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路上パフォーマンスでお金を稼いだ話 inエクアドル【怒涛の快進撃編】

現在地はペルー。南米縦断中!!
これはエクアドルで路上パフォーマンスにチャレンジした時の話です。
前編こちらから見れるので是非!!
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路上パフォーマンス2日目。朝を迎える。
今日は夜に次の街にバスで移動するだけなので、時間は十分にある。
今日は絶対成功させようと心に決め、いつも通りパスタを茹で朝食を食べる。

竹ちゃんと話合った結果、場所は新市街で行うことにした。新市街は旧市街と比べ観光客や人通りが少ない分落ち着いている。
また、現地の学生や家族連れが多く、刺さると踏んだのだ。 

結果としてこの判断は功を成すことになった。


午前11時ごろ、宿を出てメトロの駅へ向かう。駅近くの公園へ足を運び、人通りのある場所で昨日と同様に準備を開始する。


今日も上手くいかなかったらキツイなぁー
竹ちゃんとそんな話をしながら開始した。
役割分担としては、基本僕が地面に座り客引きと書道を行う。竹ちゃんは看板を持ち客引きを行ったり、名前を書いてる間の時間をトークで繋ぐ。
僕はスペイン語が皆無なのでそこは竹ちゃん頼りである。

開始して30分、中々捕まらない。

「日本語であなたの名前を書きます〜!!こんにちは〜!」

知ってるスペイン語が限りなく少ない為、この言葉を連呼するしかなく、コミュニケーションが上手く取れないため、中々頼んでくれる段階までいかないのだ。

僕は竹ちゃんに提案した。
「これ、もう勢いで押し勝つしかなくね?俺らがテンション上げてかないと無理な気がする」

次はテンションぶち上げて行くことした。

ニッコニッコの顔でほら!!バモス!!と言わんばかりの身振り手振りで声掛けした。

するとどうだ。テンション上げていった1組目の男女グループが素通りして10歩ぐらい歩いた後、こっちに戻ってきたのだ。


おおおおおおぉおおおおおお!!!!!
遂にきた!!!!!!


名前を聞き、その名前の漢字を当て字で書く。

書いた後、元々折っていた鶴の折り紙と一緒に渡す。

チップとして1ドル貰えた

僕と竹ちゃんは溢れんばかりの喜びを抑えながらハイタッチをした。人生で初めての路上パフォーマンスで稼いだお金だった。

緊張して手はブルブル、ただでさえヘッタクソな字はよりグッチャグチャだった。それでも意味を説明すると喜んでくれ、笑顔でチップを渡してくれた。僕らのパフォーマンスに価値が付いた事が嬉しかった。

その後、順調に客足は伸び、
ケリィ→蹴りィ
フアンビエコ→不安人英子

等の妙字を連発することもあったが、特に子連れの方には喜んでもらえ客足は伸びていく。

これはケリィ。漢字間違ってトリィになってる。
流石にやってる笑笑

そして並行して、ヘッタクソだった僕の書道も心なしか回数を重ねることに上手くなっていく。

ある時はマエストロ!!(スペイン語で素か芸術家や達人の意味)の言葉を貰い、
またある時はbeautiful!!と言ってもう2人分の名前を頼まれたり、僕らのパフォーマンスに列が出来たりもした。


竹ちゃんもみるみるスペイン語を話すようになり、定番のビールトークで毎回笑いを取り場を繋いでくれた。(いやこれ普通に凄い)

結果としてこの日は計3時間弱パフォーマンスを行い、11ドル(約1600円)稼ぐことが出来た。

5ドル札入ってんのエモい


昨日の失敗をバネに今日の成功へ、この上ない達成感である。


だが僕にはまだチャレンジしたい事があった。
それは上記のような路上で人を集めて行うパフォーマンスではなく、信号待ちの車に自ら出ていき、赤信号の時間、約40秒の間にパフォーマンスをしてチップを頂く事だ。これは竹ちゃんの力を借りることもできず、完全に1人でのパフォーマンスとなる。全ては自分の表現次第でお金を貰えるか決まる。何て刺激があるのだろう。

「ごめんちょっとだけ付き合ってくれ。」
マックで休憩した後、交差点に出向いた。
止まる車は2列。だいぶ距離は近い。約40秒の間に挨拶からパフォーマンスを行い、その後車の間を通りチップを貰う。

自分の頭の中でイメージは出来てる。だが、肝心の一歩が踏み出せない。
いざ交差点の真ん中に行こうと足を踏み出そうとした瞬間、自分の中でブレーキがかかるのだ。めちゃくちゃ怖い。こんな南米の治安もあまり良くない場所で、誰か分からない人に向けてパフォーマンスをする。その覚悟が決まりきらない。何度もタイミングを見送った。 

僕はよくこの状況になる。何かにチャレンジしようと試みるも、直前で怖気つく。そんな時は自分の心に言い聞かせる。

この怖さはお前がチャレンジしてる証だ。自分の人生を生きている証だ。この怖さを楽しめ、後は自分を信じろ。

どんな自己啓発本よりもクサくてダサい事を自分に言い聞かせて己を鼓舞する。自分を自分で洗脳するのである。
ふざけているかと思うかもしれないが、僕はこれで15歳でヒッチハイク日本縦断した時も、自分の事業で初めて売り上げを出した時も乗り切った。ある種のルーティンだ。

このルーティンのおかげで覚悟が決まった僕は次のタイミングで路上に飛び出した。1回目のパフォーマンスはダンス。ダンスサークルに入っていた僕はスピーカーを鳴らしパフォーマンスを行なった。

こんな感じで飛び出す。怖すぎて心臓も飛び出す。

結果としてはボロボロ。自分で動画も見たくないような見るに耐えないパフォーマンスとなった。もちろんお金はもらえず。

だがここで大事なのは一歩を踏み出せたことだ。0→1さえ乗り越えれば1→100まで持ってくのはそう難しくない。死ぬほど恥ずかしい気持ちがある反面、よし、いけるぞと自分の中で確信が持てた。

竹ちゃんに『ごめんお金もらうまでやるわ』と宣言し次に移る。
2回目のパフォーマンス。周りが騒がしくスピーカーの音が聞こえない為、ダンスは厳しいと踏んだ僕は、悟空のコスプレで空手のような、もうそれは自分でもよく分からないパフォーマンスをした。結果としてチップは0。だが車の中にいる人の反応は良かった。これは行けるぞと更に強い確信を持った。

そして休む間もなく3回目。2回目よりも上手く動けた。相変わらず何のパフォーマンスかは自分でもよく分からない。ただ車の中の人が笑ってるのは見えた。パフォーマンスを終え、車の間を歩くとHey!という掛け声と共に手が伸びてきた

遂に、遂にチップを貰うことが出来た。この時の喜びや達成感は言うまでもない。額はたったの10セントでほんとに微々たるものかもしれない。だが僕の中では十分だった。自分の殻をもう一つ破くことのできた実感があった。

チップを頂けた瞬間
この10セントは忘れない


そしてこの夜、稼いだお金でパスタとビールを買った。

昨日のステーキ肉に比べたら具なしパスタは粗末なものだが、めちゃくちゃ美味しかった。
ビールは勝ちの味がした。

これが僕の路上パフォーマンスの全てである。結果として最高の経験になった。

ちなみにこの夜、エクアドルのキトからクエンカに向かうバスで僕は現金50ドル、竹ちゃんはスマホ、gopro、そして路上で稼いだ11ドルを入れてたポーチごとスられた。

結果 路上パフォーマンス収支
プラスマイナス −約800ドル



………何でやねん!!!!!!!!!!!




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