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配当目的の国内大型株投資(静かなFIREの方法その1)

長期投資のキャピタルゲインはなかなか手に入らない→FIREに向かない

株投資の利益の最も代表的なものは、安く買った株を高く売って得た利益。すなわちキャピタルゲインだ。
そして最近巷でよくサラリーマン向けと言われている投資方法が、
日経225やTOPIXのインデックス連動のETFを積み立てで買ってほったらかしにしておく
というものだ。
この投資手法が勧められている理由は、数十年の長い目でみれば、日経225やTOPIXはかなり上昇するからというものだ。
しかし、私はこの考え方はサラリーマンがFIREを目指す上で、全く向かないと思う。それは
キャピタルゲインを得るまでの数十年間、ただ毎月の使えるお金が減る
だけだからだ。
この投資方法は原則として株を塩漬けにして売らないものなので、月々の生活費を投資でまかなうFIREの考え方には全く合わないのだ。

FIREで重要なのは売却時利益(キャピタルゲイン)よりも、配当金や分配金(インカムゲイン)

株は持っている間、定期的に配当金を得ることができ、ETFは分配金が得られる。
FIREの手段として日々の生活費を目的として長期投資をする場合、配当金や分配金(インカムゲイン)のほうが、この売却時利益(キャピタルゲイン)よりも、目的とする収入の軸となる。
何十年後かにドカンと得られる利益よりも、元本を減らさずに、定期的に得られる収入が必要だからだ。

日経225やTOPIXのインデックス連動ETFは分配金が低い

日経225やTOPIXのインデックス連動ETFは、日経225やTOPIXの構成銘柄を証券会社がその通りに買って、小口にして売っているものである。
そして、日経225やTOPIXの構成銘柄の配当がそのまま分配金として投資家に分配される。
日経225とTOPIX連動の代表的なETFの2023年7月27日時点の分配金利回りを見てみると、
日経225 ETF(1321)・・・分配金利回り1.7%
TOPIX ETF(1306)・・・分配金利回り2.19%
である。
両方とも信託報酬(証券会社に支払う手数料)が0.15%以下なので、だいたいそのまま投資家の収入になるが、それでも100万円投資して年間2万円程度の収入にしかならないのだ。

日本の大型安定株には高配当のものが多い

日本を代表するような大企業で年4%程度の配当収入を得られる企業はごろごろしている。

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ・・・配当利回り 3.6%

  • 三井住友フィナンシャルグループ・・・配当利回り 3.77%

  • ソフトバンク・・・配当利回り 5.51%

  • 武田薬品工業・・・配当利回り 4.34%

(2023年7月27日現在 みんかぶ より)

これらは、日経225やTOPIX連動のETFの分配金の約2倍程度である。このことはインカムゲインだけをみると、シンプルに
毎年、日経225やTOPIX連動のETFよりも2倍の利益が得られる
ことを示している。
また、日本人ならば、どこが安定した大企業なのか簡単に分かるし、今後の業界や会社の成長性もある程度予想できると思う。
そういった会社の個別株を買うことは、値上がりの期待値(キャピタルゲインの期待値)、値下がりのリスクを考えても、日経225やTOPIX連動のETFを買うことと比べて、決して劣っていないと考えている。

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