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同じ新茶なのに値段が違うのは何故?

お茶の摘み取りは、通常年に春から秋にかけて3回〜4回行います。お茶の新芽は4月上旬から5月中旬に出てきます。晩春から初夏の時期は日差しが柔らかく、芽の伸びは穏やかです。そのため土壌の養分をじっくりと吸い上げながら柔らかな葉が育ちます。

特に出始めの柔らかい新芽が若葉に成長したのが、『新茶』です。


摘み取り時期による品質の違い

お茶の品質は摘み取る時期によって差が出ます。
なぜなら若く柔らかい芽と、大きく生長してから摘んだ新芽とでは、成分に違いがあるからです。

お茶の葉は生長するに伴い、うま味の成分が減少し繊維質が増加します。繊維質が増えることで葉は硬くなり、製茶の工程で葉の組織が壊れにくくなります。このことはお茶を淹れた際に成分が溶け出しにくいということに繋がります。

柔らかい新芽は組織が壊れやすく、苦味や渋味の成分のタンニンが少ない反面、うま味の成分であるアミノ酸類が豊富に含まれています。

生産地や摘み取り時期、そして品質の違いが値段が変わる一番の要因です。

茶の新芽

一年のうち、限られた時期にしか味わうことができない新茶。

これから訪れる新緑の季節を感じながら、産地毎に飲み比べをしてみるのも良いかもしれませんね。

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