見出し画像

記憶喪失の君としゅわしゅわな恋をした。

桜∶〇〇くん!おはよう!

〇〇∶おはよう、桜。

桜∶朝ご飯、準備したから一緒に食べよ〜

〇〇∶うん

〇〇∶朝ご飯って、これ?(笑)

桜∶うん!2段のアイスクリーム!!

〇〇∶はは…(笑)


僕の名前は、中野〇〇 大学3年生
さっき、僕を起こしてちょっと変な朝ご飯を用意してくれていたのは、一緒に住んでいる桜

でも、僕達は付き合ってもいないし
友達とも違う、というか彼女の事はなにも知らない

だって、桜は記憶喪失だから…




1ヶ月前




〇〇∶はぁ〜疲れた、コンビニでも寄るか

??∶あの〜すみません

〇〇∶はい?

??∶ここは、どこですか?

〇〇∶ん?

??∶ここはどこで、私は誰なのでしょうか?

〇〇∶自分が誰か分からないんですか?

??∶はい…気が付いたらここにいました

〇〇∶ここは、乃木坂大学の近くですけど
   もしかして、記憶喪失ってやつですか?

??∶記憶喪失…そうかもしれません

〇〇∶とりあえず、このまま放っておけないので
   僕の家でお話聞かせてもらえませんか?

??∶え?良いんですか!!
   ありがとうございます!!


〇〇∶(可愛い…)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〇〇の家


〇〇∶本当に何も覚えてないの?

??∶そうなんですよ〜

〇〇∶どうしたら良いんだろうな…

??∶分かんないですね〜

〇〇∶あのー君は何でそんなニヤニヤしてるの?

??∶ニヤニヤしてますかね〜

〇〇∶うん(笑)喋り方も最初と違うし

??∶そうですか〜?でも、記憶喪失ですけど
   これが、本当の私って気がします〜

〇〇∶まぁ、君が気を遣わず居れてるなら
   良いんだけど

??∶〇〇さんって優しいですね〜

〇〇∶そうかな⁠/⁠/⁠/

??∶照れてる〜かわいい

〇〇∶(この子は記憶喪失っていう危機感ないな)

〇〇∶とりあえず、明日病院と警察行こうか

??∶え〜怖〜い


〇〇∶(この感じも慣れてきた笑)

〇〇∶とりあえず、今日は泊まっていいからね

??∶ありがとうございます〜



翌日、〇〇と??は病院と警察に向かう


医者∶特に異常はないですねー
   記憶喪失になった原因も分かりません

警察∶捜索願などは、出ていませんね
   名前も分からない状態ではこちらもこの女性  
   がどなたなのか、分からないですね



〇〇∶結局、何も分からなかったなぁ…

??∶残念ですね〜

〇〇∶ねぇ、君は今の状況怖くないの?

??∶怖いですけど〜〇〇さんといるの楽しいので
   プラマイゼロですかね〜
   それに!どんな時も
   楽しんだ方が良いですもん!!

〇〇∶すごいね、君は

??∶君って止めてください!!



〇〇∶え?でも、名前も分からないし

??∶じゃあ、付けてください!

〇〇∶いやいや、犬じゃないんだし

??∶難しいことは置いておいて
   お名前ください!!

〇〇∶う〜ん

〇〇∶じゃあ、ありきたりだけど、一番好きな花の
   
〇〇∶桜で

??∶桜!!可愛い〜

??∶私は今から桜です!! 
   桜って呼んでください!!

〇〇∶分かったよ、桜 

桜∶えへへ〜


それから、桜はとりあえず〇〇の家に居候しながら
記憶を取り戻せるようにする………
はずだったのだが




〇〇∶桜、今日はこの辺散歩して思い出す事が
   ないか試してみよっか?

桜∶え〜今日はゴロゴロしてた〜い



〇〇∶桜、今日は

桜∶今日はNetflixに忙しい〜


〇〇∶桜、

桜∶〇〇〜ご飯作って〜



〇〇∶(記憶喪失って事を記憶喪失してる?)



ただ単にワガママな居候と同居が始まっただけに
なってしまっている



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


という訳で、桜と住みだして一ヶ月になりました。

え?記憶取り戻す気も無くワガママな居候なんて

追い出せば良いんじゃないかって?

そんなん無理だよ〜





桜∶〇〇〜一緒にこれ見よう!

〇〇∶めっちゃホラーじゃん
   大丈夫?

桜∶大丈夫だよ〜




桜∶キャーッ

ギュッ

〇〇∶///




桜∶ねぇ〜見て〜
  新しいお洋服

〇〇∶めっちゃ似合ってるよ

桜∶〇〇の好みに合わせたんだ〜

〇〇∶(キュン)




桜∶〇〇…もう行くの?🥹

〇〇∶大学はちゃんと行かないと…

桜∶寂しい…一人嫌だな🥹🥹🥹

〇〇∶休む!!!!!



僕が、桜と住み続ける理由、それは


可愛すぎるから!!!


そして、桜に恋をしてしまったのです!!!


でも、このままではいけないのは分かっているので

桜とちゃんと話をしたいと思います






〇〇∶桜、ちょっと良い?

桜∶なに〜

〇〇∶桜はさ、何で記憶を取り戻そうとしないの?

桜∶え?

〇〇∶普通は、取り戻そうと必死になると思うんだ

桜∶…

桜∶なんかね、よく分からないけど記憶無い方が
  幸せな気がするんだ

〇〇∶…

桜∶記憶は全然無いけど、なんとなく良い記憶
  じゃない気がするの

桜∶それに…

〇〇∶それに?

桜∶記憶が戻ったら〇〇と一緒に居れなくなっちゃう…

〇〇∶桜…

桜∶〇〇は私が記憶喪失だから一緒に居てくれてる
  だから、このままだったら…

ギュッ

桜∶〇〇?

〇〇∶桜、僕は記憶喪失だから一緒に
   居る訳じゃない              
   桜が好きだから一緒にいるんだ         

桜∶好き?

〇〇∶うん、桜の可愛い笑顔、声、仕草
   ワガママな所、苦手なのに
   料理頑張って作ってくれる所
   桜の全部を好きになったんだ
   たとえ、記憶が戻って
   それが、どんなに嫌な記憶でも
   僕は桜が好きだし、ずっと一緒に居る
   だから、桜の大事な記憶取り戻そう

桜∶うん…グスッ



この日から〇〇と桜は記憶を取り戻す為に
あらゆる方法を試していった



そんなある日



〇〇∶結構、遠出してきたけどなにか
   思い出したりしない?

桜∶うん…


??∶もしかして、さくたん?


〇〇桜∶えっ?


桜∶もしかして、私の事知ってるんですか?


??∶私の事、覚えてないの〜?
   ひど〜い(笑)

??∶中学の時、同じクラスだった
   美空だよ!パチッ

〇〇∶(なぜ、ウインク?)


〇〇は美空に桜の現状を伝える


美空∶うそ…


桜∶本当なんだ…


美空∶さくたんが記憶喪失なんて…


〇〇∶あの〜さくたんって呼んでますけど
   桜の本名は?

美空∶え?桜って呼んでますよね?

〇〇∶まさか…

美空∶さくたんの名前は桜ですよ!

〇〇桜∶…




〇〇桜∶僕って(〇〇って)超能力者ーーーー!?




信じれない奇跡が起きたが
本名が分かったのは、かなりデカイ
すぐさま、〇〇と桜は警察に行き
桜の情報を求めた



警察∶川﨑桜さんですね、データベースで調べますので、少々お待ち下さい。

〇〇桜∶はい







警察∶ど、どういう事だ…






コンコン


警察∶お、お待たせしました。

〇〇∶桜の情報は全て分かったのでしょうか?

警察∶はい…

〇〇∶良かった…

桜∶うん…

警察∶単刀直入に申し上げますと
   川﨑桜さんは








一ヶ月前に亡くなっています。









〇〇∶え?


桜∶………


警察∶川﨑桜さんは、一ヶ月前
   乃木坂大学の近くの交差点で
   交通事故により亡くなっています


〇〇∶ちょっと待って下さい!!
   その川﨑桜は桜じゃないです!!

警察∶こちらの写真をご覧ください


警察は亡くなった川﨑桜さんの顔写真を見せる


〇〇∶さ、桜…


警察∶川﨑桜さんで間違いないと思われます


〇〇∶いや、桜は生きてるじゃないですか!!


警察∶私も信じられません


この時、桜は何も言わず無表情で〇〇と警察の
やり取りを聞いていた


警察∶とりあえず、事故現場に行ってみませんか?
   なにか分かるかもしれません



〇〇達は桜が亡くなったとされる
事故現場に向かった



警察∶ここです

〇〇∶桜に出会った場所のすぐ近くだ…

桜∶…

桜∶うっ…

〇〇∶桜!?

桜∶痛い…

〇〇∶えっ?

桜∶全身が痛いよ…

〇〇∶桜!?大丈夫か!!

桜∶うっ…うっ!!!

〇〇∶桜ーーー!!!





桜∶川﨑桜、大学3年生

〇〇∶え?

桜∶特技はフィギュアスケート
  趣味はファッション
  好きな食べ物はオイキムチ
  

〇〇∶桜、もしかして…

桜∶うん、思い出しちゃった

桜∶今までの事、全部








  
桜∶私は死んじゃってるって事も


〇〇∶桜は本当にもう…


桜∶うん、ごめんね


〇〇∶で、でも桜は今ここに居るじゃん!!

桜∶それは、多分私が死ぬ直前に
  願っちゃったからかな?

〇〇∶願い?

桜∶私のね、両親は5歳の時に
  死んじゃったんだ…

〇〇∶…

桜∶それから、私は親戚の家をたらい回しにされて
  愛情なんて、感じず生きてきた

桜∶高校卒業して、一人暮らしを始めたけど
  心は満たされずに、なんとなく生きてた

〇〇∶………

桜∶そして、一ヶ月前のあの日
  私はここで事故に遭った
  それでね、意識が無くなる寸前に
  思ったんだ





桜∶一度で良いから、私の事
  「好き」って言ってくれる人と
  暮らしたかったなぁ〜って 

桜∶だから、神様が天国に行く前に
  願いを叶えてくれたのかな?グスッ

〇〇∶桜…グスッ

〇〇∶さ、桜が体が…



桜の体が白い光の粒になっていき
ゆっくりゆっくりと消えていく
まるで、炭酸の粒のように…



桜∶〇〇、私の願いを叶えてくれて
  ありがとう(泣)

〇〇∶桜!!(泣)

〇〇∶消えるな桜!!
   ずっと一緒って約束しただろ!!

桜∶ごめんね、桜は約束破っちゃう
  悪い子だから、閻魔様に怒られちゃうね

〇〇∶桜!桜!桜!桜!桜!行かないでくれ!!!


もう、桜の体はほとんど残っていない


桜∶バイバイ、〇〇
  また、いつか逢おうね

〇〇∶桜ーーーーーーーー!!!!!



その瞬間、桜の体は完全に消え
天国へと旅立った







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あの日から、数週間が経った

あれから、どうやって僕は生きてきたのか

あまり、覚えていないが

なんとか、生きてるみたいだ

心の整理なんてついていない

つける気もない

でも、桜が言ってたな

どんな時も、楽しんだ方が良いって

久しぶりに外出してみようかな










桜、ここのコーヒーショップ好きだったな

呪文みたいな注文してたっけ







??∶ホットのトールでショット追加シロップ抜きでお願いします


〇〇∶なんか、懐かしいな


??∶あっ!いた〜


〇〇∶え?


??∶また、逢えたね!!














また、炭酸のように弾ける恋の予感がした。







#川﨑桜 #乃木坂46   #妄ツイ



     

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?