地球温暖化時代を生き抜く Ⅱ ♦緊急対応編♦
黒豹コメント:
温暖化に対応すべき最優先事項は何か。
現在、人類は地球規模の異常高温状態にさらされております。世界の大方の学者・研究者の論文によると、この傾向はさらに続くとあります。
このフェーズに入ってしまうと、世界的なエアコン増設による電力消費が加速されたり、さらなる海水温の上昇による高温多湿化が進み、負のスパイラルが働き始める可能性があります。
脱炭素を目指す世界の温暖化防止対策も、後進国の経済成長や、国家間の戦略的な駆け引きと各国の政治・経済が深く関係し、理想通りにはいかない現実があるかと思います。
私たち市民として、今後必要と思われる優先事項と今現実に迫っている緊急時の対策について、ご参考までに筆者の環境講演資料から5項目ほど抜粋してみました。
1.生命線となるエアコンの確保と整備
現在出回っている一般家庭用エアコンの外気温度設計値は最大値で43℃です。すでに40℃近くの地域が出ておりますが、43℃まで上昇したらすぐに壊れるということではなく、冷却能力がダウンします。屋外機は直射日光を浴びたり、熱がこもる場所に設置されることが多く、周囲温度が43℃を超える場所も少なくないというのが現状でしょう。私たちは屋内機の整備は行いますが、屋外機は作業の危険性もあり難しいというのが現実です。エアコンが生命線となった現在、作業の安全を第一に、屋外機周辺の整備、可能であれば、運転を停止した上で、内部の清掃を行うことが、効率アップと寿命延長につながると思います。
※ 最近は、50℃対応の機種も出ております。
※ エアコンなしで睡眠を取る場合は、冷蔵庫で、氷枕・水枕・保冷剤などを準備し、活用することをお勧めします。
2.食料の確保
豪雨、台風、異常高温による農業被害がさらに大きくなりそうです。可能であれば、自宅に畑を作られればベストです。農地を借りる人も増えているようです。トマトなどは、プランター栽培も可能です。ジャガイモ、サツマイモなどは、土さえあれば素人でも収穫できます。このまま温度上昇が続けば、日本では沖縄で栽培されているキャッサバ芋を食べる時代がくるかもしれません。ただ、気温上昇が限界点に達した時、寒冷化に逆転するシナリオも可能性がゼロとはいえません。実際は、食料枯渇となる後者の方が過酷なのかなと思います。いずれにしても、将来は食料の確保が重要事項になりそうです。
※ マヨネーズの備蓄
近々の問題として、台風、洪水などで食料供給にアクセスできなくなるケースが想定されますが、意外と役立つ食品が「マヨネーズ」と言われております。これは実際の山岳遭難者がわさびマヨネーズだけで17日間生き延びたと伝えております。
3.緊急時の火の確保
猛暑の中、火のお話は場違いな気もしますが、豪雨、台風がますます巨大化してくると、必然的に停電が発生します。電柱の設計風速は40m/s~50m/sです。最近の台風は、50m/s超が発生しており、いつどこで電柱が倒壊してもおかしくない状況です。電力だけに頼る生活は極めて脆弱です。停電時の煮炊き、湯沸かしの簡単な方法として「卓上カセットコンロ」の準備が有効です。火さえあれば、電源が切れた冷蔵庫の食料も、加熱殺菌が可能です。
4.防災グッズ
今後、洪水の発生はますます増えるでしょう。最低限これだけはというものを上げてみます。
①丈夫な靴。
泥水の中は危険がいっぱい。足から出血すればダメージは大きいです。
②軍手(可能であれば皮手袋)。
洪水になると、周りの物はすべて凶器となります。
③命綱(5mほどのロープ)
子供が手を離し、流されてしまった。立ち木にしがみついたけど力尽きて流された。これらは体を括り付けるロープがあれば助かる可能性が高い。
④懐中電灯。
LED防水タイプがベスト。
⑤防災リュック(重くならない程度に最低限のものを入れておく)。
飲料水、非常食、簡易トイレ、救急セット、アルミブランケットなど。
5.垂直避難の有効性について。
線状降水帯が発生すると、洪水の危険性が増してきます。これまでの大規模な洪水では、屋根に逃げることができた人間が助かっております。公共避難所が遠く、増水のスピードが速い場合は「垂直避難」に切り替えることも重要です。自宅に二階があれば食料を持ち込み二階へ避難。平屋の場合は、屋外に出て梯子を使用し屋根に上ります。この場合、事前に梯子の準備が必要です。ただ、梯子の先端から屋根に移る時が大変危険です。ここで役に立つのが5メートルのロープ。通常、軒先には雨樋が設置されておりますので、最初に梯子を雨樋に縛り付けることが安全上重要です。ネットで検索すると分かりやすい画像が出てきます。
※ 有益な情報が入り次第、追記していこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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