選挙掲示板について

以前より無駄だなと感じている選挙掲示板について、問題提起がなされた都知事選挙であった。

そもそも、たった2週間程度の期間のために設置及び撤去費用をかけて選挙掲示板をたてているが、その費用に見合う効果があるとは到底思えない。また、木材の無駄使いともいえる。

テレビでは、「ネットができない人のために選挙掲示板は必要」とコピペのように言う人が何人かいましたが、果たしてそうでしょうか?

仮に、選挙掲示板にすべての候補者のポスターが貼られていればまだしも、今までにすべての候補者のポスターが貼られたことはない。つまり、不完全な情報しかないから、公正な判断ができないといえる。
ネットができない人が判断する資料として、選挙公報がある。従って、選挙掲示板が必要ということはできない。

今回は、ある政党が「寄付金をすると選挙掲示板にあなたのポスターを貼ります」ということをしました。
この行為は選挙掲示板についての問題提起として意味のあることだと思いますが、寄付金と言いながらお金を要求したことで別の問題が生じたと思います。
たとえば、お金を出せば、政党または政党の議員があなたの利益になる質問を国会でしますとかあなたの利益になるように規制を緩和しますと同じでしょう。

「お金を出すなら、あなたの利益になることを政党がします」ということは、言い換えれば、賄賂の要求と同じ構図ではないか。政治資金規正法は賄賂をなくす目的ではないでしょうか?とすれば、あの政党の行為は、政治資金規正法の趣旨に反し違法もしくは脱法というべきではないでしょうか?

今回は候補者が多く、選挙掲示板が足りなかった。仕方なく、ポスターをクリアファイルに入れて掲示板の端につけるということになった。雨でポスターが落ちるということがあったようです。この件について訴訟になったという話を聞く。このことで選挙掲示板の意義に議論がひろがるでしょう。

たとえば、航空会社がダブルブッキングした場合、利用者にアップグレード等の条件で辞退を募ることがあるようです。この事例を参考にして、政見放送の時間を長くするとか、回数を増やすとか、選挙公報のスペースを広くするとか条件をつけて、選挙掲示板の権利の辞退を募るという方法があったかなと思います。

いずれにしても、もう選挙掲示板はなくした方がいいと思います。


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