(創作)仮面ライダーガッチャードデイブレイク17話 未来を掴む戦い

前回までの仮面ライダーガッチャード

宝太郎の迷いに気付いた本上銃斗と、覚悟を決められない宝太郎がガッチャンコ!冥国のデスマスクが暗躍する中、迷う彼の心を、救える者は現れるのか!?


ー新拠点
(宝太郎、但馬他、生き残った錬金術師6名ほどで新たな仮拠点に身を隠していた。)
(一般人と錬金術師の対立により全員の命が奪われてしまった(と思い込んでいる)あの事件の後、ショックを受けた宝太郎の心の傷は大きかった)
但馬「、、太郎!宝太郎!宝太郎?大丈夫か?」
宝太郎「ああ、、、うん、大丈夫。ごめん。、、ちょっと、外の空気でも吸ってくる。」

ー瓦礫だらけの街中
(外に出て荒廃した町の中を歩く宝太郎)
(多くの命が失われたこと、人が簡単に人を殺めてしまえるほどに心が荒んでしまう現状にショックを受けつつも、銃斗の言葉にも引っ掛かりを感じていた)
(回想 銃斗「今、ここで決断しろ、たとえ犠牲を払ってでもグリオンを倒し世界を救うか、このまま目の前の命にこだわり続けて破滅するか、」「未来を諦めた奴に、戦う資格はない!」)
宝太郎「、、ぅぅ、、っく、、俺、どうすれば、、」
(避難所の一般人、錬金術師、加治木、ミナト、りんねと、自分の目の前で命を落とした多くの人々の記憶が宝太郎を苦しめる)
宝太郎「、、!」
(近くで大きな銃声が聞こえる)

ーエリアD
(ドレットルーパー軍式に襲われ、逃げ惑う人々)
宝太郎「あっちです!逃げて!早く!」
加治木?「宝太郎!」
宝太郎「加治木!?何で、、」
加治木?「良かった、お前、心配してたんだぞ!」
(加治木の雰囲気に違和感を感じる宝太郎)
宝太郎「違う。加治木じゃない。誰だお前?」
冥国のデスマスク(緑)「ふっふっふ。流石に気が付きますか。大切な大切なご友人ですからねぇ。」
(加治木がデスマスクの姿に)
宝太郎「お前は、この間の!よくも加治木に化けて、絶対許さない!」
冥国のデスマスク(緑)「いえいえ、化けたのではございませんよ。だって私は、」
(仮面を外すと、その下には加治木の顔が)
冥国のデスマスク(緑)「この身体を使わせてもらっていますから。」
宝太郎「、、、」
(衝撃を受ける宝太郎)
サルマヌス「ご挨拶が遅れましたね。私はグリオン様にお仕えする、冥国のデスマスクが一人、サルマヌス。さあ、お相手して差し上げましょう。」
(バッテリーマルガムに変身してドレットルーパーとともに宝太郎に襲い掛かる)
宝太郎「、、変身!」
(ガッチャードデイブレイクスチームホッパーに変身しガッチャリバーで斬りかかる)
宝太郎「はぁぁぁぁぁ!」
サルマヌス「おい!俺との思い出を忘れたのかよ、宝太郎!ほら、俺とお前も、運命の出会いだろ?」
(高校の修学旅行での加治木との思い出が頭をよぎり、戦いに集中できない。)
宝太郎「ぁあ、ぅぅ、、違う、、お前との、思い出なんてない!」
サルマヌス「おいおい!楽しかった思い出まで否定することないだろ。それなら、俺が、新しい思い出で塗り替えてやるよ!」
(上手く戦えないない中、バッテリーマルガムの電撃攻撃が直撃して、倒れ込んでしまう)
宝太郎「うわぁぁぁぁぁ!」
サルマヌス「おい、どうしたんだよ、宝太郎!ほら、頑張れよ、、仮面ライダー!」
宝太郎「っく、、ぅぅ、、はぁぁぁ!」
(レバーを引いて、スチームホッパーバーニングフィーバーを発動、急接近して斬りかかろうとするも、直前でサルマヌスは変身を解除して加治木の姿になり、宝太郎も攻撃を躊躇してしまう。)
サルマヌス「宝太郎!、、、愚か者ですね。」
宝太郎「ぐあぁぁぁぁぁぁ!」
(再びマルガムとなったサルマヌスの攻撃で変身解除に追い込まれる宝太郎)
宝太郎「うっ、、っくぅ、、、」
サルマヌス「おや、もう終わりでございますか?」
クロト―「はぁぁぁぁぁぁ!」
(宝太郎ににじり寄るバッテリーマルガムを、突然現れたクロト―が蹴り飛ばす)
サルマヌス「おや?誰かと思えば、使い古しの人形ではありませんか。仮面ライダーを助けるとは、どういうおつもりで?」
クロト―「こいつを倒すのは私だ。こんなところで貴様に潰されてたまるか!」
(空間移動で宝太郎とともに撤退するクロト―)
サルマヌス「心配なさらずとも、彼はまだ殺されませんよ。っふっふっふ、、」

ー廃墟
(目を覚ます宝太郎、そばにクロトーが立っているのを見つける)
宝太郎「ねえ!どうして、俺を助けてくれたの?」
クロト―「さっき言った通りだ。お前との決着をつける前に死なれては困る。、、それに、お前にはひとつ借りがある。」
(回想 ユーフォーXの力でクロトーをドレッドから救い出した宝太郎)
宝太郎「ああ、、あんな前のこと、まだ覚えてたんだ、、ってか、あの時、すごい怒ってたじゃん。」
(宝太郎から笑みが溢れる)
クロトー「私も忘れていた。だが、ラケシスのことを考えていたら、なぜか、あの時のことを思い出した。」
宝太郎「え?」
クロトー「私は、錬金術で造られた人形、ホムンクルスだ。」
宝太郎「はむん、は、ハムの、燻製?」
クロトー「、、。それなのに、人間で、しかも敵であるはずのお前が、私の命を救った。ラケシスが教えてくれたのかもな。私があのときお前につくった借りの大きさを。」
宝太郎「そっか。全然覚えてなかったけど、クロトーにも、命の大切さを分かってもらえたんだ、、」
クロトー「、、私を、恨んでいないのか?」
宝太郎「うーん、、確かに敵同士だったけど、今は、大事な人をグリオンに殺されたっていうのは同じだし、それに、、、全部、俺が守れなかったのが悪いから。」
(これまでの犠牲者を思い浮かべる宝太郎、クロトーも、りんねら宝太郎の仲間の命が奪われた場面を思い出して、どこか申し訳なさそうな表情に)
宝太郎「、、、」
クロトー「、、、」
宝太郎「クロトーは、これからどうするの?」
クロトー「決まってるだろ。ラケシスの仇を討つ。グリオンは必ずこの手でぶちのめす!それが私の、新たな戦いだ。」
宝太郎「、、クロトーは、強いな。仲間を失っても、そんな風に、、」
(クロトーが宝太郎の手の震えに気付く)
クロトー「、、お前の戦いは何だ?お前は、何のために戦っている?」
宝太郎「、、俺は、もう仲間を失いたくないから、だから今は、俺ひとりで、みんなを守るために戦ってる。最初から仲間なんていなければ、失わずに済む。」
クロトー「失わないための戦い、か。、、お前、変わったな。」
(回想 銃斗「お前はただ、グリオンを恐れているだけだ!」)
宝太郎「うん、そうかもね。」
クロトー「、、私は、他人のために戦うことを、お前たち人間から学んだ。だが、私の本質はただの戦闘人形だ。だから私の戦いは、自分がぶっ潰したい奴をぶっ潰す。ただそれだけだった。、」
宝太郎「?、、」
クロトー「、、それは今も変わっていない。だから、思い出せ!お前にもあったはずだ。お前の戦いの信念が。」
宝太郎「俺の戦いの信念、、」
(失ってきた仲間の顔が浮かび、拳を握りしめる)
宝太郎「そうだ。俺は、みんなから未来を託された、仮面ライダー。決して立ち止まらずに前に進み続けて、みんなが幸せになれる未来をガッチャする!、俺、グリオンを倒さないと!」
(宝太郎の目の色が変わる)
(クロトーも満足そうに微笑む)
クロトー「ふっ!」
宝太郎「ねぇ、クロトー!、俺の仲間になって、一緒に戦ってくれない?」
クロトー「何?」
宝太郎「今は俺たちの目的は同じだ。それに、クロトーは、俺なんかに守られなくても戦える、だろ?」
クロトー「、ふっ、いいなぁ!お前!、、いいだろう、一ノ瀬宝太郎!お前の背中は預かってやる!」
(但馬から着信)
但馬「宝太郎!エリアDに、また敵が現れたぞ!」
宝太郎「分かった。、、よし、行くぞ、クロトー!」
クロトー「ああ!」
(走り去る宝太郎とクロトーの姿を、陰からアトロポスが見つめる)

ーエリアD
(宝太郎とクロトーが到着すると、大勢のドレットルーパー軍式とサルマヌスが待ち構えている)
宝太郎「サルマヌス!」
サルマヌス「宝太郎、待ってたぞ!」
宝太郎「もう、お前には惑わされない。お前を倒す!」
クロトー「久々に暴れてやる!お前をぶっ潰す!」
(宝太郎がガッチャードライバー、クロトーがドレッドライバーを構えて装着)
(ドレッドライバーがクロトーの想いに触れて再錬成され、黒いガッチャードライバーのような見た目のドレッドライバー改に)
クロトー「これは!、、いくぞ、一ノ瀬宝太郎!」
宝太郎「ああ!」
「ホッパー1!スチームライナー」
「スチームライナー!ダイオーニ!」
宝太郎 クロトー 「変身!」
(宝太郎がガッチャードデイブレイクスチームホッパー、クロトーがドレッド・改 弐式に変身)
宝太郎「はぁぁぁぁ!」 クロトー「はぁぁぁ!」

「スケボーズ!アッパレブシドー!」
宝太郎「はぁ!はぁ!はぁぁ!」
(アッパレスケボーワイルドの斬撃でドレットルーパーを一掃)
「レスラーG!アントルーパー!」
宝太郎「はぁぁぁ!飛んでけ!」
(アントレスラーワイルドの合体技でドレットルーパーを投げ飛ばす)
「ジャングルジャン!ライデンジ!」
宝太郎「はぁぁぁぁぁ!」
(ライトニングジャングルワイルドの電撃で投げ飛ばしたドレットルーパーを殲滅)
「ゴキゲンメテオン!ハオーディン!」
宝太郎「は!は!は!は!は!は!」
(ゴキゲンオーディンワイルドの無数の隕石攻撃でドレットルーパーを一掃)
「ミテミラー!スタッグバイン!」
宝太郎「ふっ!」
(スタッグミラーワイルドでドレットルーパーの銃撃を跳ね返す)
「セイゾンビ!ギガロドン!」
宝太郎「あーーむっ!」
(ギガントゾンビワイルドの巨大な口で無数のドレットルーパーを飲み込む)
「マッドウィール!パイレッツ!」
宝太郎「行けー!」
(マッドパイレーツワイルドの両手でドレットルーパーを空中に投げて大砲を発射)
「ユニコン!ザ・サン!」
(サンユニコーンワイルドの一角からプロミネンスを放出してドレットルーパーを一掃)
宝太郎「はぁぁぁぁぁ!」

(サルマヌスが変身したバッテリーマルガムと対峙するドレッド)
クロトー「はぁ!ふっ!」
サルマヌス「人間の味方に成り下がるとは、哀れですね!あなたも所詮は、私と同じ人形でしょう!」
クロト―「ふん!違うな!私は私の意思で戦っている!グリオンのクグツにすぎないお前と、一緒にされてたまるか!」
サルマヌス「ぐあっ!、、何!、、」
「スチームホッパー!アチーーーッ!」
宝太郎「はぁぁぁぁ!」
(ファイヤーガッチャードデイブレイクスチームホッパーに変身したガッチャ―ドがヴァルバラッシャーで斬りかかる)
(ドレッドもブラッディ―DOを装備してバッテリーマルガムに殴りかかる)
宝太郎「はぁぁぁ!」
(ガッチャードがヴァルバラッシャーで光弾を発射)
クロト―「はぁぁぁあ!」
(ドレッドが炎を纏ったブラッディ―DOを振り回して攻撃、さらにブラッディ―DOを突き立ててマルガムを蹴り飛ばす)
サルマヌス「ぐわぁぁぁぁぁぁぁあっ!、くぅぅ、、まずい、、」
宝太郎「決めるぞ!クロト―!」
クロト―「ああ!」
宝太郎 クロト―「はぁぁぁぁぁ!」
(ガッチャードデイブレイクとドレッド・改がレバーを操作)
(マントになったガッチャードが猛スピードでマルガムに接近)
サルマヌス「何!」
「スチームホッパー!バーニングフィーバー!」
宝太郎「はぁぁぁぁぁ!」
(炎に包まれた中からドレッドが現れる)
クロト―「はぁぁぁ!」
「ドレッドブレイキング!」
サルマヌス「ぐわぁぁぁぁあ!」
(ダブルライダーキックでバッテリーマルガムを撃破)
(変身を解除して、ドライバーからレプリケミーカードを取り出すクロトー)
クロトー「こいつは、レプリケミーを消費しないのか、、」
宝太郎「やったな!クロトー!」
クロトー「ふっ、、ああ。」
(宝太郎に向かって笑みをこぼすクロトー)

ーグリオンの城
(瀕死のサルマヌスが命からがら城に戻ってくる)
サルマヌス「、、申し訳ございません、、ぐ、グリオン様、、、」
グリオン「構わない。さあ、次は裏切者の人形を確実に始末してきなさい。」
(微笑を浮かべながらユーフォ―エックスとエックスレックスのレプリケミーカード2枚を手渡す)
サルマヌス「ああ、ありがたきお言葉!次こそは必ず、あなた様のご期待に沿って見せます!」
(意気揚々と戦いに向かうサルマヌス)
(微笑んでいた表情から一気に真顔になるグリオン)
グリオン「ふっ、、やはり素体がただの人間では、使い物にならんな。」
(グリオンの恐ろしいオーラが城全体を包む)

ー墓
宝太郎「よいしょ、、っと、あれ?」
(エナジーマルワイルドで姿を隠しながら、仲間たちの墓を訪れた宝太郎)
(なぜかりんねの墓に一輪のカモミールが手向けてある)
宝太郎「誰か来たのかな?まあ、いっか!」
(りんねの墓の前で手を合わせる宝太郎)
(その背中は、久々にどこか晴れやかに見えた。)



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