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モネ 連作の情景

今まで見てきたモネの作品の中でやはり睡蓮の色彩が個人的にとても気に入っていたのだが、今回「積みわら」の連作が1番印象的であった。

私は印象派の画家が好きであるが、特にモネの色彩の操り方は唯一無二であると思う。モネの作品を目の前にすると今まで見たことがないはずの情景がモネの作品を通して自身の目の前にはっきりと浮かび上がってくると同時に描かれている木々や水面がゆらゆらと柔らかな光に包まれながら揺れている様にさえも感じられる。線ではなく、色彩を操ることで物を立体的に表すために色というものをとても繊細に捉えて描いていたのだろう。

朝一番の時間帯で美術館を回ることができたが、モネの筆致を細かく見るだけでなく遠くから作品全体や差し込む光の様子を捉えることができとても贅沢な時間であった。

ついつい図録だけでなくポストカード、マグネットなどさまざまな商品を買ってしまったが、どうしても実際見たものと同じような作品の質感を手元で感じることが難しいが、これがまた生で鑑賞してその絵の迫力を感じたいと思う理由になるだろう。

作品の展示の数はそこまで多くないものの、一点一点の作品の見応えは充分であり満足であった。(欲を言うとルーアン大聖堂の連作もぜひまたみて見たかったが。)実際にモネの過ごした景色をこの目でいつか見てみたいと改めて強く思わされた。


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