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【カルチャー】読んだ本、聴いた音楽、観た映画について

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私の好きなカルチャーについて語っています。 読んだ本、聴いた音楽、観た映画の感想など。
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#小説

【カルチャー】海外文学は面白くないわけがない。/私の最愛海外文学10選。

海外文学について語ってみる。 #私の最愛海外文学10選 なるタグがSNSで話題になっていたので、便乗してみた。 選んだ10冊は以下の通り。 通訳ダニエル・シュタイン/ウリツカヤ モモ/エンデ 大聖堂/カーヴァー フラニーとズーイ/サリンジャー 悪霊/ドストエフスキー 夜と霧/フランクル 舞踏会に向かう三人の農夫/パワーズ すべての月、すべての年/ベルリン 冬の夢/フィッツジェラルド サラの鍵/ロネ 海外文学との出会い。 海外文学との出会いは遡って

¥300

【カルチャー】BL(ボーイズラブ)小説であり、哲学書でもある。ヘルマン・ヘッセの「デミアン」を読んで。

そうか、君はそう言うヤツだったのか。でおなじみ?のヘルマン・ヘッセの代表作。 少年シンクレールが、早熟な少年デミアンと出会い、「本当の自分とは何か?」「よりよい生き方とはどんな生き方か?」を考え、悩み、精神的に成長していくという、極めてシンプルな物語。 達観した人生観を持つデミアン。 どこまでもストイックに自分を律するシンクレール。 この2人の関係性はどこかBL(ボーイズラブ)を思わせて尊いのだけど、シンクレールのストイックさもまたイイ。 自らの運命を生きようと欲する

【カルチャー】別れの意味。レイモンド・チャンドラー「長い別れ」を読んで。

友人とこの本の話になり、懐かしくなって再々読。 学生のときに清水訳、村上訳のどちらも読んだから、新訳のこちらにトライ。評判通りの素晴らしい翻訳だった。 著者であるチャンドラーの中に、主人公であるマーロウと、この物語のキーマンであるレノックスという2つの人格があり、その2つの人格を別れさせるために、チャンドラーはこの物語を書いたのではないか? というのは村上春樹氏の解釈であり、例の友人も「確かにレノックスときちんとお別れをするための物語だと思った」とのこと。 その解釈を