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いま、そこにいることによる、不平等

世の中は公平であるべき、というのは理念としても、制度としても、実態としても目指すべき目標とされる。しかし、仕事の現場は、そこここに不平等だらけだ。

卑近な例で恐縮だが、私の職場では、近々引っ越しが行われることになっており、書庫がなくなり、職場が大幅に狭隘化するため、文書廃棄、ゴミ出しなどの雑用が発生している。部署内に4つほどライン(班)があるのだが、ラインごとに、歴史的経過の違い(そのラインが立ち上がってからの期間の長短、前任たちがゴミ捨てをサボってきたかなど)で、持っている文書量が全く違う。

それゆえ、私のラインが圧倒的に多くの物量を抱え、引っ越しに向けた廃棄のために相当な時間を食うことになっている。ラインメンバーが数人いれば分担・協力できるが、一人係なので一人でやるしかない。これも不平等に拍車をかける。

いや、他のラインに助けを求めればいいという考え方もあるが、結局捨てる捨てないの判断って、そのラインの人にしかできない。管理職に相談しても、そもそもほかのラインに頼むほど逼迫しているのか?といわれるのがオチだ。

結局の所、もともとの仕事の配分が、ある人に偏っているために起きたことなのだ。

ある部署で、どのラインに配属されるかは、人事異動辞令というか、管理職判断で決まったりするのだが、運悪く、このタイミングでこの仕事をしていたばっかりに、そういった引っ越し関連業務を、今の部署で過剰に「押し付け」られているわけだ。

不平等と言えばそうだが、結局、これは運がないということだ。役所にはせいぜい10年ちょっとしかいないのだが、引っ越し経験4回目というのも、さすがに多すぎだろう。

ほんと、巡り合わせの悪さだ。こんなことなら、役所人生を伸ばしても本当にロクなことはなさそうである。

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