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詩⑤「歳月」

湖のうえを
光が滑りはじめる
すると 誰かが 小声でささやきだす

幻たち
おまえたちは知っているのだろう

残された点し火を 目指した日を
風が描いた波間に ゆらめいていた森影を

やがて 櫂の響きが
近づいてくる

不確かな歳月を
乗せながら

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