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A.27.東京タワーとスカイツリー

東京タワーは333m
スカイツリーは638m
いずれも、日本を代表する電波塔である

東京タワーはまさしく、東京のシンボルとして
ほぼ役目を終えた今でも、有名な観光名所となっている

私はスカイツリーよりも、東京タワーが好きだ
理由は2つある
一つは、デザイン
もう一つは、完成までのプロセス
である

東京タワーは一眼でそれとわかる
特徴的なデザインをしている
戦後の復興期に建てられた
理想の時代の「希望」を象徴している
東京タワーを見るたびに
「よし、頑張ろう」と思える

東京タワーの建設において
当時苦慮したのは
形状の維持と先端部分の設置だった
タワーは🗼のような形をしている為
自重によって下部が開いてしまう危険性があった
当時は鉄が一般的な鋼材であり
自重も自然と重くなってしまっていたのだ
当時の建築家は、熱湯をコップに注いだときに
コップが熱膨張で割れる事にヒントを得て
鉄を熱して引き延ばし、接続し、
鉄が冷えて収縮する力を利用した

また、先端部分の設置については
当時もクレーン技術はあったものの
高度が高く風の影響が強い中で
上部のアンテナをいかに安全に取り付けるかは
非常に難しい問題であった
試行錯誤の上、タワーをある程度の高さまで作り上げ、タワーの内部を通す事で
風の影響を極力抑えて上部を設置した

上部構造の設置技術については
スカイツリーの建設にも採用されている

当時、戦後焼け野原の中
試行錯誤を重ねて作り上げた東京タワー
だからこそ価値がある

高さはスカイツリーの半分しかないが
その魅力は計り知れない

建設に関わったすべての人が
強い思いで作り上げた建物には不思議な力が宿る
時代が変わり、街並みが変わっても
その魅力が衰える事はない

建物の維持管理に関わるものとして
そういった素晴らしい建築物を
形だけでなく思いも含めて、残していく事に
貢献できたら本望である

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