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V46 為になる本『ボケたくなければ「奥歯」は抜くな』

by 山本 龍生
神奈川歯科大学大学院歯学教授・歯学博士
1964年生、WHOインターン、予防歯科学・口腔衛生学・社会
歯科学の第一人者 青春出版社 2021年1月初版

要約者@kentakuntejcl:Vision設計士


本書との出会い

掛かりつけの予防歯科に力点を置かれている歯科医院(岡山市)の待合室蔵書の一冊。

表題『ボケたくなければ「奥歯」は抜くな』とは、何という横暴な物言いなのか!

続けて、『いくつになっても、噛める、喋れる人生を送る1日5分の簡単習慣』さらに追い討ちのごとく『奥歯がないと認知症のリスクはなんと2倍!』『認知症だけじゃない、脳卒中、心疾患、うつ、転倒・・・の原因にも!

これでは、まるで客寄せのshopping番組の信用されない DJもどき安っぽい(失礼)文言なのに、つい手を伸ばしてしまったのは、PMJ歯科医院長の厳しい選択眼をパスして鎮座している事実と、後期高齢者であるという好むと好まないに関わらず否応無しに自覚させられる現社会環境、認知症だけは回避したいと思っている我欲(裏にロールモデルのない長寿社会への不安と期待)がある。

かくして、本書に着手!内容次第で再生ゴミ化資源にすればよいなどと考えつつ、、、


以下要約↓

はじめに

本書の前半では:
奥歯を失うことで起こるさまざまな全身への影響や、奥歯を失うきっかけとなる歯周病や虫歯の知られざる原因やメカニズムの解説!

後半では:
歯周病や虫歯を防ぐ方法、最新の予防歯科学にもとづいたセルフケアの方法の伝授!

※要約者注1)
フムフム、読者に対する論点提起はずらしていないな・・・


第1章 ボケるかどうかは奥歯で決まる!?

◯奥歯の有無が健康寿命を決めていた
◯前歯・糸切り歯・奥歯・・・それぞれの歯の特徴
◯奥歯を失うと栄養状態が極端に悪くなる
◯奥歯の有無が体のバランスにも影響する
◯とりわけ「脳」への影響大

※要約者注2)
加齢にともない心身が衰えていく状態(フレイル)の自己チェックリスト、、、まずは自ら率先実行だな!5項目の3項目以上でフレイル、1〜2項目該当でプレフレイル!

①年間4・5kg以上の体重減少
②疲れやすく、面倒に感じる・・・週に3〜4日
③歩行速度の低下
④握力の低下
⑤身体活動量の低下・・・1時間未満/1日

ちなみに私(要約者)は、・・③⑤の2点が該当😭
プレフレイル状態だ!危ないゾ!

★POINT:「フレイル予防の3本柱」 
 1、定期的な運動
 2、十分な栄養摂取〜奥歯の欠損が主要因!
 3、活発な社会参加   

※要約者注3)
10月からの週間歩行計画書を作成し実行!
〜あれ、しっかり教授の提言に乗っかっている?〜

PS)オーラルフレイルのセルフチェック表も付いてるよ!8項目 
  私は2点で危険性は低い。PMJの先生たちのお陰!


第2章 長生きしたければ奥歯は残しなさい

◯奥歯を失う原因の第1位は歯周病

歯周病の直接の原因は歯垢だが、喫煙者は歯周病になりやすい。たばこの煙には3000種類もの化学物質が含まれ、有害物質は200~300種類。歯茎の血流を妨げ、防御機能を弱め、細菌の増殖を促す。

◯奥歯がないだけで肥満になりやすい

肥満とは、体脂肪が過剰に蓄積された状態。いわゆるメタボ。メタボになると歯周病になりやすい。メタボは、糖尿病、脂質異常症、高血圧症、心血管疾患などの疾患の原因となる。メタボと歯周病の悪循環の自己管理の基準は、BMI値(体重➗身長の2乗)25未満にコントロールする。

※要約者注4)
歯周病〜メタボ〜糖尿病〜心臓病〜アルツハイマー
認知症(脳の糖尿病)〜悪循環の連鎖!
さらに、、、これは知らなかったで済まされないゾ!

◯歯周病は肝硬変・肝臓がんの原因になる!

2005年歯周病が脂肪肝の原因になることを発見!2012年、ついに、歯周病菌が肝臓に到達してNASH(非アルコール性脂肪肝疾患)を引き起こすメカニズムを解明!!!(広島大歯学部病理学高田教授ら)さらに、早産・低体重出産の引き金にも貧血、感染症リスク死亡リスクが高いことも。

たかが虫歯!が心疾患を招く理由は、虫歯菌が簡単に血液の中に入り込み、体の特定部位にくっつき、たまり、感染性心内膜園をひきおこし、、、
打開策は、虫歯の予防で悪循環を切ること!!!

※要約者注5)
健康寿命を欲するなら歯科医師(医師も)もよく吟味して、つきあうべし!か!?不健康の悪循環の大元原因が虫歯!しかも虫歯になる前の自己管理と予防歯科の日常的知識と実践preventive な情報と悪循環を断つ口腔管理!知らなかった!では済まないな!納得!


第3章 その”歯磨き常識”が歯を失わせる

◯歯磨き粉、電動歯ブラシ、磨くタイミングの勘違い
◯科学的根拠のある情報とは、「人を対象とした研究で有効性が証明された情報」の提供
◯歯磨きで歯が削りやすいのは「食後」ではなく、「酸性食品の飲食後」
◯歯磨きには、虫歯の予防効果はない!
 〜予防の考え方は3つ〜
 ①虫歯を取り除く歯磨き
 ②砂糖を減らしたり、酸ができない糖にに変えること
 ③歯の質を強くして酸に溶けにくくすること
 
★しかし、実際に歯ブラシでこするだけの「歯磨き」には虫歯の予防効果はない!フッ素入りの歯磨きペーストには効果あり!おすすめは、フッ素入り歯磨き剤「高濃度フッ素」とか「1400ppm」表示の歯磨き剤を使用すること。


第4章 ”科学的に正しい”歯磨きのコツ

歯周病予防は「ブラッシング」
虫歯予防は、菌への「歯磨き」

◯予防歯科医が進める基本の歯ブラシ
 2列、毛先ラウンド型、毛の素材はナイロン製
  
point1:
磨く前に歯ブラシに水をつけないこと。(水をつけると、ナイロンが柔らかくなって歯茎への刺激が不十分になる)歯磨き後はブラシ面を上にしてしっかり乾かす。  
point2:
歯間に入る歯ブラシ(つまようじ法専用)でのブラッシングは、必須。
point3:
ワンタフトブラシは親知らずのような奥にある歯や、その裏側、あるいは孤立した歯など通常の歯ブラシでは磨きにくい部分を磨く時に便利。毛先がまとまっているタイプが硬くてコシがあるためおすすめ。素材はナイロン製で硬さは「ふつう」がおすすめ。

◯歯間ブラシは自分の歯と歯の隙間にあった大きさを選ぶ。
◯デンタルフロス(歯と歯の隙間の歯垢を取り除くための細い糸)は
 一定の効果あり

〜〜グッズがわかったあとは、
★歯周病予防、虫歯予防法〜
◯歯周病予防法①
 まずは自己診断で歯周病を見つける!

【6つのセルフチェック質問】
1、年齢は40歳以上ですか?
  「はい」なら25点
2、歯磨きをするとよく出血する
  「はい」なら10点
3、歯茎が赤く腫れることがあるか
  「はい」なら20点
4、歯がグラグラすることがある
  「はい」なら10点
5、堅いものが噛みにくいよくある
  「はい」なら20点
6、現在たばこを吸いますか
  「はい」なら15点

※「はい」の点数合計が30点以上なら「歯周病」リスク有り!さらに、「朝起きた時口の中がネバネバする」「口臭が気になる」「歯根がでてきている」「前歯が出っ歯に成ってきた」「歯と歯の間に隙間が出てきた」の症状がひとつでも有れば、要注意です!

◯歯周病予防法②
 ブラッシングで歯茎の抵抗力Up!

〜歯周病は体の免疫力が下がったときに進行する!
〜歯周病を防ぐブラッシングのコツ
①歯と歯茎の境目に歯ブラシを軽く当てる。
②1箇所5〜10秒を目安に歯ブラシを約5mmの幅で振動させ、歯の表面を磨くと同時に歯茎に適度な刺激を与える。これをすべての歯に実行!この時横磨きはしない!

★歯間を上手に磨くヒント:
ときどき「自分以外の誰かの歯を磨いてあげること」
  
◯歯周病予防法③
〜禁煙は最大の歯周病予防策

◯歯周病予防法④
〜口呼吸から鼻呼吸にする
【あいうべ体操】
①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を横に広げる
③「うー」と口をすぼめる
④最後に「べー」で舌を思いっきり前に!

point:
10回程度繰り返し実行。1日3回位。
◯歯周病予防法⑤ 歯石を取る>>>音波振動式電動歯ブラシ


★虫歯:
ミュータンス菌などの虫歯菌が出す酸で歯の主成分のカルシュウムが溶かされ、もろくなり穴が開く病気

◯虫歯予防法① 
フッ素入り歯磨き剤を使う

◯虫歯予防法②
効果的な歯磨きは、フッ素入り歯磨き剤を歯ブラシの毛の3分の2以上乗せた上ですべての歯に塗りつける。1日に2〜3回の歯磨きが理想あまり口をすすがずにフッ素を歯に定着させる。すすぐ時の水の量は片手ですくう程度。

◯虫歯予防法③
フッ素入り洗口液でうがいする

◯虫歯予防法④
定期的に高濃度フッ素を塗ってもらう(歯科医師または歯科衛生士の取り扱い)

※要約者注6)
ここまで「人を対象とした研究で有効性が証明された情報」による論点と打開策には感動すら覚える!その解説に納得です!!!後期高齢者の私はもちろん、即実行します!いい本です!不確かな長寿社会に対する不安が解消されました!たかが虫歯!とあなどるなかれ!健康長寿の人生VISIONを全うする期待以上の一冊!


第5章 歯から全身の老化を防ぐ方法!


※要約者注7)
第1章から第4章まで引き込まれる内容を納得して取り込めた。ゆえにこの壮大なテーマに喜びさえも感じています!

◯Tooth Contact Habit (TCH) 顎関節症「口が開きづらい」「音がする」「痛い」の3つの中で2つ以上が該当するなら「顎関節症」歯科医師の診断を受け、適切な処方を実行して健康長寿を「幸い」としましょう!

◯歯を見れば出身地が分かる!
①地域における絆が強い地域
②高学歴者の割合や平均所得が高い地域
③所得格差が小さい地域
 
要約者注7)
納得!!!


第6章 予防歯科医が自ら実践しているセルフケア

今日から取り入れたい朝・昼・夜の歯のケアと食習慣!

◯年代別口腔のセルフケア
・乳幼児期
 歯、歯茎、口腔機能の発育促進と虫歯予防
 ➡️虫歯予防のためのフッ素塗布
・学齢期
 虫歯予防中心に歯周病予防の開始
 ➡️正しい口腔ケアのグッズの用意、正しいブラッシン方法
・成人
 歯周病予防のための歯間のブラッシングと
 フッ素入り歯磨き剤,フッ素うがいの励行
・妊婦
 歯周病予防に力点を!低体重児出産のリスク
・中高年期・高齢者
 歯周病、虫歯予防および口腔機能維持 

◯口内フローラを整える
➡️悪玉菌対策 歯周病や虫歯の原因となる細菌 
 意識して砂糖を減らす!
➡️口臭の原因は舌苔(ぜったい=舌の粘膜上皮が剥がれて表面に苔のように白く溜まったもので舌苔の中の細菌が舌の上皮などを臭いに変える)〜〜舌磨き ただし強くはダメ!
➡️歯周病の天敵、メタボ予防のための食生活

◯ここだけは押さえておきたい歯磨きの2大ポイント
・1日1回 5〜10分の歯間ブラッシング
・ フッ素入り歯磨きを1日2回以上

★朝の習慣 
 起床直後の歯磨きで虫歯菌を一掃
 そして、朝食後歯間ブラッシング(つまようじ法)
★昼
 食後の歯磨き 歯間ブラッシング➕フッ素歯磨き剤
★夜
 夕食後丁寧にブラッシング10分目安
★就寝前
 寝る前のフッ素うがい

要約者注)いい本でした!                            

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