書道の先生あるある5選!先生も人間ですよという話

はーいこんにちは!書道の先生的な慈岳です!
いろいろすっ飛ばしてそのままタイトル通りです!

ここで言う先生とは、『今現在先生として実際に教えている人』を指します。そういや昔取ったわ的な『ペーパー師範』ではないですぞ。それではどうぞ!


1.人に書を教えるのは副業だったりする

めちゃあるあるです。私の中では『先生あるある』のナンバーワンです。私の周りにいる書道の先生仲間は、ほぼ自らが書の求道者でもあります。それゆえお稽古のないときは、黙々と筆を執り、あーでもないこーでもないと反故(書き損じ)を積み重ねては、より良い書を追求しています。

練習しすぎて背中傷めてドクターストップとか、煮詰まって抑鬱気味になって大会が終わればデレーンと脱力するとか、私の周りでもちょいちょい耳にします。

慈岳もセンセイ業はあくまでも副業で、本職はお寺の書き手。本業が詰まっているときは教室を設定しませんし、お歌の習い事もありますので、生徒さんとタイミングが合ったときに「じゃあこの日やろっかw」のノリでお稽古します。

また、私の師匠は着物の先生でもあり、生徒の立場での習い事としては禅寺で茶道。書道だけ取っても一般筆耕から各種揮毫まで幅広く活動しておられますが、探究心旺盛で他の習い事にも熱心。書道の先生は和の稽古沼が広がりがちで、意外とあれこれやっているのですよー。

2.人の字がマズくても特に気にしていない

目の前にした取引先やお客様もろもろが『書道の先生』と分かると、手書きするのにビビっちゃう方は寺町に訪れるお客様にも少なからずおられるのですが、プロの先生は人さまの字のマズさを気にしません。

私らは一般の方々が自分より書けないことを良い意味で当たり前とみなしており、そうした方を教えて上達していただくのが仕事ですから、教えを乞われない限り『普通字』や『汚文字』を指導するわけがありません。

人の字をディスるのは名ばかりのペーパー師範や、ちょっと覚え始めた初段前後の中級者。つまりアマチュアの方です。「私師範免許取っててぇ、やっぱ人の字がへただと気になるんだよねーw」と講釈垂れるが、教えている気配はなし。

普通に考えてそんな『先生』には誰も付いて行きませんから、仮に先生だとしてもさして売れてはいないでしょう。

なので、相手がプロの先生だと分かれば、気楽に構えて素直な字を書いてください。この手書き文字衰退のデジタル時代、プロの先生にとっては『一般の方は書けなくて当たり前』で、別に文句も言われませんから大丈夫ですよ!

3.先生!細楷書けねーッスか!

どかーんと感覚的にパフォッて観衆から「おおお!」と言われるバクハツ系。また、メディアに積極的に露出してマーケティングが上手いプレジデント系。社会的地位の高さや知名度を利用して、「この人の書こそありがたい」と思わせる名誉系。世の中にはいろんな先生がおられます。

しかし、本当にちゃんと書ける先生なのかどうかは、細字の楷書を書かせれば分かります。筆の本分ともいえる『筆記用具』としての性能を、実用的な場面でいつでも何を書くときでも、いきなりの無茶ブリでも書けるのが本当の先生だと私は考えます。

それができた上で、ゲージュツがバクハツしようがSEO対策でホイホイしようが、はたまた自らの下地を元に重ねて売ろうが、もちろんそれはその先生の商売スタイル。ゆーても細楷書けないのはどうなんですかね。2度述べますが、筆はそもそも筆記用具なのです。

4.先生デビュー初期の生徒は犠牲者

師匠の言葉ですが、イケニエですねすいません。私はたまたま、書道の先生になる前に塾講師の経験があったため、『人にモノを教えるための理屈』をある程度は把握していましたが、それを『書道の先生』として最初から活かせたかどうかといえば……お察しくださいオワタw

私のデビュー戦は精神科での認知行動療法の一環で依頼を受けた、書道セラピー講師。セラピーなので『上手くならせる』必要性がなく、自己評価が低くて自分からはなかなか行動出来ない精神疾患者のリーダーとなって『楽しく書いて』いれば、患者さん方がぽつりぽつりと控え目に付いて来てくれました。

これがいきなり『教室での先生デビュー』となっていたら、前のめりな慈岳のこと、盛大にスベッていたと思います。師匠をして「初期の生徒さんには申し訳ないw」と言わしめ、それゆえデビューしたばかりの先生には『生徒さんの伴走者』となれば良いのではないかなぁと考えています。

5.先生によって得意分野が違う

私は『芸術』が苦手で、淡々と書くモノが得意分野です。しかも淡々すぎても飽きてしまう困った性分のため、実用書道の範疇にありながら書風は任せてもらえるのがちょうどよし。賞状や宛名書きは、やれと言われたらやれますが、長時間ずっとそれだけだとシンドイ。

反対に丸一日そうした仕事をしても平気な先生もいれば、条幅などの大物専門の先生もいます。実用書道に強い先生、芸術に明るい先生など、本当に人それぞれです。

どの先生も中級者くらいまでは教えられますが、不得意分野はそれが得意な生徒さんの方が最終的には上手くなる。そこで、日頃から様々な得意分野をもつ先生人脈を持っておき、自分を超え始めたら紹介したりも。

習う側としては、この先生じゃ物足りないなぁと思ったら遠慮なく相談し、別の先生に付くと良いと思います。デキる先生なら、自分から見極めて言ってくれます。それを嫌がる先生がもしいたら人間性に問題アリなので、早めに離れたほうが良いですね。

ではでは!

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