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【ジャーナリズム】社会について

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個人的に気になる時事問題、社会問題について考えてみました。
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#教養

【ジャーナリズム】現実がネット化した今、秋葉原通り魔事件から考えること。 (秋葉原事件 加藤智大の軌跡/中島岳志を読んで)

今、秋葉原事件について考えると言うこと。

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【ジャーナリズム】「評論家・批評家」として生きることも、決して間違いではない。「ファスト教養」を読んで。

昨年読んだ本の中で群を抜いて面白かったこの本。 久しぶりに再読して、改めて、示唆に富んだいい本だと思った。 誰もが端末一つで世界中に対して自己を発信するできる現代では、「誰もが一角の人間になることができる」つまり「誰もがスターになれる」という言説がまかり通る。 成功を収めることができる人も確かにいるのだろうけど、それも有り体に言えば”一握りの人間だけ”。 確かに、捜索活動を通じて自らを表現していく人の姿は煌びやかでカッコイイ。その姿が正義であると言う錯覚に陥ってしまう

【ジャーナリズム】山口周さんが本当に伝えたかったこととは。「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 」を読んで。

この本が出版され、今ほどではないがそれなりに巷で話題となっていた頃、大学院で芸術を専攻していた私は「俺たちの時代が来た」と感じていた。 ただ、その考えがいかに能天気なものだったか。今となると反省しかない。 本来この本が提唱したビジネスにおける美意識やアートの重要性は、経済や論理(この本で言うところのサイエンス)に基づいた幸福でなく、倫理や情に基づいた幸福を追求するためにあったはずなのに、気がついたら経済を発展させるために美意識を使うという、奇妙な展開になってしまった。

【ジャーナリズム】よりよい生き方を望んだ戦後の若者たちの足跡。「『働く青年』と教養の戦後史:『人生雑誌』と読者のゆくえ」を読んで。

戦後間も無い頃、高度経済成長期もまだ訪れていない頃、経済的な理由で、大学進学はもちろんのこと、高校進学すらままならず、働きに出た若者たちがたくさんいた。 そのような若者たちの間で熱心に読まれたのが「人生雑誌」と呼ばれる雑誌。 「葦」「人生手帳」という二つの雑誌がその代表格とされていて、一時は10万部近くも発行された。 戦後の若者たちは何を思い生きていたのか、 人生雑誌は若者たちに何を与えたのか、 若者たちは人生雑誌に何を求めたのか。 それらを紐解いていくのがこの本