シロ

都内一人暮らし。24歳ゲイ。 正体が分かってもそっとしておいてください。

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ゲイである僕は”被害者”なのか?

最近、幸せに生きるために大切なものをひとつ見つけた。 それは被害者面をしないってこと。 「自分はかわいそうな人間なんだ…」とか「どうして僕だけ…」みたいな、まるで被害者みたいな考え方は絶対に自分を幸せにしないなぁって。 僕は今年の秋に好きな人ができた。2年ぶりに心から好きになった人だった。彼はノンケで、僕はゲイ。叶わない恋だと分かりながら、それでも、彼の僕にしか見せない表情が見たくて、ずっと一緒にいた。2人で電話をしながらワールドカップを見たり、深夜のコンビニでお菓子を買

    • 絶対的孤独に耐えられるか

      現状を嘆く。 ゲイである僕は、幸せな家庭は築けない。子育てもできないし、あたたかい家族も作れない。たとえ恋人が出来たとしても、死ぬまで子どもや家族には縁がない。 最近ふとした瞬間、世間のレールから外れて生きるしかないことにとてつもなく恐怖を感じる。この絶対的孤独に耐えられるだろうか。 ねえ神様、せめて仕事のひとつやふたつくらい成功させてよ。平均以上の成果を出して、成功者と呼ばれるだけのキャリアを築かせてよ。せめて同年代よりも多くのお金を稼がせてよ。欲しいモノを手に入れて

      • 非日常は日常のバロメータだ。

        先日、職場で長期休暇をいただいたので竹富島を訪れた。2泊3日の旅だったが、文字通り都会の喧騒から距離を置いて「非日常」を満喫することができた。この旅で、見たもの・触れたもの・感じたことを記録しておく。 ちなみに、ここに載せている写真は、全て僕がフィルムカメラで撮影したもの。カメラはKodakのULTRA F9。余談だけど、フィルムカメラはお金のかかる趣味すぎる。36枚撮りフィルムで1本約1700円。現像に約1500円。たったの36枚に3200円もかけていると考えると恐ろしい

        • 「好き」はただの結果でしかない

          昔好きだった男の子に彼女ができたと知らされた先週の日曜日、今思いを馳せている人からの素っ気ないLINEの返信を見て、僕はもう心の行き場をなくしてしまった。片思いってどうしてこんなに辛いんだろう。 先週1週間は世界が真っ暗に見えた。こんなとき、TaylorとBillie は偉大だけど、夜2:00にもなるとベッドの中の失恋ソングも底を尽いてしまう。まだ何も整理できていないというのに。 気付いたら寝落ちして、起きたら朝になっていて、身支度をして家を出る。仕事はそれなりに頑張って

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        ゲイである僕は”被害者”なのか?

          ゲイは不幸だという決めつけ

          2023年を文章で整理したいと思ってnoteを立ち上げた。数十分パソコンの前に座るけど、どう整理して良いか分からない。とりあえずiPhoneのアルバムを見ながら、今年を振り返ってみる。2023年だけ、写真の枚数が異様に多かった。 悲しいこともあったけど、すごく幸せな1年だったと思う。それまでの孤独感や疎外感が嘘のように消え去って、穏やかな幸福感に包まれた1年だった。ゲイで生まれた以上、結婚とか子育てとか家族とか、普通の幸せを掴むことはないと思って生きてきたけど、もしかすると

          ゲイは不幸だという決めつけ

          泣けるだけ泣いてもいいよね。 誰にも言えない苦しさなんだから。 1人でいっぱい泣いていいよ。 今日はもうたくさん泣いて、 そのまま朝を迎えていいよ。 何もしなくてもいいから。 ただ、泣けるだけ泣いていいんだよ。 この気持ちもいつか、 心象風景になるから。 その時までずっと。

          泣けるだけ泣いてもいいよね。 誰にも言えない苦しさなんだから。 1人でいっぱい泣いていいよ。 今日はもうたくさん泣いて、 そのまま朝を迎えていいよ。 何もしなくてもいいから。 ただ、泣けるだけ泣いていいんだよ。 この気持ちもいつか、 心象風景になるから。 その時までずっと。

          孤独感の正体は、満たされない承認欲求だった。

          先日、こんな言葉がTwitterのタイムラインに流れてきた。 声に出して読みたいほど、僕のことを表している。 宝箱に宝物をしまうように、そっとブックマークをつけた。 思えば昔から、「一人の時間の価値」が高すぎて、その価値を上回る人と過ごさないと「時間を無駄にした」と思ってしまう。 大学時代、サークル同期との飲み会でも、「これだったら、家で読書していた方が良かったな」と思うときが何度もあった。LINEでは普通に話せているのに、いざ対面で話すと「思ったより楽しくないかも」と心

          孤独感の正体は、満たされない承認欲求だった。

          「孤独感」だと思っていたこの感情は、実はそうじゃなかった。

          自分がゲイだと気づいてから、孤独感や疎外感がずっと心を支配していた。サークルの同期と一緒に旅行に行ったときも、友達数人と食事をしているときも、表面では笑いながら、どこか馴染めない感覚があった。どんなに楽しい時間を共有しても、「僕はあなたと違うから」と無意識に心のバリアを張っていた。いつまでも本音で繋がれた感覚になれなかった。 「孤独感や疎外感がずっとあります。これを回避したいという気持ちが、今の僕の生きる原動力になっています」就活の面接でもそう答えた。 でも本当にそうだろ

          「孤独感」だと思っていたこの感情は、実はそうじゃなかった。

          親友にカミングアウトしてみた。

          連日投稿ということで、 今日は、高校の同期にカミングアウトした話。 去年の11月に高校同期と再会した。高校を卒業した直後は、お互い定期的に連絡を取り合い、何度か会っていた。ところがコロナ禍になり、話すテーマもなくなってくると、次第にお互い連絡を取り合うことも少なくなった。そんな中、共通の知り合いを通して再び連絡を取り合うようになる。そしてこの秋、2年ぶりに再会することになった。駅のホームにワンピース姿で現れた彼女は、2年前と変わらず同じテンションだった。2年ぶりとは思えない

          親友にカミングアウトしてみた。

          「同期で彼女いないの、あいつとお前だけだよな」

          今年一番心に残った言葉って何だろう。 「そーいやさ、同期で彼女いないの、○○と△△(←自分のあだ名)だけだね」 これかな。 何気ない言葉のように見えて、なかなかチクチクするというか。 ゲイだからなのか誰でもなのか、これかなり辛辣だよね?僕だけかな。 大学1年生の頃に出会った、今でも仲良くしている女子友達。”彼女” とかじゃないんだけど、よく2人で一緒に飲んだりして、お互いの近況を語ったりする仲。その時も、ちょうど2人で晩御飯を食べてた。きっと悪気はなかったんだろうけど、

          「同期で彼女いないの、あいつとお前だけだよな」

          「ゲイであること」よりも「ゲイであると言われる」ことの方が怖い

          先日、Twitterで次のような言葉を見つけた。 「相手がどう思うか」が心配なんじゃなくて、実は「自分が第3者からどう思われるのか」を一番恐れてるんじゃないか。差別をしない理由が自己保身になっていないか?という問題提起。 なるほどなぁ。これは何となく分かる。 でも今回は、このツイートへの感想や意見を共有したいんじゃなくて、 このツイートに使われている構文を取り上げてみたい。 「Aであることより、Aと言われることの方が怖い」 これこれ。この構文。これに小さく感動した。 A

          「ゲイであること」よりも「ゲイであると言われる」ことの方が怖い

          ケータイの機種乗り換えみたいに、その都度自分の意思で住む国を見定めて、より良いサービスを受けるために、いつでも国の乗り換え可能、みたいなシステムにしたいな。 その国に生まれたってだけで、選挙で勝利した多数派に全部持ってかれるの嫌じゃんね…

          ケータイの機種乗り換えみたいに、その都度自分の意思で住む国を見定めて、より良いサービスを受けるために、いつでも国の乗り換え可能、みたいなシステムにしたいな。 その国に生まれたってだけで、選挙で勝利した多数派に全部持ってかれるの嫌じゃんね…

          ”ノンバイナリー”

          事実、僕はゲイなんだけど、ゲイって言いたくないときがある。 なんかね、「私は男性に性的に興奮します」って言ってるような気がするの。性の対象を伝えるなんて、普通に考えて恥ずかしいじゃん… (あ、もちろんゲイの人を否定したいわけじゃないですよ!) 「女性に性的に興奮します」なんて言ってくる男性がいないように、僕たちも性的指向は隠しながら、自分を表現できたらなぁって思うんです。 ざ~っくり分けると、➀性自認、➁性表現、➂性的指向の3つがあるみたいなんだけど、➀➁はオープンにして

          ”ノンバイナリー”

          ハンドソープの香り

          大学生になって、家の近くにあるカフェで作業をすることが増えた。家の中では全然集中できなくて、すぐにベッドでダラダラしてしまう。 そんな自分にムチを打って、いつも決まって行くお気に入りのカフェがあった。人で溢れ返る大通りから少し外れたところにある、冷たいコンクリート調の建物。店内にはドライフラワーやくすんだカラーのソファが置いてある。Wi-Fiもコンセントもあったし、いつ行っても混んでないところがいい。道に面した窓側の席で、いつもコーヒーやココアを飲むのが日課になった。 何

          ハンドソープの香り

          ゲイの僕が就活をしてみた。

          就活を本格的に開始してから2ヶ月が経過した。 絶賛就活中の僕が、「ゲイと就活」について綴ってみる。 就活。それは絶対にやりたくないものの1つだった。先輩から幾度となく聞かされた”就活”の体験談は、僕にとって、とてつもなく恐ろしいものだったから。 初対面の面接官(そしてそれは大抵の場合30代以上の男性)に、自分の価値観をゼロから説明する必要があること。そして、その価値観がどのように形成されたのか、幼少期から現在に至るまでの人生について質問されること。これを何としても避けたか

          ゲイの僕が就活をしてみた。

          「なぜ、そんなに孤独を感じているんですか?」

          「なぜ、そんなに孤独を感じているんですか?」 僕は今、就職活動をしている22歳、大学生。 白い歯の面接官がすました顔で尋ねてきた。 ゲイであることをこのままずっと隠して生きていくんだろうか。 実家に帰省するたびに、 「彼女はできたの?」「大学4年間、恋愛経験くらい積まなきゃだめやで」と口癖のように母は急き立てる。 その度に「人の勝手」「あんまり興味ないから…」と適当に流してきた。 サークルの皆で旅行に行くと、 「誰と誰がつきあっている」とか「この間一緒にお風呂に入った」

          「なぜ、そんなに孤独を感じているんですか?」