陰キャほど似合う!? 和式(寄り)のマナーや行動

どうも!自称『陰キャ』の慈岳です。人からは陽キャと言われますが、あれは演技とかロールプレイとかいうやつなので長時間やるとシンドイです! 

さて、お寺勤めをしていますと様々なお作法が身に付きます。そのお作法の多くが和式のもので、チャカチャカワイワイしない陰キャとたいへん相性がよろしい。明るく騒いで盛り上げるだけがカッコいいわけではありません。陰陽あっての陰であり陽。静的で落ち着いたカッコよさもあるのです。

本稿では陰キャと自虐的にならず、これをやっとくとちょっとカッコええぞ的な行動を並べ散らかします。それではどうぞー( `・ω・´)


●背筋を伸ばして静静と動く

ド基礎もド基礎の背筋ピシッ。洋式でもそうですが、和式はもっと静かに行います。お坊さんってガチャガチャと騒々しく出娑張りませんでしょ。『"娑"婆に"出"て威"張"らない』お坊さんは、基本的に淡々として大人しいのです。

しかし、その所作は厳しい修行で洗練されており、信者さんが見て安心する静かな安定感を醸し出します。その根幹となるのが物理的な姿勢なのですね。皆さん背筋は伸ばしましょう。お坊さんにブサメン醜女はいません。なぜなら背筋が伸びて品が良いから。姿勢を正すだけで猫背でイキッている陽キャイケメンよりイケメン美女になりますよ。

もちろんイケメン美女がやれば激烈無敵ですw

●前髪は全部上げろ

ブサメンや醜女としてサンプルにされる画像を見ていますと、前髪がだらしなくてモサい人が多いんですよね。お坊さんは剃髪なので上げようがありませんが、有髪の方々も前髪をぱしっと上げてしまいましょう。昔の武士が月代を剃ったのは正解でしたね。ハゲも目立ちにくい。

自分の顔に自信がない? 大丈夫大丈夫! 前髪をでろんと垂らしてカッコいいのは、場末の疲れた夜職の退廃的イケメン美女だけなので、表社会に生きる人は景気良くおでこを出すのです。きっぱりしてカッコいいですし、何より邪魔になりません。

垂れ落ちてきた前髪をもさもさと触るイケメン美女は、所作的にはブサメン醜女です。余計な所作を排除するのがイケメン美女。ここテストに出ますよ。

●余計な口は動かさない

人間の口というものは、日本的古来の民俗信仰から見ると穢らわしいものです。動植物の生命を咀嚼し、余計なことをしゃべる器官ですから、これを理性的に制御できないデブやおしゃべりはただのドーブツです。

必要なものを食べ、必要なことを話す。お口の制御が上手い人は総じて上品で見た目も保ちますし、その理性の高さもあって各方面からモテモテです。一方で扱いを誤るとたちまちドーブツへと転落し、ニンゲンをやっている人からは距離を置かれてしまいます。

●秘密は絶対必ず100%守る

こちらも『お口』のネタですが、おしゃべり嫌いの陰キャなら簡単なことです。人から内緒でモノをいただいたり、個別相談を受けたりしたことは、絶対に他人に漏らしてはなりません。特別扱いされたと脳ミソお花畑になって、ペラペラとしゃべるのはいけませんぞ。

口のカタさは、CICなど金融関係の信用情報と同じかそれ以上に、人間関係において大切となります。口のカタい人には、人が集まります。これは和式洋式どちらにも言えるでしょうが、仮に他人に話すなら、何をどこまで話して良いか本人の了承を得るようにしましょうね。

●履物は揃える

私どもは乱れた履物が目に入れば、それが誰のものであろうとも条件反射的に揃えてしまいます。申し訳なさそうにお礼を言って下さる方もおられますが、私らにとれば呼吸するようなもので、有難がれとか揃えてやったとか1ミリも思いません。

何事も『習慣』となってしまえば、好きもイヤも無いわけです。そこに乱れた履物があるから揃える。以上終了。履物を揃える癖が付くと、自分にとっては当たり前でも、人は「謙虚で丁寧な人だな」と見てくれます。社会的地位や年齢の高い人、特に男性ほど効果が高いので、ぜひぜひ当たり前のようにやってくださいな。

●襖の開け閉めと引手の使い方

お寺は和室ですので、襖の開け閉めは大事。始まりと終わり、特に初対面の方であればそこで第一印象が決まってしまいます。小僧さんなら良いんですよ。一所懸命お作法を覚えようとしている姿が初々しくて、お客様から可愛がってもらえます。でも大人は……ねw

襖はあまり難しくありません。襖は引手(手を掛ける丸い部分)だけでガーッと開け閉めするのでなく、縁に手を掛けて押し引きします。引手は開ける瞬間と閉める瞬間だけ使います。とりあえず、そこだけでもやっておけばOK。興味ある方は茶道の動画など閲覧なさるとよいでしょう。

●右のものは右手で、左のものは左手で

女性のモテ仕草として有名な『クロスの法則』は洋式のもの。和式では、右のものは右手、左のものは左手で扱います。右にあるものを左に移動させるときは、まず右手で中央まで移動させ、左手に受け渡して目的の位置へ。『クロスの法則』は女性らしいクビレが元々あることが前提ですが、和式ならズン胴でも平気です。

着物を着る方はお分かりだと思いますが、着物で『クロスの法則』を実践すると着崩れしやすいですよね。また、和式でモノを移動させると胴体がごちゃごちゃと動かないので、落ち着いて見えます。もちろん両手で扱うことも多々ありますが、モノがある側の手は必ず動くと覚えておくとよいでしょう。

●陰キャは聞き役に回って情報処理

人間は自分がしゃべりたい生き物なので、その内容が聞き手に伝わるかどうかは別としてしゃべること自体は簡単です。しかし、ここに落とし穴が。自分ばかりしゃべると、聞き手に一方的に情報を握られることになりますよね。翻って、徹底して聞き役に回った陰キャのほうが、『情報戦』では圧倒的優位に立てるのです。

和式の作法では出娑張りを歓迎しないため、特に女性はおしゃべり欲求不満に陥って、タガが外れると女どうしで脈絡無しにしゃべり倒します。100のおしゃべりのうち99はゴミですが、1だけ有益な情報が混ざっているなどはよくある話。それを漏れなく拾えるのは、しゃべらず聞くだけの陰キャだけッスよ。

●さいごに

人間は『汚いモノ』や『騒々しいモノ』を本能的に避けます。和式は洋式に比べるとそのあたりに敏感ですので、清潔感を保ち安心できるほどよい静かさがある人は意外とモテます。実際お坊さんはどの年齢層からもモテモテですしね。

慈岳に関しては子供の頃から陽キャパリピがわちゃわちゃやるのを他人事のように見ていましたが、それが生徒会長や委員長に「頼れるから」という理由で『互選』に繋がったのだからオモシロイ。

もちろん陽キャは陽キャで活躍の場があります。陰キャ軍師と陽キャ猛将とか、陰キャ幹事と陽キャお酌とか、人それぞれあるから場が作られるわけです。

自分が生まれ持った性質は、強みとしてどんどん活かしましょう。くどいですが陰と陽もあってこその世の中なのですよ!

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