『リーダー』なりたい人へ。リーダーに適した特性とは?

人間にはリーダー体質の人が存在しており、子供や学生なら生徒会長や委員長、社会人なら経営者や管理職、プロジェクトリーダーなど、『なぜかいつもあの人が』ということがよくあります。慈岳も『○○長』の類いは任されやすく、子供や学生のころはそのことが不思議でした。

本稿では独断と偏見で、これまで見てきた(良い)リーダー達や自分の振り返りも兼ねて語ります。


●メンバーに対して偉ぶらない

リーダーという立場はあくまでも『職務上』のものであり、メンバーとは職務内容が違うというだけです。したがって、リーダーを含むメンバーの人間性やそれぞれの性格、価値観、生き様の相違とはまったく別枠の、システム上の役割として取扱われるべきものでしょう。

そのことをよく分かっているリーダーは、メンバーに対して偉そうにしません。職責上メンバーが惑わないよう『命令』や『指図』、あるいは『断定的表現』を使いはしますが、決して配下を下等な存在とは思っていないのです。

●優秀な補佐や頼れる顧問がいる

リーダーは人を使うことが仕事ですので、人脈構築も手抜きしません。自分の苦手を補完してくれる補佐や知恵袋となる顧問を持っています。例えば男性的なリーダーならサブリーダーに女性的な人を据えたり、八方美人なリーダーなら冷徹で合理的な意見を述べる顧問を設定したりします。

リーダー1人ではチームを動かしきれないということを、デキるリーダーは知っています。なので自分の側近には、どんなメンバーが相手でも柔軟に対応できる幹部を揃えるのです。

●秘密厳守で口がカタい

リーダーは『個別相談』を受けることがあります。また、幹部が受けた相談を人目の無いところで彼等から聴くこともあります。これらは絶対に秘密厳守。チームの秩序を保つため、メンバーに共有せざるを得ない場合でも、情報源が割れるようなことを言ってはなりません。

ところが人間は基本的におしゃべりですし、特に自分が特別視されると人に吹聴したがります。これは承認欲求が歪んだ形で表れたリーダーにありがちなのですが、個別に受けた相談は、本人の許可なく相談者を特定できるカタチで他人に拡散しないのが礼儀です。

●アンチは切るか、味方にするかのどちらか

人目に付くポジションにいればいるほどアンチも湧きます。アンチにも様々あり、ただのヤキモチやストレス解消で不毛な難癖を付ける人もあれば、確たる建設的な意見を以て物申したい人もいます。

人を見る目も含めて情報処理に長けたリーダーであれば、まずはアンチのうち自分の率いるチームにとって役に立つか立たないかで振り分けをし、前者なら話を聞くふりをしてスルー、後者ならご意見番として採用。無闇に喧嘩を買わないですね。

●見た目が優れている

ここでの『見た目』は神様のイタズラとか水平的に挑戦を受けているとか、そんな意味ではありません。リーダーらしい身なりや行動をしているか、ということです。それくらい、人はリーダーの見た目にも影響を受けます。

リーダーはチームのアルファパーソンですから、メンバーが付いていきたくなるような服装や髪型、振舞いをすることも大切。これらは目に見えるものですから、『見た目』のうちに入るわけですね。

●人前で憶さない

リーダーはとかく人前に立たされます。それがポジティブなものであれネガティブなものであれ、事あれば群衆の前に姿を現し、あるいはより偉い人と接触します。

人前でビビる人、目上の人に遠慮しすぎてしまう人はリーダーには向きません。内心で冷や汗をかきながらで良いので、表面上は堂々と人前に立てることも、リーダーの条件といえます。

●会議では基本的に舵取りと聞き役

会議は、集まった者どうしでやり取りするものです。リーダーだけが話す会議は会議ではなく、講義や演説、報告などのカテゴリーに入るでしょう。リーダーの仕事は聞き役で、メンバーにスムーズな発言を促すことです。

また、議論が活発になりすぎて不具合が生じたときの、交通整理や軌道修正を行うのもリーダーの役割。こうした舵取りをするためには、やはり聞き役となってメンバー全員の発言をよく聞いて理解せねばなりません。

●たまにはおちゃめやドジをやる

医療業界や軍隊など、人の命を預かる仕事ではダメですが、一般的な会社ならリーダーがたまにヌケているほうがメンバーが働きやすくなります。人は何かをしてあげた相手に好意を抱くので、リーダーがドジることでメンバーにサポートしてもらい、親しみを感じてもらうわけです。

できれば仕事に関係ないところで、おちゃめやドジをやりましょう。ドジりようがない優秀なリーダーなら、子供の頃の黒歴史を語るのもアリ。ただし、「この人も人間なんだ」と親しみを感じてもらうことが目的なので、あまりやりすぎないようにしましょうね。

【おまけ】現職者の強み

現職リーダーは、その仕事を終えた次もリーダーを任されやすいです。政治家の選挙でもよほどマズい采配を振るわない限り、現職は一歩リードします。それはなぜか?

ひとつめは、知名度やブランド力があること。よく知らないポッと出と現職との2択なら、人々は後者を選びやすいです。あまりダラダラ居座るといずれ椅子を無くしますが、2選3選を狙うくらいなら現職というステータスは強みです。

ふたつめは、リーダーとしての経験や知識。優秀なリーダーと優秀なプレイヤーはイコールではありません。リーダーにはリーダー特有の仕事があるため、リーダー経験者は安心材料となるのです。

冒頭で述べた『リーダー体質』の人は、別にそんな体質ではありません。ここに挙げた2つを持ち合わせていて、皆から選ばれやすいというだけのことなのです。

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