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レアモデル列伝-6 Matich SR3   Frank Matich Can Am 1967

このモデルを知っている人は著者と製作者の2人しかいないと言っても過言では無い。

Can Amが始まった1966年頃は玉石混交でいろんな車が参加した。
多くはLolaT70とMcLaren M1B、人気は高いウイングを掲げたChaparral 2E。
2年目の1967年、台数はLola T70が圧倒的、66年のシリーズ優勝者はあのJohn Surtees(2輪と4輪で世界チャンピオンになったのは未だに彼1人)が駆ったのだから、当然といえば当然。67年、McLarenは最新のM6Aを2台投入、ドライバーはBruce McLarenとF-1チャンピオンのDennis Hulme、2人で6戦5勝しシリーズ・チャンピオンとなった。

さてMatich SR3、ドライバーはFrank Matichというオーストラリアの地方チャンピオン(オーストラリアやニュージーランド出身者はJack Brabhamや前述のBruce、Dennie、C. Amon等々素晴らしいドライバーが沢山いる)、Brabhamが66・67年のF-1チャンピオンを奪った車のエンジンであるRepco(Oldsmobileのエンジンを改良)、元々は2.5ℓだがこのシリーズでは4ℓ(最終的には5ℓ)の拡大版を用いたが、他の車は6-7ℓが多く、アンダーパワーは如何ともし難い。

第1戦から参加、成績は6戦中5戦(モスポートには参加していない様だ)で予選13-32位、全てリタイヤ。曰く石でラジエーターの穴開き、オイル漏れ、燃料不足、クラッシュ後のボディダメージ等々、モスポートは旅費不足か。
1968年には予選に名前が無く、67年一杯で引き上げた様だ。

しかしその後にレストアされて走っている写真があるので、クラッシックカーとして走っている様だ。


さてこの車、珍しいRepco製エンジンを積んでいるので写真が残っているのか、はたまたオーストラリアからの参加だからか、かなりのCan Am本に1枚は写真がある、しかしみんな白黒版でカラー写真がない、モデルの製作者は動画を探し出しボディーカラーを決めたとの事、黄味が強い感じがして再現した様だ、嬉しい限りだ。

ラムパイプの形状が特徴的
Repco製エンジン
リアのエア吸入口も特徴の一つ


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