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アラフォーがバイクの教習に行った話 その16

前回記事

ついに普通二輪の卒業検定の日がやってきました。
大型二輪がラスボスだとするとこの日は中ボスみたいなポジションですが、
「中ボスの方が苦戦した」という方も多くいらっしゃいますし
そもそも自分は適正レベルなのか?という疑念は最後まで晴れなかったので
多大な不安を抱えて臨むことになりました。

受付は朝の8時半でしたが、7時前に到着してしまって
まだ教習所の門も開いていませんでした。

開店待ちといえば

集合場所の教室で出欠と免許証の確認を行った後、
いきなり走る順番の紙を渡されました。
死刑囚に当日の朝執行を告げる感じだな、と思いましたが、
今考えると先がいいか後がいいかは微妙なので、別にじゃんけんとかする必要はないですね。
受検者は普通二輪6人、小型2人で大型の方はいませんでした。
私の引いた番号札は「3」。ちょうどいい番号だなと思いましたが
先述の通り、今考えるといい番号かどうかすらよく分かりません。

3の化身


検定コースの説明を受けたあと待機になり、落ち着かないのでその辺をうろうろしていました。
「なんやこのおっさん邪魔やな・・」
と100パー思われていたと思います。本当にすいませんでした。
そうこうしている内にトップバッターの検定が始まり、何となく窓から見ていました。
遠目からでしたが所作が明らかに私の3倍ぐらいスムーズでした。
上手い人の検定見てからなら良いイメージトレーニングになるな、見てよかったな、と思っていました。
スラロームとS字もスムーズに進み、一本橋に差し掛かりました。
待機場の窓からは一本橋の後半部分がよく見えなかったのですが、

ん?何か落ちてないか・・?

ゴール付近でタイヤが地面に着いたように見えましたが、そのまま検定を続けていたので見間違いか、と思い直しました。
一本橋から落ちたら即終了なので検定が続くわけないですし。

トップバッターが発着点まで戻ってきて、2番手が出陣していきました。
2番手の方も上手で、スラローム、S字、一本橋、急制動を難なくこなしていました。
これは文句なしだな・・と思っていたら、

最後のクランクでパイロンに接触しました

これは窓からよく見えたので間違いありませんでした。
接触したパイロンが空しく横転していました。
あと一歩にも程があるところで・・何てことだ・・
完全に他人の検定なんて見なきゃよかったモードに入っていました。

そして3番目、不肖私の出番となりました。
教官に一礼して、
「色々見逃がして下さい」
と心の中でお願いしました。

後方確認、ミラー調節、再度後方確認、エンジンON、再度後方確認、
と何回後方確認するねん、というぐらい首を振って発進しました。
慣らし走行、外周走行を行い踏切(仮想)を越えて
まずは坂道発進。

教習車の中には、ギアが全然入らなかったりクラッチ硬かったりとクセがあるやつも多いのですが、
検定用はさすがに程度が良いのか、スムーズに操作できました。
坂道発進の半クラもスムーズに成功してまずは第一関門突破。
その後交差点走行など行った後に二輪コースに帰還しました。

二輪コースでの最初の課題はスラローム。
1速→Nにだけ注意して侵入、途中で余裕ができたので
適宜アクセルをふかして突破しました。
続いてのS字も難なく突破しました。

「卒検とは一本橋である」

とニーチェだかカントだか教官だかが言った一本橋の前に止まりました。
前回記事でも申し上げましたが、
「タンクか大腿骨がへし折れるぐらいニーグリップして駆け抜ける」
作戦で臨むことを決めていたので迷いはありませんでした。
発進してクラッチを切り、あまりリアブレーキを使わずに走破しました。
よっしゃ、と前方のタイムを見ると、「5.8」と表示されていました。

5.8秒って大丈夫なんだっけ・・?

という疑念の塊が頭上に降ってきましたが無理矢理振り払いました。

一本橋の次は急制動。
スタートして速度を作って停止線の前で止まれました。
よっしゃクリアだ、と思っていたら

「40キロいってないからやり直しねー」

と教官から宣告されました。
マジか・・終わった・・一本橋も5秒台だし・・
とぐにゃぐにゃになっていたら、
「速度が足りない1回のやり直しは減点ないよー」
と教えてくれました。
助かった・・九死に一生を得た・・と勝手に生き返り、
2回目は早めに速度を作って何とか突破しました。

その後のクランクも問題なく突破して、2億回ぐらい首を振って確認して
発着点に帰還しました。
終了後、教官からは
「一本橋早かったねー」
「緊張してた?」

というコメントを頂きました。
字面だけだと判別しかねるコメントですが、言い方というか雰囲気的には
合格したっぽい感じでした。
今考えたら何の根拠もない自信ですが・・

その後2時間ぐらい待機して発表を待ちました。
合格発表の前に、
「二輪卒業検定の1番、2番、6番の方は受け付けまでお越し下さい」
というアナウンスがありました。
卒業検定不合格だと補修を行う必要があるので、その案内かなと思いました。

やはりトップバッターの方は一本橋落ちていたんですね。
練習として一本橋の後の課題も教官がやらせてくれたのでしょうか。

そして合格発表。先ほどアナウンスされた方以外は全員合格、というシステムでした。
リーチ目みたいですね。

ものすごくホッとした、というのが正直な感想でした。
先ほど中ボスのようだ、と申し上げましたが、受かった直後は

中間キャンプまでようやくたどり着いた

という気持ちでした。
達成感はそれなりにありましたが、やはりまだ道半ばだなという感覚が強かったです。
もっとバイクの運転が上手くなりたい、と強く思いました。

各種書類を頂き、
「急げば今日中に免許証更新できるよ」
と言われたので高速を飛ばして免許センターに行き、最速で免許更新を行いました。
免許センターでは私と同様に二輪の更新する人が多くて、
バイクの人気を改めて感じさせました。

翌日、早々に教習所に舞い戻り、大型二輪教習の申し込みを行いました。
開始は・・一ヶ月半後。Oh…

一ヶ月半もバイクに乗れないのは面白くないので、
中型のバイクを買おうと決めました。

次回はバイク探しと購入の話になります。

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