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膝痛ハイカー(1) あと700マイル

Day 117(8/17)    704ー*14*ー690    Craig Creek (tentsite)
 朝の時点で膝痛がひどくて、本来なら痛みが引くまでゼロデイを取るべきですが、前日にシェルターでゼロデイを取ったばかりだったので無理してスタートしました。しばらくは、やっぱり戻ろうかと考えるほどでした。戻るべきだったと後悔しました。期限内にゴールすることに執着していて、何かあると途端に気持ちに余裕が無くなります。enjoy出来ない状態にすぐに陥ります。
 膝痛に対する対策として、通常より使用しているサポーターを左膝にダブルに巻き、トレッキングポール(シングル)を杖にして歩き、持参したカロナールを痛み止めとして飲み、休みながら歩きました。
 始めから持ってきたサポーターは1枚で、両膝に付けるような事になったら歩かない(歩けない)と考えてました。途中Walmartで買い足しましたが、サイズは大き目でした。しかし2重にして使う場合にはちょうどいい感じとなりました。トレッキングポールはゆっくり歩く場合には膝痛軽減にも効果的に使えると思いますが、サクサク歩く場合には使いづらいと感じました。休憩は歩き始めが痛くなるので痛みに対しては逆効果でした。初めの頃にはやっていたストレッチも、後半は辛くもないのでサボっていたことに後悔です。
 トレイルに戻ってから1時間ぐらいでDragon Toothというポイント(名所)に着きました。頂上まで行けそうでしたが、痛みのためトライする気になりません。皆でワイワイ登ったら楽しいだろうと想像しました。トレイルに戻る時に調べてみるとネット上に登頂した写真がアップされていました。
 昼過ぎにカンボジアの僧侶のハイカーに(偽の?700マイル地点で) 出会いしばらくおしゃべりしました。彼は日本にも住んでいたことがあり、神戸の小学校で国際理解教育の先生をしていたそうです。別れてすぐの場所にマップの距離と同じ700マイル地点の道標(石文字)がありました。

Dragon Tooth(龍の歯)   裏側から登れます 
カンボジア人のThoengさん


 若いお坊さんでしたが、彼と会った後膝痛が緩和した気がしました。僧侶の功徳を頂いたと感謝しました。午後6時近くに予定のシェルターまで2マイルの地点で給水しました。無理しないですぐ近くのテント場で宿泊しました。谷間にあるため時間以上に薄暗い感じでした。夜中に、近くで木の倒れる音が聴こえました。

Day 118(8/18)    690ー*15*ー675    Laurel Creek Shelter
 膝の状態に応じて、この日の宿泊地の計画を立てました。結局いちばん短い15マイルのシェルターになりました。朝7時前に出発して16時到着です。今日は1人のハイカーにしか会いませんでした。
 Eastern Continental Devide(東部分水嶺)という稜線を歩きました。片方は大西洋に流れて、反対側はメキシコ湾に流れるそうです。余りピンときませんね。この稜線の道は傾斜していてそこそこ歩きにくいです。

分水嶺と言われてもピンとこない
雨でなくて良かったです 結構傾いています
トレイル整備で下草が処理されていました

Day 119(8/19)    675ー*15*ー660    Baily Gap Shelter
 この日は誰にも会いません。こういう旅も楽しいです。膝痛も大事をとって休み多めにするなどのケアをしながらですが強い痛みもなく歩けました。雨の予報が外れてラッキーでした。

大抵はこんな感じ
たまに頭の上がスッキリ
Keffer Oak   樹齢数百年の大木

Day 120(8/20)    660ー*16*ー644    Rice Field shelter
 朝まだヘッドランプが必要な暗さの中で準備開始。雨が降る中、ぶら下げている食料バッグを取りに行くと4、5cmの大きな蜂(?)がヘッドランプに向かってぶつかって来ました。衝撃を感じるほどの重量感でした。あんなのに刺されたらさすがにダメージが大きいでしょう。直ぐにランプを消してシェルターに戻り朝食を摂っていると再び蜂の登場。暗闇で食事を済ませてスリーピングバッグでふて寝5分、明るくなってきたので準備再開。久々にトイレの帰り道で道迷いしてしまいました。6時40分出発。
 11時頃から膝痛が出て、16時頃再び痛み出しました。各回カロナールを飲んで持ち堪えました。そこそこ痛みが止まるので助かりました。途中で小さなリンゴのなっている木を見つけ、落ちているりんごを数個拾いいくつか食べ、残りを明日用にポケットに入れて持ち帰りました。なんとか18時に16マイルを歩き切って眺めの良いシェルターに到着しました。

食べたのは落ちているリンゴ
この日のシェルター
シェルターからの眺め これだけ見晴らしが良いのは珍しい
整備されていないトレイル
棘だらけの道は歩きにくいです

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