日本のeSportsを変える話

久々に書き記しでもしておこうと思う。

先日、TMZ STADIUMという、R6Sのプロシーンでもキャスターとして活躍している、ともぞうさんが主催する短期リーグ(と言えばいいのかな。)に選手として出場した。

ランク帯別で選手を募集し、ともぞうさんがチームバランスを考えてメンバーを割り振り、1週間の練習を経て、1試合目、その後反省などを経て、3日のスパンで2試合目、3試合目を行う。
即席ではありながらも、戦略等を共有してフルパで戦える環境というのは楽しそうだと思い、参加した。
もちろん、僕の中ではそれだけではない。検証の意味もあったけど。それはさておき。

最近、こういった動きは多く見られ、父の背中のKenkiさん、キャスターのOkayamaさんらが主催したR6 STREAMER CUPなんかも似たものを感じる。

有名選手やキャスターを筆頭とした、知名度のある方たちによるシージ活性化の動きだ。それ自体は非常に良いことだと思う。
だがその反面、問題もある。

ちょっと古いが、こんな記事がある。

2019年の日本のeSports市場の規模は60億円だったらしい。それから2年経ったので、まあいっても90億かそこらだろう。
かたや、スポーツ市場に目を向けてみよう。

これは営業利益の話になっているが、もちろん言いたいのはただ1つ。1球団の営業利益に日本のeSportsの市場規模は負けているのである。

では世界はどうなのか。今の全世界のeSportsの市場規模も見ておこう。

約1000億である。日本の10倍以上ではあるものの、規模はまだまだ小さい。
しかしながら、Fortniteの世界大会などは1大会で100億円以上の賞金が出るものもあるので、もう少しいっているのでは?と思うが…。
( 参考:https://esports-plus.jp/game-title/top-games-awarding-prize-money/ )

「市場規模」というのは一般的にその市場に出回っている金額総額を示すものだと思うので、なんとも言えないが、日本の市場60億というのは信ぴょう性がある。だが、その下2つは利益ベースの話になっている気はする。(スポンサー料が70%だし…)

日本には、いわゆるカジノ法があるので、それが改正されない限りは賞金の高い金額を行うと企業が損しやすい仕組みになっている。なので、賞金が高い大会はほぼ望めない。
しかしながら、ようやく大手企業もeSportsのユーザ数(閲覧者数)の多さに気づいたのか、お試しなのか。大きな大会を開催しようという動きも見られるようになってきた。

上記のリーグは非常に良い動きだと思う。
今まで、賞金が高い大会というのは、自社プロモーションに使われてきた。要するに他社が主催で他社製品のゲームの大会に大きな金額を出す動きはなかった。しかし、今回はドコモという大手企業が他社製品のeSportsリーグを行うという動きだった。これは本当に素晴らしい。こういった動きが広まれば、賞金総額の高い大会も徐々に増えていくことだろうとは思う。(日本にはいわゆるカジノ法があるので、なかなか実現しないとは思うが…)
というわけで市場規模が大きくならないと出回るお金も大きくならない。もちろん日本には法律的問題もあるが、そこをクリアしないと規模は大きくなれない…。それが言いたいわけだ。

TMZ STADIUMに参加した理由

さて、本題に入ろうと思う。
TMZ STADIUMになぜ参加したかという話だ。単純に理由は3つあった。
1. 普通に選手としてゲーム自体を楽しみたかった
2. 昨今のスクリムの募集環境など気になった
3. このシステムでうまく動くのか、内部に入って身を持って体験したいと思っていた

1. 普通に選手としてゲーム自体を楽しみたかった

これは特筆する部分はないが、単純に楽しむために参加した。
僕がガチめにランクを回していたのはもう古来の話だ。ちゃんとフルパで回していたのは…もう2年以上前になるだろう。その時の最高ランクはゴル1かプラ3に足がかかった程度だった気がする。
その時はキャリーされまくっていたし、報告ベースでキルを取ったりカバーしたりすることができなかった。それがどこまで改善されたかなというのも見てみたかったというのもあった。

実際参加してみると、非常にチームカラーが出た結果になったのかなと思う。我々は結果的には負けてしまったけど、実は攻めの戦略はランク程度のものしか考えていなかった。防衛はある程度決まっていたのだけど…。残念ながら攻めスタート3回という運の悪さ(コイントスで決まる)で、攻め18ラウンドに対して、防衛は総計8ラウンド(ヴィラ以外は2ラウンドずつ…)しかできなかった。残念。

チームカラーに関して言うと、高ランク帯をサポートするために低ランク帯のメンバーが補助的な立ち位置をやっていたり、ある程度全員自由に動いて最後の場面で詰めるチームがあったり、連携ベースで考えられてるな〜と感じるチームがあったりした。
我々はどこにも属さず、"やりたいことを楽しくやる!"みたいなスタンスだったので、もうちょっとなんとかできたら違っていたのかな〜とは思う。
とは言え、本当はもう少し親密になってしっかりとやりたかったのだけど、ちょうど仕事がはちゃめちゃに忙しく、僕からコミュニケーションをほとんど取れなかったのは残念だった。

2. 昨今のスクリムの募集環境など気になった

昔はTwitterでスクリム募集なども見かけたが、最近見なくなったな〜(頻度が落ちた)と思っていた。
なので、どんな感じで募集してスクリムするのか気になっていた。結果として、身内でやれるところを探してやるか、同じリーグに出ているチームとやるかになってしまった。もう少しやりたかったし、やれていれば結果も違ってきたのかなと思う。

3. このシステムでうまく動くのか、内部に入って身を持って体験したいと思っていた

本質的にはこれだった。応募したいと思った動機の9割以上を占めていた。
今回のチーム分配の条件として、高ランク帯〜低ランク帯がバランス良く振り分けられる状態だったと思う。
つまり上手い人は上手くない人とやり、上手くない人は上手い人とやる状態になる。それがうまく回るのかがすごく気になった。
とはいえ、チーム内の高ランク帯のメンバーは低ランク帯に丁寧に教えてあげてね〜。暴言的なのはやめましょう。負けても気にせず楽しくやりましょう。的なのも条件に入っていたので、そこまで問題にならなかったのかなとは思う。

それに自ら応募するぐらいなので、低ランク帯とは言え、高ランクを目指したいだったり、個人的な目標を掲げて応募しているのかなと思った。そういった面では、あまり問題ではなかったのかなと。

僕が気になっていたのはランク差によるモチベーションだったり、取り組み具合、知識差による不満などだ。
R6Sというゲームは、やればやるほど知識量による格差が起きやすい。これはR6Sに限らず、PUBGやLOL、Dota2、Fortnite、Apexといった競技系のゲーム全てに共通して言えることだと思う。
しかしながら、R6Sに関しては、特に躊躇に出やすいゲーム性を持っていると思う。ミニマップが表示されていなかったり、強ポジの理解、射線の理解・管理、音の理解・種類、打ち合うタイミング、引くタイミング、戦術への理解、カバー、距離感など。そしてそれが通じないと諦めや失望を感じ易く、味方への不満を溜めやすい。

それがうまく機能するのか、個人的にはすごく気になっていた。
高ランク帯のメンバーは不満を溜め、低ランク帯のメンバーは意見を出しづらいのではないかと。
他のチームはわからないが、結果としてはそんなことはなかったように思う。(僕が低ランク帯のエントリーながら図々しく発言しまくってただけかもしれないが…)

なんで検証?

ここからが本当に本題である。なぜ検証をするのか。したかったのか。

競技性の高いゲームは、戦略がつきものだ。R6Sだったら、フルパでやってある程度方針を決めたほうが強いし、どこを割ってどこでプラントするというプランを持って全員がそれに対してアプローチしたほうが強い。情報の鮮度も大事だ。野良が混ざるとキルログが流れるだけで、どこでどのように誰にやられたのかはわからない。例えば攻めていてカベイラが入っていたとしよう。そしたらフルパであればある程度のカバーを意識しながら立ち回ることができる。尋問が入ったらその時点である程度ゲームが決まったようなものだからだ。もちろん、高ランク帯にいけばいくほど、カバーを意識しながらの進行にはなるが、高ランク帯と言えども、1の動きをしているプレイヤーも居るかもしれないし、アマルで勢いよく凸ったところに偶然カベイラが居合わせるかもしれない。

というわけで、先に野球を例にあげたが、eSportsというのは要はスポーツだ。競技性が高い。昔は格ゲーなんかが有名だったが、今はLOLやCSGOなどなど、FPSやTPSもeSportsと言っていいレベルになっただろう。

しかしながら、問題が発生する。仲間集めだ。
これにはもちろん、いろいろな方法がある。Twitterで募集するのも良いし、知り合いに声をかけるのも良いし、クランを募集してるところに入るのも良いし、スカちゃんでも良いかもしれない。
でも、自分のやりたい環境で、やりたいことができる状態で、本当に楽しみながらやれるのかは入ってみないとわからない。実際にやってみないとわからない状態になっているのが現状だ。

その、確率をあげられたらどうか。

僕が目指しているところは、入ってみて時間の無駄だったな〜。3ヶ月間無駄になってしまったな〜。というのを減らしたいというところだ。
だからTMZ STADIUMに出てみた。選手として。
実際、これがクランだったら…とか、1年一緒にやっていくとしたら…と考えたら、自分が本当に楽しめる環境だっただろうかと言われると言葉に詰まる部分もあるだろう(味方だった人ごめんなさい。悪口ではないんです。)。
それは仕方ない。ランダムでマッチングされたのだから。
みんな今までやってきた経験というベースがある。それを乗り越えて、いきなり垣根なく、「どうもどうも」とはやれないだろう。

eSportsの選手生活は短い。就職しないといけないかもしれない。そしたらゲームはやめないといけないかもしれない。ストリーマーとして大成してれば良いかもしれないが、そう簡単にはいかない。
つまり時間を有効に活用する必要がある。R6Sが1年目、2年目の頃のNA地域は凄かったらしい。毎日スクリムの募集があって、毎日違うメンバーとランクやカスタムが出来たとかなんとか。今、日本でそれができるだろうか。100歩譲ってランクはできるかもしれないが、即席だ。3ヶ月チームとして活動してきたある程度方針の決まったフルパに当たったら、勝てない確率だ高いだろう。ランクマッチとはそういうものだ。

じゃあカスタムマッチができるのかといったらそうではないと思う。適正なフルパのカスタムマッチを探しているチームを見つけるのも一苦労だろう。
でもやってみないと、入ってみないとわからない、というのが現状だ。

結論、これが最短化できたらどうだろうか。というのを企画してまとめてる。そんな僕は仲間を募集中だ。Webエンジニアのみんな、よろしくなァ!(やる気があれば未経験可能です)
連絡先:https://twitter.com/bram_channel (DMまで)

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