mundus-世界-

ひとつの世界が終わる。

またひとつ世界を知る。

それでもわたしの世界はちいさくて。

はやくはやくと広げたいと、

急くこころを宥め賺し、あやす。

また明日から、世界をひとつ進める。

盤上の駒を動かすように。

どこまでもいけるのだと、じゆうな心。

全てを流し去る、激しい川の音、

そんな形容をしたくなる雨の音。

きっと祝福にあふれる光が照らされる。

座り込んで落ち着く。

火を起こし、恵みをいただく。

食事が終わった後は、

炎はそのままに星の囁きを聞く。

空気の鳴く声に耳を澄ませ、

暖かな足元の揺らめきに想いを馳せる。

月と石の草原にまた戻って来られるように。

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