしいですね。

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