見出し画像

実験! 進化思考 / 名著 進化思考のLogicを 実験で確かめる(その2:簡易実験編-1)

とりあえず、手動で実験してみる

前回、その1:序章 で概略の方針を設定したが、実際 上手く行きそうか? を手動実験で試してみる。

お題

まずは 手始めに「今までに無かった価値を持つ自動車」を創造してみる事にする。
概ねの方針は 序章に書いた 以下の4つ。
(1) 素材は ウィキペディアを利用する
(2) 単語間の接続は I/Fを設定する
(3) 評価関数を使って評価する
(4) 強化学習で進化させる

(1) 素材は ウィキペディアを利用する

Wikiで 「自動車」を検索。
「構造」として分解(進化思考用語では "解剖" と言う)されているものを挙げると 以下と設定されている。
(a) 車体構造
(b) 動力伝達
(c) 操舵装置
(d) 制動・拘束装置(ブレーキ)
(e) 運転装置

→ いい感じのざっくり具合だ。😅
車体+動力+操舵+制動+運転 = 自動車。
この時点では ギアも 座席も バックミラーも オーディオ装置も無い。 実にシンプル。

この時点で、上記が どんな具体性を持っているか? を確かめる為に 生成AIに描画してもらいましょう。(Bing/DALL-E3を使用)

以下のプロンプトを入力してみる。
車体と動力と操舵装置と制動装置と運転装置が有る物を描いて下さい。
→ その結果が以下。 うんうん。 とてもまともな絵が描けている。 😃
面白いのは、"自動車" と書いていないのに 全部 自動車の絵になっている事。 恐らく ウィキペディアの内容が学習データに使われているのが要因の可能性も有りそう。

Start時点での画像 これが どう進化するか… のお楽しみ!

以降、これを ”進化” させてみる。

(2) 単語間の接続は I/Fを設定する / (3)評価関数を使って評価する

進化の手始めに「動力伝達」部分を「交換」してみる。
つまり 自動車の構成要素を I/Fとして、その部分を進化させてみる。
進化方針としては「極力 エネルギー効率が高く、不要 排出物を出さない動力を選択する」事とする。
ウィキペディアで 動力 を探索すると…
・水力
・風力
・電力
・人力
・火力
・原子力

とある。
う〜ん。 もう少し候補を増やしたいのと、評価(関数)の候補となる数値を挙げておきたい。
1つ1つ丁寧に調べて行きたいところだが、時短として 文明の力=Chat-GPT の力を借りる事にする。
プロンプトは 概ね こんな感じ。

動力源となるエネルギー生成方法を出来るだけ多く挙げて下さい。 それぞれのエネルギー生成方法に対し、エネルギー効率、CO2の発生量 を示す数値を表で表して下さい。

何回かやり取りを繰り返すと 以下の表を作ってくれた。

この時点で、「CO2発生 0以下」(この定義も厳密には 難しい所は有るが…)に絞る事にする。

水力発電のエネルギー変換効率も魅力だが、最近良く聞く CCUSに着目してみる。 以下、Chat-GPTが教えてくれた情報。
----------------------
CCUS(二酸化炭素キャプチャー、利用、およびストレージ)において、CO2を燃料に変換する方法はいくつかあります。以下にそれぞれの方法とエネルギー効率について説明します。
(1) CO2をガソリンに変換:
  研究者たちは、触媒を使用してCO2をガソリンに変換する方法を探求しています。
  この方法は、CO2を有用な燃料として再利用するための一例です。
  エネルギー効率は、触媒の種類やプロセスの詳細によって異なりますが、高い効率で変換できる可能性があります。
(2) CO2を水素に変換:
  CO2を水素に変換する方法もあります。
  このプロセスでは、電気分解を使用して水から水素を生成し、それをCO2と  反応させてメタン(天然ガスの主成分)を生成します。
  エネルギー効率は、電気分解の効率と反応プロセスに依存します。
(3) CO2を他の燃料に変換:
  CO2を他の燃料に変換する方法もあります。例えば、メタン、アンモニア、  メタノールなどです。
  これらのプロセスは、エネルギー効率とCO2の変換効率を最適化するために研究されています。
  具体的なエネルギー効率は、技術の進歩やプロセスの最適化によって変動しますが、CCUSはCO2を再利用するための重要な手段となっています。
----------------------
へぇ… これが出来たら かなり有望ですねぇ。
おそらく CO2を  バカ喰いしないと 自動車を動かせる程のエネルギーは取り出せないだろうから、小型化と コスト成立性が大きな課題だが、「CO2からガソリンを作る」という まさに進化思考で言う「逆転」の発想は 望ましい限りである。 👍

もう少し調べてみると、CO2 +H2 の合成技術で ガソリンが出来るらしい。 日本でも 2021年頃には 取り組まれているとの事(嗚呼 不勉強… 😢 )
合成燃料のエネルギー変換効率も 2022年時点では 30%程度 らしい。
尚、この場合、合成にかかるエネルギーが課題になるが、材料そのものは CO2 ±0 !?

と言う事で 無理に 新規エンジンを開発しなくても 「燃料そのものの由来を "交換" する」という発想も有り と気が付く。

方針変更!?

予定では、この後、素材(上記の場合は "自動車の構成")を基に 強化学習で 目的の評価値になるまで Try & Error を繰り返すつもりだったが、上記の通り I/F(上記の場合は "動力")にハマる材料と その評価値を準備する必要が有り、これを自動化するには 膨大な データベースを整える必要が有り、かなりの上手い設計をしないと難しそうだ。
今回の様に Chat-GPTを使う方が 遥かに Easy & 効果的。

よって、「進化思考の考え方を取り入れながら Chat-GPTで対話しながら調べて行くアプリ」の方が実用的かなぁ… と考え直している…  🤔

と思いながら、次回は もう1つ 例題を解いてみる事にする。

おまけ。
H2 と CO2 から ガソリンを生成するシステムの設計図を描いてみて下さい。

CO2から ガソリンを作る ガススタンド(未来予想図)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?