見出し画像

レアモデル列伝−12     見逃していたChaparral 2C

以前「NassauのChaparral 2A & 2C」で、Marsh Modelsの2Cが欲しいと書いて探していた。

最近オークションでMarsh Modelsの2Cが2台出品された。

良くよく見ると、マフラーの形が異なる。2Cといえば何と言っても前回この項に掲載したNassauの出場車。どのChaparral本には当然として、アメリカのレースカーの本でも同様なので、形はNassau(ESDO)の1種類と思っていたら、2Aと同様な独立タイプのマフラーモデル(Marsh Models)があった。最初は制作者の間違いと思っていたら、本当に有ったのだ。

手前が今回の主役、独立型マフラー車、奥はNassau型でマフラーは集合され、
ボディーの中を通り後方に排気される

2Cは、1965年の10月10日、Northwest GPでデビュー、このレースではFastest Lapを揚げてのデビュウ・ウインであった。次のレースは10月31日のTimes GP(その間に10月17日のレースがあったが、HallもSharpも2Aに乗り2Cには乗っていない)、ここでマフラーが集合されリアエンドに排気孔がある。

左は今回の主役、ボディーに独立型のマフラー、右はNassau型でリアパネルに排気孔がある

2Cは決勝のウォームアップ中にリアサスペンションのボールジョイントが破損しDNSとなった。その次は11月14日のStardust GP、2Aに乗ったSharpが優勝している。2Cは2Aに比べ剛性が低く、振動の吸収が悪かったため2人とも2Aでレースに出場となっている。
 このシーズン最後のレースがNassauのレース。HallはFastest Lapを揚げたが、レース中にフロントサスペンションが破損しコースアウト、他車と衝突しDNFとなった。
 結局、2Cは3レースに出場し優勝1回と2回のリタイアが結果であった。1966年2Cのシャーシは2Eのシャーシになったため、2Cとしてのレースの機会は無くなった(その後2Gにまで移行した)。

 さて、入手したモデル、実は購入前モデルの最後に「Missing Head Light Cover」と書かれていて、右ライトにはカバーがなく、フロントウインドウが完全に外れて送られてきた(これは輸送中に外れたのだと思われた)。

ライトカバー、左は透明なカバーあり、右はカバーが外れて光が素通り

ウインドウは接着剤で修理、ヘッドライトカバーは部品取りになっている2Dから移植したもの、素人にしてはまあまあの出来だ。

右ライトカバーの補修後

 このモデルは結局2C唯一の優勝車だけに、結果として購入できたのは幸運としかいえない。

手前は2C唯一の優勝車モデル


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?