イスラエルの虐殺に私たちの税金が、パレスチナとウクライナの対応の違いー再びAzusaSuga氏のnote紹介から-

　イスラエルによるガザでの虐殺はエスカレートする一方です。同時にその機に乗じて他の地域でも占領地を広げる動きもあります。
「ここから追い出そうとしている」ヨルダン川西岸でも住民同士の衝突激化、ガザは戦闘から1か月で“子供たちの墓場”に【news23】（TBS NEWS DIG Powered by JNN） - Yahoo!ニュース(11/8)
  「力による現状変更は認められない」、ロシア・ウクライナ戦争で強く言われたこの言葉は、イスラエルによる力による占領地拡大に関してはなぜか強く言われません。最も強く言っていた米欧日政府のうち米は逆にイスラエル支持、欧日政府からもロシア・ウクライナ戦争の際強く言われた言葉は聞かれません。
　
　沈黙は消極的なイエス、大虐殺を認めること｜AzusaSuga (note.com)
「日本は思いやり予算＋αでアメリカに数千億円もの軍用のお金を支払っています。アメリカはイスラエルに数百億ドル防衛費という名のお金を支払っています。今空爆で使われている爆弾はアメリカ製です。
私たちの働いたお金から支払った税金でガザの学校や病院が爆撃され子どもたちがたくさん亡くなっているんです。全部じゃない、という人もいるかもしれませんが、ゼロではないと言い返します。
私たちは繋がっている世界で生きているんです。彼らの生きる権利、人権を踏みにじることに目をつぶることは自分の人権を手放すことです。この民族浄化に沈黙することは民族浄化をすることにイエスということです。
この大虐殺に沈黙することは大虐殺をすることにイエスということです。」(AzusaSuga氏の上記noteより直接引用)
  イスラエルが今行っている虐殺に私たちの税金も一部使われているのです。私は自分が払った税金が侵略虐殺のために使われることは許容できません。それは侵略虐殺に加担すること、そんなことに加担など私は絶対したくありません。
　この状況に対して沈黙することは、結局「侵略虐殺の容認」と私も思います。

世界のダブルスタンダード｜AzusaSuga (note.com)
「ロシアが戦争をしようとしたとき、世界はその宣言がなされる前から反対の声を上げていた。
そして多くの文化人、アーティストたちも開戦直後に反戦のメッセージ、作品を発表した。
そして今、ガザは空爆下にある。人口の半分が子どもであるガザはその人口区分と同じように犠牲になった人の半分近くが子どもである。
ウクライナの子どもたちが犠牲になってる、許せない！と怒って電話してきた文化人の知り合いは毎日楽しそうな写真をSNSに上げていて全くガザの子どもたちが犠牲になることには反対の声を上げない。
戦争を見逃してはいけない、とキャプションをつけてアート作品を出していたアーティストはガザなんて知らんぷりして普通の日々を過ごしている。
どうして？みんな。」(AzusaSuga氏のnoteから直接引用)
 この点は私もこの間強く感じています。ロシア政権による侵略は全く許されない、強く非難し強い怒りが起きるのは当然と思います。私もそうです。しかしイスラエルによる侵略虐殺に対してはどうなのか、その点疑問に感じています。
　ロシア政権が侵略を行ったとき、国会は決議をあげゼレンスキー氏をオンラインで演説させ、れいわ新選組を除く全政党がそれをスタンデングオペレーションでたたえました。国内の地方議会各種団体組織はこぞって「ロシア政権侵略反対非難」の声明を出しました。そして多くの人も「ロシア政権非難、ウクライナ市民が犠牲になっていることへの怒り」を強く表明しました。
　今回のイスラエルの侵略虐殺に対して、「ロシア政権侵略反対非難」を表明した地方議会各種団体組織のうちどれだけが、「イスラエルの侵略虐殺反対非難」の声明をあげているのか、「ロシア政権非難・ウクライナ市民が被害にあっていることへの怒り」を強く表明した人たちのうちどれだけが、「パレスチナ市民の被害への怒り」を強く表明しているのでしょうか?そもそも国会自体なんの決議もあげず、パレスチナ側の代表者を国会で演説させることなど、全く議論にすらなっていません。
　これはどうしたことか、私はこの間強く疑問に感じています。
　「ロシア政権の侵略に対する非難怒り」は、イスラエルパレスチナ問題では異なってしまうのはなぜでしょうか?
    もう一度繰り返しますが、今イスラエルが侵略虐殺に使っている武器には、私たちの税金も使われているのです。
　その事実を重く受け止めてほしい、そして「ダブルスタンダードを事実上容認する」という対応はするべきではない、それを強く訴えたく思います。

白井邦彦
青山学院大学教授