ドラフト指名権の評価方法とプロスペクト評価に関する最新情報

An Update on How to Value Draft Picks | FanGraphs Baseball

11月、私はminor leagueの有望株に価値を見出そうと試みた研究結果を発表した。draft指名選手について同様の研究を行うのは当然と思われる。

prospectの評価と同様、draft指名権の評価に関しても、私に先駆けてかなり研究がなされている。スカイ・アンドレチャック、ビクター・ワン、マシュー・マーフィー、ジェフ・ジマーマン、アンソニー・レスカンとマーティン・アロンソが同様の研究を行っている。

以下の作業は、既に行われた作業の置き換えよりは、この主題の研究継続であり、追加である。なぜこのような情報を知りたいと思うかというと、draft指名権に対する期待値を作成する事で、draft指名選手のperformanceに対する期待値を理解し、管理できるからである。より現実的な話として、teamはfree agentと契約するためにdraft指名権を定期的に手放したり、free agentを失ったり、小規模なmedia marketに居住したりした場合にdraft指名権を追加で受け取ったり、競争均衡税の最高額を超えた場合に指名枠を失ったりしている。これらの指名権価値を決定する事で、指名権に関する球団の意思決定をより理解する事ができる。

ある意味、draft指名権の価値を決めるのは、prospect価値を決めるよりも少し複雑である。prospect価値を決定する場合、選手は現CBAの制約に置かれる。CBAでは、選手がFree Agencyになるまでの約3seasonの最低年俸と、その後更に3年間抑制された調停年俸が規定されている。draft指名選手も同じsystemに縛られるが、契約bonusも考慮しなければならない。

契約bonusやbonus枠の関係で、draft指名の適切な価値を導き出すには、Majorでの選手WARの現在価値をドル換算せずに求めるだけでは不十分だ。ドル建てで現在価値を計算し、予想bonusを差し引かなければならない。

draft指名の方法論を説明する前に、minor league prospectの現在価値を求めるために使用される非常によく似た枠組みを見ることができる。私の「prospect評価更新」より:

選手の余剰価値を決定するために、私はprospectがrank inしたseasonを含むcareer最初の9seasonで産んだWARを使用した
なぜ9年間なのか?今の野球では、ほとんどの選手がfree agentになるのは Major7年目のseason終了後である。9seasonを調査する事で、TOP100にrank inした時点で Major入りがまだ2、3年先だったprospectや、1season中Majorとminorの間を行ったり来たりしていたような遅咲きのprospectを考慮できる。

もちろん、全有望株がTOP100listに載った後、minor leagueで成長を続けるわけではない。すぐにメジャーデビューする選手もいる。上記の方法論により、そのような選手は、rank inした時にMajorに近かったというだけで、最初の9seasonでより大きな評価を受ける立場にあるかもしれない。この問題に対応するため、私は選手WARを当該期間の最後の7seasonに分散させ、10%を3、4年目に分配した後、9年目までに20%まで少しずつ増加させた。余剰価値を計算するために、3〜5年目まではWARを3%割り引き(リーグ最低年俸の影響に近づけるため)、6年目は15%、7年目は32%、8年目は48%、9年目は72%とした。このようにWARを分散させる事で、一種の一般的な「成長曲線」を模倣するだけでなく、調停による割引が重くなりすぎないようにしている。

その後、現在価値に8%の割引率を適用した。すぐにplayできる選手の場合、8、9年目から得られる余分な価値は、最初の2年から実際に提供した価値を取り除き、それ以降のseasonに分散させ、最小化する。これは同様に、成長やMajor到達に時間がかかる選手の支配下年数が、すぐに貢献する選手が生み出す年数と同じように扱われない事を保証する。2019年に2勝したseasonは、2021年に2勝したseasonよりも価値があり、この方法はbalance を取るのに役立つ。

draft指名選手は、ほとんどminor league prospectほど Majorに近くない。この問題に対処するため、私は大学draft指名選手には10年、高校からdraft指名された選手には11年を使ったが、それ以外は上記と同じにした。

draft指名に関するもう一つの難しい問題は、sample sizeである。15年分のprospect listを見ると、ほぼ全てのprospect gradeで数百人のprospectを見ている事になる。15年間のdraft指名選手について同じ事すると、全指名選手で15人しかいない事になり、sampleとしてはあまり多くありません。この問題を補うため、私は問題の指名の割合を大きく取り、次の12指名の割合をslide式に小さくした。結局、draft3位で指名する事は、単に3番目に良い選手を取る機会というわけではなく、多くの選手の中から選ぶ機会なのだ。アストロズがクリス・ブライアントより先にマーク・アッペルを指名したからといって、draft2位が1位より有利になるわけではない。アストロズはクリス・ブライアントを獲得できたかもしれず、その後に続く指名を考慮する事は、課題を表すのに役立つ。

物事を少し平滑化する事は、小さなsampleが指名に偏りを生じさせないようにするのに役立つ。例えば、私が調査した年(1993~2007年)では、全体3位指名の成績はしばしば悪かったが、その後4回のdraftの内3回では、エリック・ホズマー、マニー・マチャド、トレバー・バウアーが指名されている。1993年から2007年にかけて3位指名を受けたのは悪い事ではなかった。たまたまそれらの指名がうまくいかなかっただけだ。

1巡指名は、実際の指名のWARと上記の方法による調整値が一致するように、わずかに上方修正された。その後、指名の価値が確実に下降するように値を平滑化した。この平滑化は2巡目以降では意味をなさなくなった。各選手の現在価値WAR(私は$9M/WARを使用)を求めた後、各選手のslot額を引いて現在価値を出した。

ドラフトの最上位に位置する選手の価値は、文脈が重くなる。シーズン前のケーシー・マイズのように、TOP指名が堅実な55という事もある。他の年はブライス・ハーパーかもしれない。参考までに、昨季の1巡目のbonusと指名枠の推移を紹介しよう。

draftを見れば、その年に指名選手と契約できなかった teamが、翌seasonに補償指名権を得る事がいかに重要かがわかる。1年間指名権を失う事で育成の時間や機会が失われるのは確かだが、その指名権を永久に失う事は大きな損失であり、契約交渉の際に選手により大きな影響力を与える事になる。

下に進むと、3巡目以下の指名の価値はこうなる。11巡目以下については、数千の指名の中から本当に良い指名を数人選ぶと、その指名の価値が合理的な期待値以上に歪められてしまう可能性があるため、平均値ではなく中央値を用いている。

現実的には、round20以降の指名では、3年に1人平均的な選手を獲得できる可能性があるという事だ。11巡から20巡の指名では、 teamは2、3 seasonに1人平均的選手を期待できる。round3と4を合わせても同様だ。1巡目以降のdraftで良い選手を見つけるのは難しい。1位から100位までは、残りのdraft全体と同じくらいの価値がある。球団は3巡指名選手に3,000ドルのbonusを支払って資金を節約し、別の所に使うことを選ぶかもしれない。だからといって、その指名選手に通常の3巡指名選手と同じperformanceを期待するわけにはいかないが、teamが他に使う枠のお金が400万ドルに近い価値を持つ事を期待すべきだろう。

球団が2、3巡から6、7巡に(あるいはその逆に)資金を回したり、10巡以降に$125,000ドル以上の選手と契約するために資金を使ったりする事を考えると、使われた全てのドルを正しく評価する方法を知る事が役に立つ。bonusが最も多い最初の100人指名では、1ドル使うごとに5ドルの価値がつくのが一般的だ。4巡から5巡では1ドルの価値は6ドル程度、6巡から10巡ではtalentの豊富さと契約bonusの少なさから、1ドルの価値は10ドルになるはずだ。この情報を踏まえると、 teamは最初の数ラウンドは良いtalentを手に入れつつもやや少なめの金額を支払い、最初の10roundでそのお金の一部を他に回した方がよさそうだ。もし teamがdraft1巡目から10巡目以降に資金を移すのであれば、その選手の能力に相当な自信を持っている必要がある。

今年のドラフトにおける競合指名権という点では、アリゾナ・ダイヤモンドバックスは、パトリック・コービンをナショナルズに奪われた事で、1巡目終了時に指名権を獲得する。この指名権は1000万ドル近い価値がある。small marketの6球団は、1巡目と2巡目の間にそれぞれ800万〜900万ドル相当の指名を受ける。2巡目以降の他の8つのsmall Market球団の指名権は、それぞれ400万ドル前後の価値があり、ドジャースがヤスマニ・グランダルを失った事で受け取る指名権のようなfree agent補償の指名権も同様である。

Qualifying Offerを受けたfree agentと契約した teamは、一般的に2番目の指名権を失う。レッドソックスは、競争均衡税を4000万ドル以上Overしていたため、今年の指名順位は10位下がる。このペナルティは200万ドル程度の価値しかない。

選手が高校出身か大学出身か、野手か投手かで更に分析する必要があるが、その作業は後日に譲る。とりあえず、これがさらなる研究の出発点となり、 draft指名選手の期待される成績と球団の意思決定について理解を深めるのに役立つことを願っている。

An Update to Prospect Valuation | FanGraphs Baseball

長年、prospectの価値を決定するためにかなりの努力が払われてきた。ビクター・ワン、スコット・マッキニー(ここで更新)、ケビン・クリーグとスティーブ・ディミチェリのコンビ、そしてジェフ・ジマーマンの順で、このテーマに関する研究を発表している。

このような取り組みの背景には、 teamは常に実績のある選手と将来有望な選手をTradeしているという理由がある。そのようなTradeを客観的に評価する方法を見つける事は、このスポーツがどのように運営されているかをよりよく理解するために有用である。実際、FanGraphsはこうしたprospectの評価研究から何度も恩恵を受けている。

今年も1年が過ぎたので、私は他の人たちの研究を基に、私自身の評価を更新しようと試みた。プロスペクト・アナリストのエリック・ロンゲンハーゲンとカイリ-・マクダニエルの意見は、最も有用な結果を見つけるのに役立った。

この研究を構築するにあたり、私は次のような目標を掲げた:

  • 不必要な区別を作らず、できるだけ多くの有用な層に選手を分ける。

  • 可能な限り多くのデータを使用する。

  • 可能な限り将来を見据えた評価にする。

  • 選手の成長は直線的ではなく、prospect listに登場する選手はMajor Leagueで通用する選手からrookie levelの未熟な選手まで様々である事を認識する。

このような様々な目的のために、この研究のパラメーターを以下に示す:

1.1996年から2010年までのBaseball AmericaのTOP100l istは、prospect gradeの基礎となっている。
この研究を始めるにあたり、私は1990年までのリストを、投手と野手を分けて、年ごとに整理して調べた。その結果、90年代前半の評価、特に投手の評価が、それ以降の評価よりもかなり悪い事がわかった。私はこのdataを捨てるべきかどうか悩んだ。しかし最終的には、15年分のprospectの数字が明らかに異なる結果を示していた事、その間にsports界でかなりの混乱(expansion、strike、lockout)が起きていた事から、それ以前の年分を捨てて、25年前のrankingよりも1996年から2010年までのlistの方が、現在と今後のprospect評価をより正確に表しているという前提で行くのが妥当だと判断した。

2.prospect rankingは捨てていない。
いくつかの研究では、個々の選手の最終的なprospect評価だけをとり、前seasonのrankingもとっていない。しかし、私は可能な限りすべてのdata pointを使用する事が重要だと考えた。あるseasonに85位だった選手が、翌年には1位になったからといって、85位の順位が無意味になるようなことがあってはならない。過去のrankingを削除することは、潜在的に価値のある多くの情報を捨ててしまうことになる。多くの選手があるseasonから次のseasonへと順位を上げており、その影響を把握することは、企業全体を理解する上で重要である

3.選手は20-80のscouting scaleに基づいて階層に分けられた。

Baseball Americaはこの調査で検討した多くの年の選手に成績を付けていなかったため、事後的に推定する必要があった。幸いに、ジェフ・ジマーマンは2016年の『Hardball Times Annual』に寄稿した記事の中で、BAが最近のseasonで使用した一般に公開されている成績を調べる事で、過去の成績を概算した。これを可能な限り将来を見据えたものにするため、私はエリック・ロンゲンハーゲンとカイリ-・マクダニエルに相談し、各階層のprospectが通常minorに何人いるのか、平均的な感覚を得た。その結果、こうなった:

より恣意的な段階分けシステム(たとえば、選手を単純に10や25のグループに分ける)とは対照的に、Scouting Gradeごとに選手をGroup分けする事には、明確な利点がある。つまり、才能がどのように分布しているかをより正確に反映する事ができるのだ1位と10位の有望株(及び将来的な価値)の差は、50位と80位の有望株よりも大きい事が多い。scouting gradeを使う事で、こうした違いを捉える事ができる。また、例えば50位の選手をひとまとめにする事で、そのGroupについてより多くのdata pointを得る事ができ、その過程でより正確な結果が得られることが期待される。

方法
選手の余剰価値を決定するために、私はprospectがrankinしたseasonを含む、careerの最初の9seasonで生産されたWARを使用した。なぜ9年間なのか?今日のゲームでは、ほとんどの選手がfree agentになるのは Major7年目のseason終了後である。9seasonを調査する事で、TOP100にランクインした時点でメジャー入りがまだ2、3年先だったprospectや、1シーズン中Majorとminorの間を行ったり来たりしていたような遅咲きのprospectを考慮することができる。

もちろん、全ての有望株がTOP100 listに載った後、minor leagueで成長を続けるわけではない。すぐにメジャーデビューする選手もいる。上記の方法論により、そのような選手は、rank inした時に Majorに近かっただけで、最初の9シーズンでより大きな評価を受ける立場にあるかもしれない。この問題に対応するため、私は次のように配分した。
年目と4年目にWARの10%を配分し、9年目には20%まで少しずつ増加させる。余剰価値を計算するために、3年目から5年目まではWARを3%割り引き(リーグ最低年俸の影響に近づけるため)、6年目は15%、7年目は32%、8年目は48%、9年目は72%とした。このようにWARを分散させる事で、一種の一般的な「成長曲線」を模倣するだけでなく、調停による割引が重くなりすぎないようにしている。

その後、現在価値に8%の割引率を適用した。すぐにplayできる選手の場合、8、9年目から得られる余分な価値は、最初の2年から実際に提供した価値を取り除き、それ以降のseasonに分散させる事で最小化する。これは同様に、成長や Major到達に時間がかかる選手の支配下年数が、すぐに貢献する選手が生み出す年数と同じように扱われない事を保証する。2019年に2勝したseasonは、2021年に2勝したseasonよりも価値があり、この方法はそのバランスを取るのに役立つ。

ジェイソン・ヘイワードのcareerにこの方法を適用した例を挙げよう:

結果

以下は、上記の調査に基づくprospectの現在価値である。結果は現在のWARで示され、free agent市場での勝利のcostとして900万ドルに基づいて大まかな金額に換算されている。ドルという数字は直接的価値ではなく、free agent市場に対するprospectの等価値である事に留意してほしい。prospectがこれほど大きな価値を持つ理由の1つは、選手が6年の現役期間に達するまでCBAで認められている年俸抑制にある。WARの数値を金額に換算する事で、prospectの価値をmajor leaguerの価値や契約と比較できる。これらの価値は、もし個々の選手がfree agentと宣言され、球団が長期契約の代わりに契約bonusのみを提供できた場合に、契約bonusとして得られるであろう額にほぼ近似していると考えられる。

ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。疑問の解消に役立てば幸いだ。ドル額を見るためにスクロールダウンした人は、どうぞ:

ご覧のように、scouting gradeと将来のWARの間には観察された関係がある。70gradeの野手が最も良く、次いで70gradeの投手である。興味深い事に、FV60~65の投手も野手とほぼ同じ成績である。TOP levelの投手は完全には破綻しない傾向があり、一般的に何らかの価値を生み出す。しかし、55、50台と少し下がると、野手が優位に立つが、これは投手が野手よりもbustする頻度が高いためというよりも、野手がSTARになる可能性が高いためである。例えば、過去7seasonで20のしきい値に達した野手は、投手の約2倍である。出場枠が少ないのだ。

この投稿の後には、40と45の選手に特化した投稿と、球団のfarm system全体を評価するための投稿が続く。

LongenhagenとMcDanielは、prospectのrank付けに多大な労力を費やしている。

数字を下にslideさせると、LongenhagenとMcDanielのTOP131 prospectは以下のようになる:

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