第9世代 440ルールのすゝめ

皆様こんにちは。コンドミニアム基礎知識と申します。ポケットモンスター スカーレット・バイオレット、縮めてポケットット(第9世代)での440ルールの考察を記していきます。どうぞよろしくお願いいたします。



440ルールとは?

まずこの記事をご覧になられた方は「440ルール」とは何なのか?と疑問に思われることでしょう。それも無理はありません。遡ること約10年前の第5世代に実在した連戦錬磨のポケモントレーナーである獅子丸(ししがん)さんが考案した、身内だけに通ずる特殊な縛りを設けた対戦ルールであるからです。

ルールはいたって簡単です。合計種族値が440以下のポケモンのみを使用できるシングル63対戦です。

その他細かい縛りも設けられています。具体的には下記の通りです。

  • 特性A2倍↑の禁止

  • 進化の輝石使用禁止

ちなみに世の中には440ルールをアレンジした434ルールというものも存在するようですが、あちらはパチ(偽)なのでスルー推奨です。また、434ルールを一度でも行ったことのある方は440ルールを遊ぶ権利がありませんので予めご了承ください。

さて、過去の440ルールに少しでも触れたことのある方なら何となくお察しかと思いますが以前より細かい縛りが減っております。以前までは悪戯心リオルや複眼ビビヨンなどを問答無用で出禁にしてましたが、そこまで細かいことは考えられないため一旦解禁します。しかし、あまりにも強すぎる場合は即出禁になるため注意が必要です。何事もほどほどが一番です。

また、第9世代の目玉であるテラスタルは使っても構いません。何なら対戦中に何回でも使って良いこととします。テラスタルによって様々な戦術が生まれることを楽しみにしております。

目玉ポケモン

440ルールで使用できる目玉ポケモンを簡単にリストアップしております。ルール考察の際の参考にしていただければ幸いです。

ロトム

440ルール黎明期から活躍している代表ポケモン。ボルトチェンジからの対面操作が非常に強力であり、このポケモンがいるおかげで地面枠がほぼ必須であると有識者の間では共通認識となっています。一時期は苦楽を共にした火炎玉オオスバメもあまりの強さにC種族値を上げられ出禁となってしまった苦い思い出を胸に、今日も彼はスカーフボルチェンを打ち続けるのである。

ペリッパー

あめふらしの特性を手に入れて雨イルカマン構築などでも使われているようだが、もちろん440ルールではあめふらしは禁止です。眼鏡による高火力の押し付けや、蜻蛉返りはたき落とすなどでテンポを取る動きもできるため今作でも重宝されそうなポケモンの筆頭である。電気技と同様に水技も切れるという観点から貯水ドオーの評価が上がっているようだ。

ハリーセン

ハリーセンのすいすいは禁止ではありません。440ルール界の「爆弾魔」ことハリーセン。そこそこSが高いため剣舞自爆などで雑に殴るも良し、小さくなる、道連れ、つぼをつくなどで崩していくも良しと無視はできない存在である。

ヤルキモノ

以前までの環境では割とスルーされていた存在であるが、今作では440ルール界のコノヨザルとなるのでは?と期待もされているよう。思念の頭突きや逆鱗、地獄突き、電磁波などを習得し、そこそこ高い数値から広範囲と殴り合える器用さが増した印象を受ける。もちろん挑発ビルドアップも覚え、特性がやるきであることから一部界隈では既に壁ヤルキ構築で結果を出している人もいるらしいぞ。

ペルシアン

素早いSのおかげでドラゴン勢の上からじゃれつくを撃てる貴重なポケモン。テクニシャンを持ってはいるものの、今作のテラスタルを絡めた高火力押し付けゲーに付いていけるかがいささか心配ではある。

バチンウニ

Sを捨てたおかげで実質種族値がかなり高い、遅れてやってきた440ルール界のヒーロー。ロトムのボルトチェンジを抑制できる避雷針、自ら殴っていけるエレキメイカーどちらも優良特性。数値の高さと電気+水の範囲は優秀だが、貯水ドオーを呼んでしまうため置き土産を選択するのが無難か。

プクリン

このポケモンも以前までの環境ではスルーされていたが、悪巧みや瞑想、アシストパワーなどを新たに習得し、バトンタッチなども使えるためワンチャン枠の呼び声が高い。身代わりで起点を作ろうとする際に障壁となるすり抜けドロンチのメインウェポン両方を無効化できるタイプも優秀。

ドオー

シングル環境ではアマガドオーの並びなどで有名。もちろん440ルールでも弱い訳はなく間違いなくトップメタとなるであろう。余裕を持ってステロや毒菱、どくどくを撒けるのも優秀で、さらには蓄えるで要塞化も狙えるため、一度積まれて突破できなくなることのないように対策は仕込んでおきたい。地震、ストーンエッジ、アクアブレイク、ヘビーボンバーなど広範囲の技も覚えるため殴る型があっても面白いかもしれない。

ニューラ

440ルール界のパオジアン。8世代から精神力で威嚇が無効になったが、そこまで影響は大きくない。猫騙し、氷の礫などの先制技を持っているのが偉く、後述する鉢巻イキリンコに先制技を撃てる利点はあるが、他の技の威力が低いため混沌の440ルール界で上手くやっていけるかが心配である。

ウミトリオ

440ルール界最速ポケモンその1。あまりにも微妙な性能をしているため440ルール界でも使われるかが怪しい。いのちがけで強制1:1交換を狙うか、置き土産で起点を作るか。今後の開拓が期待される

ダグトリオ

440ルール界最速ポケモンその2。ウミトリオと比較してまだ覚える技が豊富であり、特性ありじごくも刺さる相手には刺さるため一定の採用率は見込める。意地っ張り不意打ちで無振りドロンチも乱数1発程度の火力が出るため、先制技が強いこのルールでは重宝される存在である。

セゴール

今作のドラゴン枠。鉢巻氷の礫で大抵のドラゴンを叩けると一部で話題になっていたが、なんとこの技を覚えるのがセグレイブになってからのため、実現することはなくなってしまった。これで公式が実は440ルールをテストプレイしてからゲームをリリースしているという噂がより確信へと近付いてしまった。ちなみに鉢巻氷柱落としでドオーにも打点があり、その他へは逆鱗という高火力技も持っているため、ドラゴンミラーさえ対処できれば入れる価値はありそう。

ジヘッド

440ルール黎明期から存在する大御所ポケモン、通称「はりきりさん家(ち)のジヘッド」。今シーズンでは解禁されていないがHBヌオーへ意地っ張り鉢巻噛み砕くが確定2発、竜テラスタル鉢巻げきりんで確定1発の火力を持っており、迂闊に後出しすると半壊させられる力は健在。ドラゴン高火力があまりにも多くなれば増えるであろうフェアリーテラスタルに対して撃てる鋼技がないため鋼テラスタルで対策する未来も見える。

ハクリュー

神速を覚える貴重なポケモンであり、豊富な技範囲も兼ね備えているため、主に特殊方面での撃ち合い性能が期待される。今作ではアイアンヘッドも入手してため、そこそこ高い物理を生かした型が生まれることも期待できる。

イキリンコ

今作の新ポケモンであり、はりきり、こんじょう、ちからずく、いかくと特性に恵まれているアタッカー。意地っ張りジヘッドのA実数値が150であるのに対して、陽気イキリンコが148であることからこのポケモンの危険性は容易に感じ取ってもらえるであろう。鉢巻蜻蛉返り + 飛行鉢巻ブレイブバードでほとんどのポケモンが消し飛んでいくため、陽気最速のS158より上を取れるかが指標となることは間違いない。ちなみにHPもそこそこ高く、プクリン、ドオー辺り以外には、いのちがけで1:1交換も狙えるが先制技が飛んでくる可能性が高いためそこまで強くはなさそうである。

アチゲータ

今作の御三家。ラウドボーンと違いフレアソングを覚えないため、基本的にはあくび吠える鬼火などを駆使して積み物理アタッカーを流す役割を担いそうだが、テラスタル高火力に立ち向かえるかは今後の開拓次第である。

ウェルカモ

今作の御三家。自信過剰を持っているがアクアステップは覚えず、特段抜き性能も高くなくバトンタッチで後続に繋げられる便利な積み技もないので440ルールではあまり使えなさそうではある。

ニャローテ

今作の御三家。トリックフラワーが無いため草技最大打点は威力90のはなふぶきだが、意地っ張りにすることでHBヌオーは確定1発。変幻自在込みであればじゃれつく + 不意打ちでドラゴンにも強く出られ、ドオーにも抜群を付けるテラバーストであれば8割弱はダメージを入れられるので、無難に襷などで使うと強そう。

ドロンチ

440ルール界でも型の多さから対策が難しいと騒がれている前作トップメタのポケモン。眼鏡、鉢巻、鬼火祟り目に加えて今作から両壁もあるので各パーティーへ柔軟に入れられる。竜テラスタル高火力でドオーにも打点が持てる。

オノンド

型破り竜の舞ができ、面倒になればギロチンぶっぱもできる暴走機関車。ドオーと対面を作れば相手の一体をぶち抜くことも難しくはない。どくづきとアイアンヘッドを覚えるため、フェアリーでも止まらないドラゴン枠として使えるためいかに竜の舞を積めるかが重要になってくる。

ガバイト

鮫肌という特性が440ルールでも強力ではあるが、他ドラゴンの尖り方と比べると少々お利口な気がしてくる。一応ステロドラゴンテールはできるものの、あれはガブリアスの耐久があってこそなので間違いなく微妙。今後の開拓に期待。

ゴースト

前作の440ルール世界大会優勝者がガントル + ゴーストの重力催眠パを使っていたことはあまりにも有名であり、今作ではガントルの意志をプクリンが受け継ぐことで同様のコンボは可能になっている。アシッドボムも習得したため、特殊受けの後出し前提にはなるが崩し性能を高めるなど新たな使い方もできるようになった。

さいごに

以上が440ルールの概要説明と基本的なポケモンの紹介となります。まだまだ紹介しきれていないポケモンもいますし、開拓も進みきっていないため面白い型が思い付いたら私のツイッター @inosuke0153 までお気軽にご意見ご感想をください。
ここまで興味を持ってくださった方にささやかなプレゼントとしてレンタルパーティーを公開いたします。

3秒で作ったパーティーですが雰囲気は掴んでもらえることと思います。ロトムの電気テラスタルはフェアリーの間違いです。イキリンコはロトムがいると出しづらさはありますが、ロトム側もドオーに何もすることがないため、トリックなどでスカーフを手放した瞬間にイキリンコを止められなくなったりもします。アマガドオーならぬイキリドオーの誕生です。

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